熊伏山 (南アルプス深南部前衛峰でハンモックハイキング)

2024年03月30日(土) [日帰り]

• GPS: 04:26
• 距離: 6.9km
• 登り: 777m
• 下り: 767m

コースタイム

日帰り

• 山行: 3:09
• 休憩: 1:11
• 合計: 4:20

8:10 スタート地点
8:19 8:25 遊歩道入り口
8:34 8:35 建次屋敷跡
8:36 8:36 林道終点
8:43 8:44 青崩峠
9:19 9:20 青崩の頭
9:20 9:21 三角点
9:26 9:26 青崩ノ頭
9:50 9:51 前熊伏山
10:07 10:34 熊伏山
10:46 10:46 前熊伏山
11:00 11:31 青崩ノ頭
11:37 11:38 三角点
11:43 11:44 青崩の頭
12:09 12:13 青崩峠
12:13 12:14 青崩峠一等水準点
12:20 12:20 建次屋敷跡
12:27 12:28 遊歩道入り口
12:36 ゴール地点

天候

晴れ
初夏に近い気温

アクセス

利用交通機関：

自家用車

青崩林道に問題あり。
峠にいちばん近い駐車スペースをめざし運転するも、手前1kmあたりから荒れまくっていた。
したがって、荒れる前の最後の路肩に駐車させていただき、登山を開始した。
この日の詳細な道路状況は、写真コーナーで後述する。

コース状況／危険箇所等

ザラザラするロープ場急登や、片側に高低差のある尾根渡りがすこしある。そこは注意。とくに下山中。
とはいえ大半は工夫され整備された普通の登山道。

雪はまったくなかった。

その他周辺情報

やすらぎの湯

写真

3/30 5:19

東京都東部から浜松の奥地までは、とても遠い。静岡だけでも東西に長い。高速を降りてからも北上する下道が長い。
静岡のSAで目覚ましコーヒーを摂って、運転をがんばる。

3/30 7:38

下道を60km
ようやく青崩林道に入る

3/30 8:09

ところが、目的地である青崩峠駐車場へは車で辿り着けず。
仕方なく、この案内板が立つ路肩から登山スタート。

3/30 8:13

林道は渡渉状態。ジャブジャブ水が流れる。昨日、一昨日のまとまった雨で被害を受けてしまったか？
砂利、泥、落石だけでも、とても運転する気になれない。

3/30 8:15

さらにはアスファルト自体にダメージも。こりゃダメだ。

3/30 8:21

さて、ほんらいのスタート地点に着いた。
青崩峠古道とある。
秋葉街道、信州街道、塩の道など、さまざまに呼称される古道だが、そのうちの峠越え区間をしめす呼び方だろうか。

3/30 8:23

熊野古道みたいな石畳が、いちぶ整備されている

3/30 8:24

しっかりした石垣

3/30 8:26

しょっぱなから面白い山だ。個人的にテンションが上がる趣向。

3/30 8:28

林道崩壊のことをもう忘れたかのように、かなり楽しくなってる。いい山、いい登山に来た感触。

3/30 8:32

生々しい歴史エピソード文に、ドン引き。

3/30 8:33

盗賊、許すまじ

3/30 8:34

いかにも茶屋跡地の遺構らしい石垣

3/30 8:38

古道あるある。中世や近世からの歴史ある古道であろうと、のちに林業作業道や電力会社巡視路も兼ねられたりするわけで、昭和期の忘れ物を目にすることも少なくないのだ。

3/30 8:39

知る人ぞ知る名所。青崩峠に着いた。
中央構造線のど真ん中であるらしく、破砕帯である。トンネル工事を断念させてきた悪名高い地だが、最近ついに土木技術の成果で貫通成功した。難関突破の記念石が誇らしげに展示されている。

3/30 8:40

海の幸山の幸を運ぶ交易があり、塩の道とも呼ばれた。武田信玄が南部侵攻のため歩いた伝承があった。信仰と参拝のための巡礼路でもあったし、近代には少女たちが女工になるために歩いた。
生活の道である古道だった。

3/30 8:46

峠から青崩の頭までの区間は、急登がある。小石混じりのザラザラした足場もあるから、落ち着いたスピードで歩く。

3/30 8:49

尾根から崩落地を見下ろす

3/30 8:49

信州、天龍村方面へ谷が伸びている

3/30 8:55

階段や柵で整備してくれているところも、けっこうあるから案ずるより産むが易しな山だとも思う。
ただし柵は土台の地面が崩れて傾いている。

3/30 9:01

ちょっと落ちたらマズいポイントには、ロープがある

3/30 9:10

急登だが落ち着いたトレイルになってきたかな

3/30 9:17

穏やかになる。今日は暖かく、木漏れ日の道だ。

3/30 9:20

青崩の頭に登頂

3/30 9:31

深南部の山々が見えた。今日は黄砂が多く流れこみ、霞んで見える。

3/30 9:47

青崩の頭から前熊伏山までの区間は、特筆すべき点はなさそう。普通の登山道が多い。

3/30 9:48

前熊伏山。
雪はすっかり消え去った。

3/30 9:55

前熊伏山から熊伏山山頂までは、わずかなアップダウンだけで済む、穏やかな稜線。

3/30 10:07

熊伏山に登頂
信州百81座目

3/30 10:17

信州側への登山道に誘われている

3/30 10:19

黒法師山をはじめとする深南部の山々のようだ。山名がわからない。

3/30 10:24

ヤマノススメ！
さて、下山開始するか。次なる愉しみが待っている。

3/30 11:09

下山中にハンモック休憩をはさむのが、今回の熊伏山登山計画のポイントのひとつ！
古道を愛で、信州百名山を稼ぎ、ハンモックで気分良くだらける。贅沢な日帰りハイクだ。

3/30 11:10

暖かい日、ハンモック日和だ

3/30 11:13

尾根下の棚部が良いハンモックポイントになっていた。今日の風向き対策もバッチリで、遮ってくれる地形。しかも陽当たり良好物件。

3/30 11:15

メーカーへの特注により、短めサイズにカットしたハンモック。サスペンションも軽く、樹皮ダメージを気にしない帯タイプ。荷物にならず、ササッと設営、サクッと撤収できる。

3/30 11:24

チェアにしたり、ベッドにしたり。
いやあ暖かい青空の日だ。

3/30 11:40

さてさて小休止を終え、青崩峠へ戻る。崩落地あたりに展望スポットがあり、アルプスなどが見渡せた。

3/30 11:40

右のキレイな三角が聖岳。その左に赤石など。さらに左が塩見岳だろうか。

3/30 11:41

左側が池口岳などの山塊。右側が光岳あたり。
池口は、できれば今年中に登ってみたい山だ。

3/30 11:42

また深南部の山々。黒法師山以外はほんと知りません。

3/30 11:46

下山のザラザラ急斜面ロープ場は、特に慎重に。

3/30 11:57

青崩峠あたりを見下ろせる場所に来た

3/30 12:04

往路と同じような写真であるが、土木工事マニアが大好きな信州側の道路開発ポイント。

3/30 12:04

人工物あり。南信と浜松天竜地区とを往来できる、新ルートができる日は近いのか。

3/30 12:07

あらためて青崩峠にて、歴史を見聞する時間を割いてみた。この解説板も一読の価値がある。

3/30 12:07

この峠と古道に関する、明治期のエピソードが伝えられている。

3/30 12:09

解説に詳述されている、漢詩文碑。欠けと表面風化とで、あまり読めないのだが、そのぶん時代を感じる史跡だ。

3/30 12:11

フォーマルないでたちの山の民、といったコーデの紳士たち。このうちのどちらかが、明治25年の漢詩文碑建立にかかわった、信州の教育者ということかな。

3/30 12:16

この解説が、いちばん古道の紹介文として簡潔で、助かる。

3/30 12:17

青崩峠の石仏

3/30 12:19

この道は兵越峠に通じているらしい。昔の女たちは、こういう道を徒歩によって嫁入りしたりしたんだよな。

3/30 12:24

古道ロマン再び

3/30 12:27

ヒルの起きだす前に来れてよかった

3/30 12:29

林道崩落、再び。
いやいや損傷しちゃったな、どうすんのコレ？

3/30 12:32

土砂だけでもスタックしそう

3/30 12:34

ここも崩落

というわけでプラス1kmほど歩いて下山

3/30 13:58

下山後、桜咲く秋葉ダムの近くにある日帰り温泉で汗を流した。今日はすこし暑いぐらいだった。

3/30 15:40

初のさわやか。浜北店。待ち時間1時間ぐらい。マシな方か。

3/30 17:04

初ジュージュー

3/30 17:09

さわやか、という店名に偽りなしのフレッシュミートだった！

撮影機器：

iPhone 12 Pro 256GB SIMフリー Apple

感想

sprout

雪解けからヒル出現までが最適期と思っていた熊伏山。
タイミングよく行くことができた。

古道ロマンあり
信州百名山らしい展望あり
ハンモックポイントあり
さわやかあり

運転はめちゃくちゃ長くて遠かったけれど、盛りだくさんの一日を、この山の存在を軸に過ごすことができた。