阿弥陀南稜
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コースタイム
2日目 6:30P1〜P2のコル-8:30P3-9:30/10:00阿弥陀山頂-(御小屋尾根)-13:00船山十字
天候 | 3月2日 曇りのち晴れ 3月3日 晴天 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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コース状況/ 危険箇所等 |
船山十字の路面は凍結していてスタットレスタイアでは厳しいカモ(帰りはチェーンを装着しました) 青ナギより少し進んだ所からはトレース無し |
ファイル |
非公開
6524.xls
計画書
(更新時刻:2013/02/27 13:57) |
写真
感想
前回来たのは4年前。会の集中時で3日行程で行者に抜けた。今回は周回をねらい、御小屋尾根経由の下山で2日行程とした。
前泊時にテント底面の鳩目が1つちぎれるというアクシデントに見舞われたが、持てる知識と装備を総動員して応急処置。山中では臨機応変が問われる。しかし個人的にアクシデント続きだな・・
自分の車で舟山十字路に乗り入れるのは初めて。遠い印象をもった。十字路には計3台の車がとまっていた。下はかちかちに凍っていて、気を付けないと立っていられない。車滑り出さないだろうか。準備を整えるとちょうど2人組のアイス装備の方が出発するところで声をかけあう。クリスマスルンゼに日帰りで行くそう。さぞ凍っていることだろう。
さて、今回も旭小屋経由のアプローチ。先頭のTちゃんとばすとばす。気温も高いせいか、ひさしぶりに大汗書いてしまった。旭小屋以降も残念ながらトレースがついている。しかも凍って階段状。何の面白みもない。朝発でよかったんじゃないの。記録を見返したら前回も同じ感想を書いていた。進歩ないな・・。尾根にとりつく際に、前回は右に見える大岩を縫って歩いたが、今回はトレースをたどり、左のリッジに早めにのった。こっちの方が楽だわ・・・。樹林を進むと前から4人下山してきた。早いなと思いつつ聞いてみると金曜晩に泊まり、土曜にアタックしようとしたが、ラッセルで時間切れしたらしい。ラッセルあるの?先週末、下部は雨だったが、上部は雪降ったか。嬉しい気持ちと、完遂できるかどうかの不安を混ぜながら、できるだけ奥に入るつもりで歩を進める、
青ナギに差し掛かると変な生き物が前方でこっちを見ている。カモシカだ。こんな時間に見るのは初めてだ。近づいても全く動かないので人馴れしてるなーと思ったら、足を怪我しているようだった。近くで食べ物を持って休憩すると襲われそうだったので、少し進んだ先で休憩。展望はすっきりしないが、権現側はよく見える。カッコいい。
青ナギをすぎると、ほどなくトレースが途絶える。そこからは交代でラッセル。膝ぐらい。でも息がきれる。今回のメンバー体力は不安ないが、Tちゃんいつになく調子悪いようだ。Yまは嬉々としている。真性のドMやな。風も出てきたところで、P1とP2の間に到着。勘違いしていたが、前もここに泊まったようだ。青ナギだと思ってた。つまみにおでんを持ってきたが、飯も食えないくらいお腹いっぱいになり、早々就寝。
2日目の朝、朝日で空が赤くそまるのを見ながら出発。だんだん高気圧に覆われるため展望も期待できる。この辺は以前の記憶なかったが、結構あぶないとこ歩いたんだと新鮮さでいっぱい。P3ルンぜに入る手前の巻きも風は穏やかで、砂粒爆弾受けた前回が懐かしい。この時点まで我々以外のPはいなかったので、貸切状態。ほんと勿体無い。P3はフィクスで進む。右上し、途中の潅木で1P、そこから直上し2Pで終了。草付き登る練習になる。後続の2人も問題なく登ってくる。2人ともこの冬に一緒に山入ってる。待っている間も寒さを感じず、快適快適(といいつつダウン着てたが)。隣に天狗尾根の大天狗が見える。今シーズン行こうと思っていたがまだ実現できていない。P4のトラバースはいやらしかった記憶があるが、今回はそれほど感じなかった。進歩?
阿弥陀の頂上手前は何の踏みあともなく、完遂したという喜びがこみ上げる。頂上では360度の展望。正直先行者もいるだろうと、なめてたが、ラッセルあり、思いのほか楽しめたので、満足。そのうち、中岳方面からくる登山者が登ってきたので写真をとってもらう。我々と同じ御小屋尾根で下山する予定の方もいたが、ラッセルが大変だろうということでそのまま戻った。確かに不安だ。
御小屋尾根上部は結構きりたった感じの尾根で好印象、我々以外に単独行者+2名の計5名で降りたが、途中から先行された。俺ら体力ねー。下部の樹林に入ると、枝がうるさく中腰スタイルを何度も強いられるので腰が痛くなってしまった。できればもう使いたくない尾根だ。
下山すると十字路の地面は氷の上にうっすら水を帯び、これ以上ないぐらい摩擦係数を減らしていた。ピッケルを置くとそのまま滑っていく。チェーン持ってきて本当によかった。
装着してブレーキ踏んでも、滑っているのがわかる。恐ろしや。
晴れたよかった阿弥陀南稜。締め。
今回阿弥陀南陵へ、KさんリーダーのもとTちゃんと私の3人チームで行くことに。ガテン系の二人と一緒なためハードな山行になりそうだと、M心をくすぐられる。
スタート地点である船山十字路に到着すると単独の方がちょうど出発し、その他に南陵へ向かうパーティーはいないようだった。冬の人気ルートなので、もう少し入ってるかなもと思ったが、少ないようで、うれしい。我々も出発し、Tちゃんのハイペースで汗だくになりながら(Tちゃんは涼しい顔)旭小屋まで歩く。旭小屋からはほどよいペースで立場岳へ登って行く。雪が少なく残念だなあと思っていると、上から4人のパーティーがおりてきて、どうやら青ナギに一泊し、そこから登ろうとしたがトレースが無いので、引き返してきたという。トレース無しと聞き俄然テンションが上がる。青ナギを越えたところで一服していると先行していた単独の方が引き返してきて、日帰りの予定だったようだがトレースが無いので撤退するとのこと。そのためここからラッセル大会となる。トレースが無いところをルートを探しながら登るのは気持ちがよい。ほどなくして無名峰ピークへ到着。周りを見渡すと素晴らしい景色だった。約4年前に初めて登った2500m以上の山が八ヶ岳であったが、4年前では想像もできなかった、冬山にバリエーションルートから同じ山域の景色を眺めることができ、感慨深いものがあった。
そこから、P1,P2のコルの風のあたらなそうなところを探し、整地しテントをはった。寒いためすぐさまテントへもぐりこみ、Kさんのボッカしたおでんを食べつつ晩酌し、各自で食事をとり就寝とした。
朝起きて準備をすまし外を見てみると、雲ひとつなく晴れわたり昨日以上の絶景であった。そんな絶景に後ろ髪ひかれつつP3へ向かう。P3ではKさんリードで1ピッチ目は50mいっぱいの灌木を支点にロープをFixし、2ピッチ目は右巻きで40mほどの灌木支点にFixいただき、登っていく。P3を突破し、P4にあるこのルート中最もこわいと噂のトラバースへ到着。雪がついており、たしかに、ずるっといきそうで怖かったので、慎重に歩を進め、突破。そこから、少し登ると頂上へ到着。登頂の余韻によいしれながら、Kさん、Tちゃんと握手を交わし、写真をとりまくった。くだりは御小屋尾根経由で下山し無事登山口へ到着した。
今回、雲一つない快晴で、さらに風も無いという最高のコンディションであったため、もっとラッセルしたい!と思うくらい非常に快適な登山ができたと思う。しかし1週間前は天候が悪化して、前10mも見えないような状況であったようなので、そうなると、かなり難しい登山になっていたのであろう。
また、反省点はKさんからご指摘うけた点も含め、下記の通り。今回の反省点もふまえて、次回の山行にいかしたいと思う。
・テントに雪を入れすぎ(天気が良ければ靴は極力外で脱ぐ等)
・朝起きてから出発までをもっとスピーディーに(前回の鋸の時も含め、決めた時間に出発できなかったので、決めた時間にちゃんと出発できるよう心掛けたい)
・反省点というわけでは無いが、足の裏が痛くなる(靴べら変えた方がよいのか? 今後色々と研究していこうと思う)
・ザックに外付けしていたスコップが藪にひっかかりはずれる(ザックが小さいので中に入れることはできないが、また新しく買いたくはないので、改造しようかと検討中)
Kさん、Tちゃん、楽しい山行を本当にありがとうございました。
Kさん、こりずにまたご一緒させてください。
Tちゃん、Mの人限定、体力山行企画よろしく。
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