赤岳と硫黄岳

コースタイム
- 山行
- 7:03
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 7:43
- 山行
- 6:00
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 7:00
天候 | 2/21 晴れ 2/22 曇りのち小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
2/22 茅野駅16:10−阪急三番街22:23 アルピコ交通@5700 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・美濃戸山荘で登山届提出 ・赤岳稜線直下の雪と岩のミックス。時折出ている鎖に注意 ・小春日和で春山のようでしたが、稜線に出るとやはり風は冷たいので、山頂へ行くと風に当たっている耳と頬が少し痛くなってきたので、すぐにバラクラバを着用しました。 ・雪山初心者で夏靴で行きましたが、やはり冬靴が必要です。 |
その他周辺情報 | 土日祝は行者小屋営業中でした。 |
写真
感想
1月末に、ある共通の友人のおかげで山の出会いがあった。
2月末に赤岳に行くことになった。
にもかかわらず、2月初旬に風邪。この時期風邪をひくと、とんでもなく長びく。
2月は今回休みも多かったので休日は一日眠ることができなんとか治せた。
夜行バスでも咳が止まらず背中痛と肋骨痛と咳と鼻が残りつつもなんとか決行!
朝6時前に、中央道八ヶ岳に集合。
スムーズに落ちあえた。
そこから1時間ほどで美濃戸口。
翌日の天気が、低気圧が来るため、何事もなければ、この日に赤岳へ行く行程に変更した。
仕事終わりでそのまま電車に飛び乗り夜行バスで来た為、ここですべてを用意。
病み上がりの寝不足はなんだかフワフワしていた。
久しぶりの雪道は体力を消耗した。
行者小屋へ行くまでも、少し歩いては休み、少し歩いては休み、この3時間が5時間ぐらいの行程に思えたほどだった。
なんとか行者小屋に着き、山が賑わっていた。
そうだ。この日は土曜日。行者小屋も営業中。
この日はここで泊まる予定だったので荷物を預け、ヘルメットやハーネス、ピッケル、最低限度の荷物で出発。
8年ぶりのハーネスに戸惑う。
ハーネス、ヘルメットを装着する冬山なんて初めて。
どんな山行になるのだろうか。
文三郎尾根を歩き、山頂、そして、地蔵尾根で行者小屋のコース。
早くも文三郎の急登。
少し休めたとはいえ、少し進んでは止まるという具合だった。
服装は、ジオライン中厚手シャツ1枚、アルパイン用ジャケット、下も同様。
夏靴の為、靴下にブレスサーモの薄い靴下+モンベルアルパインソックスにした。
が、暑かったのでジャケットのベンチレーションと前のジッパーを全開にし、ネックウォーマーを外した。
この日は春山の様相で、道も固まり、雪がくさってきていた。
登るほどにどんどん急になり、後ろを振り返ると
「えっ?!これ、私帰れますかね?!」状態。
見れば見るほど不安が。
こういう時はわかっている。見ないことだ。
目の前の1、2歩と、その前を見ることだけ考えることだと知っていた。
そして、声を出して自分に言い聞かせること。
なのに、下りてくる登山者が足を踏み外し、横を滑って行く!!
なんて、タイミング!!(笑)
試されてるなあ(笑)
でも、また、同じことをして、恐いということは脇に置くだけ。
見晴らしのいい所に出ると、広い広い景色が広がっていた。
私は、その景色にクラクラし、まともに見れないほどだった。
季節が違うだけで、こんなにも空間感覚が異なるのも初めてだった。
ついに赤岳直下。
岩がでてきた。
「ここ、登るんですか!!」
(登りますよね。ここで下りるのも、私、逆に恐いです(汗))
「こうなったら進むしかない!」
必死!
しかも、前から下りてくる登山者で混んできたので、柔らかめの道を進むことになり、しかも後ろや右は下まですごい傾斜。
進むしかない!
稜線に出ると、もう私は心を無くしていました(笑)
それなのに笑っているから不思議〜♪
ここからはあっという間に山頂。
疲れた私は、山頂の岩に腰をかけ休んだ。
どうにかこうにかここまで来た。
ここからは、少しの間、空中散歩。
緊張と緩和だな。
このあとは、山頂直下の下り。
これから下りる斜面を見た時、「うそでしょ〜」状態。
はい、もう、行くしかありません。
一歩一歩丁寧に慎重に、一球入魂ならぬ、一歩入魂状態です。
その横をいとも簡単にささ〜と下りる同行者Mさん。
そして、何度も行き来して歩いているカモシカのような足の男性。
私も、いつか、こうなれるんだろうか。羨ましかった。
でも、他を見ると、私のような経験者と経験しに来た初心者がちらほら。
傾斜の急なところを下りると一旦なだらかになって、またさらに傾斜そして、地蔵仏さまだったように記憶している。
山頂までは暑くて大変だったが、稜線に出ると小春日和とはいえやはり風が冷たかったので、天望荘でバラクラバをとニット帽を着用。
地蔵仏さまにあいさつして、地蔵尾根を下りた。
また、急な坂だ。
鎖場のところなんて正面抜きで下りれないと判断し後ろ向きで下りた。
そして、核心部。
細い道の右側にトラバース道がなぜかできていて、そのトラバース道で進んだ。
風はなかったので幸いだった。
そこからは、雪が固いくさった感じになっていて、この雪はシリセードで下りても大丈夫と言われ、そのまま滑って下りた。
一歩入魂の足には休めて助かった。
森林地帯に入るとほっと一安心。
ただ、この時、夏靴では足が痛くなってきたのでこういう時に冬靴が必要だと感じた。
あっという間に行者小屋に到着。
久しぶりに緊張した。
素泊りだったので、夕食はお鍋。
一気に緊張が解けたせいか、いつもの偏頭痛が出てきた。
薬を服用してから効くまで2時間はいつもかかる。
頭痛が出ると、吐き気もあるので当然食欲がわかない。
少しだけ頂いた。
Mさんのお鍋最高だったのに!!
2/22
この日は、硫黄岳。
予報通り天気は崩れた。
稜線に出ると風がきついかもしれないとのことだったので、行ける所まで行くことになった。
赤岳鉱泉で荷物のデポをし、身軽で歩くことになった。Mさん、荷物持って頂いてありがとうございました。すぐ必要なものは胸のポケットに。だから、いつもパンパン。
針葉樹林の坂を結構登り、森林限界に到達すると急登。
また、ここで心を無くして・・・と。
そして、岩のミックスの所に出ると、道が見えづらくなってきた。
風は思ったより大変でなかった。
Mさんがいなかったら、私は行けなかっただろう。
山頂。
必死なことはあっという間。
すごく寒かった。
写真を撮る手も前日とは全く違った。
すぐ下山。
下りる時、サングラスから視界が全く見えなくなった。
歩いたから身体の水蒸気か?こすってみる。
見えた。
水蒸気じゃなかったんだ。吹き付けた雪だった。
そして、帰りは、道が見えづらくなったあの急坂を下りて安心。
森林地帯は、ほんと、あたたかかった。
赤岳鉱泉まですぐだった。
登りは何歩かに一度休んでいたのに。
美濃戸山荘までが長いこと。
ここで大休止した。
ここからも長かった。
チェーンスパイクに団子のように雪がくっついて歩きにくかった。
随分柔らかくなったようだった。
途中の雪のくっつく車道歩きに嫌気がさしてきたなぁと思った所に、森林の中のしっかりしたトレースがあったのでそちらから歩いた。
すると、この暖かくなったせいか土の道が出てきていて、本来の道とは違うようだった。
本道に戻る為には右側の斜面を上がらなくてはならない。
なかなか上がらせてくれない。
皆、同じように来てしまったのか、強引に本道へ抜ける薄い踏み跡がありどうにか戻れた。
鹿さんもこの道を通っていたのか、鹿の糞が多かった。
美濃口に15時到着。
スリルがあって、本当に楽しかった山行だった。
Mさんに茅野駅まで送って頂き、何から何までお世話になりっぱなしだった。
初心者を赤岳に案内するのは、いかに経験豊かなMさんとはいえ、気を遣わせてしまったに違いないだろう。
感謝感謝です。
ありがとうございました。
また、ご一緒させてくださいませ。
そして、共通の友人Nくんの弔いができたように感じたのは私だけだろうか。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する