今倉山・菜畑山〜早春の道志の山を満喫〜
- GPS
- --:--
- 距離
- 14.8km
- 登り
- 896m
- 下り
- 1,201m
コースタイム
- 山行
- 5:19
- 休憩
- 1:34
- 合計
- 6:53
天候 | 晴れのちくもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
今倉山から菜畑山の道は少し細いですが、しっかりと踏まれています。 |
その他周辺情報 | 道志の湯で山の汗を流す |
写真
感想
早朝2時50分に起床。3時15分に自宅を出る。中央道の相模湖東出口から道志みちに抜け、曙橋に到着。6時30分。国道沿いの幅広い路肩スペースに車を止め、長靴に履き替え登山準備をした。当初、ここから道坂隧道までのバス利用で、都留二十六夜山・今倉山・菜畑山の一巡コースを目論んでいた。しかし、目の前に駐車禁止の道路標識があるのを見つけてしまった。ここに駐車しても99%大丈夫だろうが・・・。迷ったあげく、正攻法で道坂隧道脇の登山者用駐車スペースに止めようと車を発進させた。偶然にも1 km弱走ると、廃校跡にできた道志ヤマユリセンターの大きな駐車場が目に入った。この駐車場を拝借することにする。すぐ近くには唐沢バス停があった。当初の予定通り事が運びそうだ。
平日のみ2便しか運行されていない都留市へ向かう朝のバスを上手く捕まえる。乗客は私一人。乗り込むなり、運転手さんに道坂隧道先の右に入る林道が分岐するところで下ろしてくれと頼んだが、運転手さんは無言でバスを発車させた。自由乗降区間ではないのか?案じていると、頼んだ場所で止まってくれた。料金350円を払って、「ありがとうございました」とお礼を言うと、「気をつけて行ってらっしゃい」と笑顔で答えてくれた。
すがすがしい空気の中を出発。7時26分。通行止めのゲートを越え、立派な林道を緩やかに登っていく。雪はまったく無かった。30分も歩くと暑くなってきたので、展望が開けた場所で小休止し、薄手のセーター2枚を脱いだ。間もなく左の尾根へ取り付く登山道に入り、10分あまりで都留二十六夜山に到着した。富士・南アルプス方面と大菩薩から奥多摩方面の展望が良い。ここでも雲取山の石尾根頂稜部の白い筋が印象的であった。歩き出して1時間あまりだが、ノンアルコールビールを開け、喉を潤した。
都留二十六夜山から今倉山へ。標高1,300メートルくらいの所から雪が出てくる。木の幹の周りは雪が溶けており、春を感じた。木の根開きと言うらしい。一方、登山道の雪は昨日までの雨と今朝の冷え込みでカチカチに凍結していた。チェーンアイゼンを装着する。冬と春の同居した山道だ。赤岩では、ほぼ360度グルリと素晴らしい展望が開ける。朝からおなじみの富士や南アルプスの他、八ヶ岳の核心部も指呼の内だ。八ヶ岳の左側には、埋もれるような形で槍・穂高と思われる白い峰もぼんやりと確認できた。心地よい日光を浴びながら、お菓子を広げてのんびりする。時より風も吹くが、寒くはない。しばらくして、富士に雲がまとわりついてきた。上空にもいつしか1つ2つと雲の塊がでてきて、時より太陽を隠す様になってきた。私は「よいこらしょっ」と腰を上げ、今倉山へ進んだ。
赤岩から今倉山東峰にかけてはグンと雪が増えてきた。長靴とチェーンスパイクの組み合わせは適切であった。登山道はノートレース。「僕の後に道はできる」と、振り返って自分の作ったトレースに満足感を覚える。間もなく今日はじめての登山者と出会う。3〜4分ほど情報交換をする。他の登山パーティーと都留市駅からタクシー相乗りで来たとのこと、タクシー料金が道坂隧道まで4,400円もかかったことなど話してくれた。私の行程をお話ししたところ、「そんな方法もあるんですね」と感心された。この登山者も長靴を履いていたが、アイゼンは装着していなかった。凍結した雪の下りでは難儀している様子であった。しばらくして、その相乗りの相方と覚しき登山パーティー4名とすれ違った。こちらは軽登山靴ノーアイゼンで、やはり凍結した下りで難儀している様子であった。
今倉山東峰は、樹林の中の好ましい雰囲気の頂であった。しかし、雪と泥濘で腰を下ろす場所もなく、証拠写真を撮ってすぐに出発した。菜畑山までの稜線歩きは誰にも会わない静かな山旅を満喫できた。雪も所々で、3週間ほど前、同じ山域を雪に苦労しながら歩いたことを思い出し、春が随分近づいたことを感じた。夢想の世界に浸りながら歩いていると、泥濘の下りで足を滑らせ尻餅をついた。正午になると、道志の里からそれを知らせるチャイムが流れてきた。
菜畑山到着12時14分。雪は全くない。山頂の東屋で、鍋焼きうどんとサラダ巻きの昼食とする。2本目のノンアルコールビールも開ける。富士はすっかり雲に隠れ、日差しも時より差す程度にまで雲が上空に広がっていた。目の前には10日前に登った大室山が大きい。周りの山と比べ標高の高いこの山の頂稜付近だけは、春がまだ遠いらしく雪がべったりついていた。
菜畑山の下りで、「時間もまだ早いし、鳥ノ胸山まで足を伸ばすか」と思案していたところ、熟年夫婦の登山者とすれ違う。このご夫婦は午前中鳥ノ胸山に登り、その後、菜畑山に登ってきたのだという。山梨百名山の完登を目指しているとのこと。そこで鳥ノ胸山へのアプローチ方法や雪の状況を聞いた。「この辺はなかなか来られないところだし、是非登ってください」と励まされた。日の当たらない林道に下りても雪がないので、チェーンスパイクを外し、手に持って歩いた。途中、養豚場の上部の沢でチェーンスパイクをジャブジャブ洗い、ザックの外側に付けジャラジャラ云わせながら歩いた。林道歩きに思いの外時間がかかり、道志みちに下り立ったのは14時07分。道志みちを10分ほど歩き、14時20分に朝の駐車場に戻った。予定通り、一巡コースが完成。
上空には雲が一面に広がり、長い舗装道歩きでテンションも下がっているので、鳥ノ胸山は次回の宿題にする。その代わり、鳥の胸山の登山口や御正体山山行に備えての駐車スペースの確認など偵察のため車をあちこち走らせた。偵察後、道志の湯に立ち寄り山の汗を流した。道志紅椿の湯より脱衣場のスペースが狭い等、設備は劣っているが、入湯料は600円と紅椿の湯より400円安かった。道志みちの駅で小腹を満たした後、自宅への帰路の途についた。渋滞はあったが、往路より20分余計に時間がかかった程度であった。
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