毒水沢 (香草温泉)
- GPS
- 08:27
- 距離
- 14.5km
- 登り
- 829m
- 下り
- 830m
コースタイム
天候 | 晴れ時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※登山口に近い第四駐車場は朝の到着時間帯はまだ閉まっていた。第五は車中泊専用(有料) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・水量:平水 ・CLとSLの体感グレード:1級上 ・ソール:CLとSLはラバー、沢2回目のメンバーはフェルト。沢は全体的にヌメリなし ・他PT:3組。登山道スタート時から我々とほぼ一緒のペースの1組と、香草温泉にて2組(それぞれ各2名のPT) ・沢内電波:docomo=香草温泉ぐらいまで1〜2本アリ, Rakuten+SoftBank=なし ・登山届:駐車場、登山口入り口には見当たらず。事前にCompassと仲間には計画書を提出 ボルダーシーズンが始まりCLとSLは1ヶ月ほど沢を休んでいましたが、紅葉が見たい&寒くなっても行けそうな草津の毒水沢へ。 登山道から毒水沢入渓地点まではキツイ上りなどほとんどなく、遊歩道と書かれている通りとても快適。 途中芳ヶ平方面への標識が何ヶ所か立っているし、立ち入り禁止の道はロープが張られるなどして道迷いの心配もほぼなし。スタート時は晴れて暖かかったため、歩きながら上着を脱いだりして調節しました。 1時間半ほど歩くと橋が現れて毒水沢に到着。沢装備を準備して遡行開始。 歩き始めは少しゴーロ歩き、しばらくすると小滝やナメが現れます。上流で温泉が湧いている沢ということで水はそんなに冷たくない。 苔も生えておらず、沢全体通してヌメるところがほぼなかったのでラバーソールはバチ効きです。 ところどころトラロープのある滝や巻き道あり。ただ年季の入った古いボロボロのロープもあるので使うのは自己責任で。我々は先にCLかSLが登り、ロープの支点と状態を確認してから進みました。 トラロープのないところでは初級者メンバーへお助けヒモを出したりしました。巻きの斜面、フェルトソールは滑って大変そうでした。 香草温泉は少しひらけていて休憩するのにちょうど良い感じの場所です。 少し水で薄めて温度を調節し入浴するも良し、景色を楽しむも良し、温泉卵を作るも良し!(我々は持ってこようと思っていて朝すっかり忘れたっ!!!泣) 先行・後続パーティ全員とここで合流。 皆さん各自のんびり過ごされてました。我々もここでお昼ご飯休憩をとりました。 ゆっくり休憩をとったあと、少し進むと曇って小雨が降ってきました。陽が出ているうちはぽかぽか暖かかったのですが、曇ると途端に息が白くなり指もかじかんできます。 しかもちょうどトラロープがボロボロで使い物にならない岩を登る場面で雨が強くなってきたので、一番沢経験の豊富なSLに先に登ってもらい、初級者メンバーとCLはロープで。雨で岩が濡れて掴めない上に指が寒さで動かず厳しかったです。少し時間がかかりましたが無事越えて沢を進んで行く中、沢の水で指を温めながら進みました。 こういう時、温泉湧いてる沢はありがたい。 沢も終盤に近づいた頃には雨が止んでまた陽が差してきました。ふと後ろを振り返ると、空にくっきり美しい虹が! 沢の遡行も温泉も紅葉も楽しかったのですが、全部虹が持っていった!!!感動!! 今日はこの虹を見るために毒水沢に来たのですね。 最高のご褒美をいただきましたー! 登山道へ合流するとまた曇りだし、強風まで。 脱渓後で良かった……。各自持参した着替え(ウルトラライトダウン等)を着込み早歩きで下山開始。 芳ヶ平ヒュッテまでの道のりは風を遮る木など全く無いため防寒具がなかったら命の危険アリ、そのくらい体感温度が急激に下がりました。 この時期の山は防寒装備はしっかり持って行こうあらためて思いました。手袋持ってくるの忘れて手が冷たかったので次回絶対忘れない。 そして下山は朝毒水沢へ入渓した地点までの道のりも綺麗に整備されていてとても歩きやすい道でした。 CL・SLともに体感グレードは1級上。 ルーファイなどは難しくないが高度感のあるところやクライミング力の必要な滝もあるため、登山経験・沢経験の少ないメンバーのみでの遡行はおすすめしません。 我々はロープ×1回(トラロープが痛んでいたため)、お助けヒモ×2回使用。 沢内、香草温泉以外にも温泉が湧いているところが数ヶ所アリ。とても熱い温泉もあるので注意です。 お肌の弱い人は当日〜数日、手足が肌荒れするかもしれません。CLもSLもガッサガサになったのでハンドクリームや乳液塗りたくって過ごしてます。 今回紅葉は終わりかけでしたが、まだもう少し赤や黄色の景色が楽しめそうです。温泉でもリラックスでき、他の沢では味わえない魅力がたくさんある沢でした! |
その他周辺情報 | ラストコンビニ:セブンイレブン群馬草津文京店 日帰り温泉:西の河原露天風呂(800円/人)※シャワーやシャンプー、ドライヤー等は無く掛け湯をして湯船に浸かるのみ。広くて気持ちいい露天風呂 夕食:とん香。とんかつ定食屋さん。美味しかったです! |
写真
装備
個人装備 |
昼食
行動食
非常食
飲料/ハイドレーション
地図(地形図)
計画書
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
充電器
携帯電話(GPS)
カメラ
時計
筆記用具
常備薬/ファーストエイドキット
携帯トイレ
保険証
ナイフ
沢靴
グローブ
ハーネス
ヘルメット
サングラス
タオル
雨具
防寒着(ウルトラライトダウンなど)
ネックウォーマー
トレッキングポール
登山靴(下山用)
チェーンスパイク
確保機
ロックカラビナ
カラビナ
クイックドロー
スリング
セルフビレイコード(PAS)
ハンマーバイル
|
---|---|
共同装備 |
ロープ(8mm30m)
カムx4(未使用)
ハーケンx4
アッセンダー
レスキューセット(プーリー/マイクロトラクション)
特小無線機x2
ツェルト
衛星SOS発信機(inReach Mini2)
ジェットボイル(未使用)
|
備考 | 稜線で乾いたグローブがあると良かった |
感想
今年の沢シーズン〆として計画した、ゆるゆるの温泉沢。
さらに紅葉も美味しく頂こうと一石二鳥を狙った沢登りは大成功でした!
CLの沢リードトレーニングを兼ねて、僕はSLとして随行する形。水平距離はそこそこあるものの、標高差や沢の内容は初級者向けなので、沢登り2回目の初級者連れでそこのケアも含めたCLのトレーニング付き添いでした。
僕は一番後ろからついていく場面が多かったので、自由なライン取りで水線突破や、泳ぎも交え遊びながらのエン沢(=エンジョイ沢)になりましたが、十分楽しめました。とはいえ、実は1ヶ月振りの山行だったので気は抜かずに粛々と。
沢は温泉により強酸性なので、コケどころか生き物がまったくおらず、ヌメリは全く無いのでラバーソール一択でした。今回連れていった初級者は登山靴を持っていなかったのでフェルトソールの沢靴で遡行してもらいましたが、通常、沢登りをする人は登山靴を持っていると思うので、フェルトの沢靴しか持っていない場合は、ラバーの登山靴のほうが遡行しやすいと思います。
温泉や地熱のお陰で、入渓時点から沢の水は秋のそれとは思えないぐらいの温さ(それなりには冷たいですが)で、非常に水に浸かりやすかったです。とはいえ、濡れた状態で風にあたると低体温症などの危険もあるので、風を避けるための雨具は必須装備です。
入浴は、沢装備を着たままで、下半身のみしました。源泉はとんでもなく熱いので、うまく沢水をミックスさせてスポットを作る必要があり、石などで入浴スポットを先行者と共に作りました。なお、入浴のためのブルーシートの残置(下流に流されたもの)が多かったのは少し残念です。
香草温泉を超えた上らへんから天気が一時的に悪く、気温も一気に下がり、ミゾレに近い雨が降ってくる状態になったのがしんどかったです。乾いた手袋の準備を忘れてしまっていたので、手が悴みまくってしまったのが今回の反省点となりました。
この沢は終始温泉の影響で強酸性(ネットで調べた情報ではPH1とか)なせいか、帰ってきてから手や足の指が湿度ゼロのガサガサになってしまい、翌日のクライミングの予定をキャンセルせざるを得なくなりました。ハンドクリームを塗りたくってようやく湿度を取り返せて、今この文章を書いています……。
なお「今秋は早めに沢行くの止めて、外岩でボルダーやってクライミング力をあげるぞーーー」と1ヶ月ぐらい瑞牆や小川山で外岩ボルダーしていたら、我々のホームである沢ジムオーナーから「沢は年中やりましょう」とアドバイスを貰ってしまったので、ここからはまた週末丹沢あたりの沢に出没予定です。寒さ耐性あげていこ!がんばります。
ダイジェスト動画: https://x.com/yaklimber/status/1719269324677136706
前から気になっていた毒水沢。
他の方の記録を見て紅葉まだ間に合うかも、と思い計画して行ってきました!
沢2回目の初級者も連れてわいわい遡行。
まずスタートの登山道がはちゃめちゃに歩きやすくて天国。のんびり紅葉を楽しみながら進めました。
そして1ヶ月ぶりに来た沢はやはり面白い。
気持ち良い開放感。大自然最高。
毒水沢は登山道からすぐ入渓できて高い滝も少なく、巻きなども分かりやすい快適な沢でした。
岩はフリクションがすごく効いてラバーソールだとストレスなく歩けます。
そして水がそんなに冷たくない。上流はじゃぶじゃぶ濡れてもぬるくて、沢にいるのに不思議な感覚。色も独特で、遡行していくと岩や底の色がどんどん変わっていって他の沢にはない景色を楽しめます。
温泉の影響で魚もいないし虫も少ない(少しはいました)ので、生き物が苦手な人でも来やすいかもしれません。
ただずっと温泉臭はしてました。
今回は私がCLで計画からやらせてもらったので、遡行中ずっとサポートにまわってくれたSLありがとうございます!ほぼ頼りっぱなしでした。感謝。
沢2回目のメンバー、一ヶ所滝上で転んでしまったので、なんかもっとうまいことサポートできなかったかなと反省。でも沢登りをめいっぱい楽しんでくれたようで良かったです。
2人ともお疲れ様でした!
私自身も久しぶりの沢、たっぷり堪能できました。
やっぱり沢は良いなぁ。いい締めができた。来年もたくさんいろんな景色を見にいきたいな…………、と思っていたらホームのボルダリングジムのオーナーから「このままの勢いで白銀の沢も遡行しちゃいましょう!」と言われたので寒さに震えながら冬も沢をやっていきます(遠い目)
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