川井駅より入川林道・布滝・水平歩道・西川林道を経て鳩の巣駅へ
- GPS
- 06:11
- 距離
- 12.7km
- 登り
- 1,082m
- 下り
- 1,056m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・入川谷も入川谷右岸水平歩道(仮称)も正規の登山道ではありません。地形図にも記載はありません。 ・布滝沢出合から入川谷右岸水平歩道へは特に不鮮明でした。 ・入川谷右岸水平歩道自体は良く踏まれていました。 |
写真
感想
奥多摩のマイナールートを登るつもりだった当日朝、そういえば手元の松浦隆康著「バリエーションハイキング」に案内があればコピーしようと開いたところ、目当てのルートは無い代わりに川苔山東面の布滝の案内を見つけた(「百尋の滝ー速滝ー布滝」)。ざっと読む限り、沢支度でなくとも行けそうだ。梅雨の走りの蒸し暑い日に相応しいと即決で変更した。沢沿いのルートの難しさは忘れていた。
入川谷林道は土曜の朝7時にも拘らずダンプが往来していた。採石場の先は工事現場の駐車場、そして現場が続く。入川谷の砂防ダムを建設しているらしい。林道が終わっても立派な作業道が続いた。トバの倉骨を高く右岸に巻いたところで道は二股に分かれていた。左(南)側は峰集落への道かもしれない。
松浦本だけでは不安なので、ウェブでこのルートの記録を探したところ、山渓オンラインに非常に参考になる記録を見つけた(入川谷の布滝と右岸尾根からのエビ小屋山 https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=273717)。その記録では布滝までは基本的に右岸を辿るとの事だったが、作業道の先は徐々に険しくなり、沢の左右のいずれを進むかに何度も迷った。詰まったと早合点して渡渉すると、少しの高巻きでクリアできたと分かった事が何度かあった。
慣れない沢歩きで消耗して辿り着いた布滝は見事なものだった。滅多に人の訪れない渓谷にただ細長くたおやかに落ちる滝。暫く見とれていたが、今日はこれからまだ登らねばならない。松浦本ではここよりエビ小屋山南尾根を登っている。これが相当な急登だと言う。
ところが布滝沢出合から先の道が分からない。本には「出合の入川谷右岸から山道に入ると」とあるのでその辺りを捜すが道が無い。直登しようにも右岸はほぼ崖だ。谷
の水際を進んでは右岸の道を捜すが、崖は険しくなるばかりだ。谷も水に入らずに遡行するのは難しくなってきたので、怪我をしないうちに出合まで戻る。
念の為と出合から更に下流に戻ったところで、来た道とは別の道が右岸を登っているのを見つけた。道は谷沿いの道と鋭角に分岐している。谷底で地形が変わったのかもしれないが、中々難解なポイントだ。
道は良く踏まれたものだが、それも途中でザレて消えた。無理矢理ザレ場の向こうに渡ってみたが、徐々に道は無くなった。そもそも杉植林地なので、道とただの樹間の区別が難しい。何度か斜面を行き来するうちに上方に再び道を発見、それを辿ると西川林道が見えた。山渓オンラインの記録にあった、布滝沢出合からの高巻きの道がこれなのは間違いない。ただ松浦本が示す道かどうかは分からない。少なくとも本にある「『川乗山、峰を経て』の道標が地面に転がっている所」は見当らなかった。道を出合の方向に戻ってみると、やはり先程のザレ場付近で途切れていた。
さて本来はここから高巻きを続けて布滝沢出合に張り出した右岸の支尾根を越えて入川谷に下り、橋を渡ってエビ小屋山に登るのだが、10時半にしてもう疲れてきた。それよりは西川林道の末端から続いている立派な水平歩道が気になる。地図にも全く描かれていない。何の前情報も無い。林道の末端から往復するだけなら危険ではないと判断し、そちらを探検する事にした。道迷いと沢歩きで落ち込んだ気分が楽になった。
道は標高650mから700mあたりを生真面目に水平に続いている。木橋や石垣もあって立派な道だ。途中尾根を横切る所で杉に赤テープが貼られていた。GPSで確認すると、布滝沢出合に張り出した右岸の支尾根の上部のようだ。次に再挑戦するならここやなと思って通り過ぎる。
道はそのまま1時間程進んだところで沢へ向かう道とその右岸を登る道に分かれた。沢を越えた先も踏み跡は続いていたが、いよいよ薄い。そこで辞めて昼飯にした。後で調べたところ、ここが蛯岩沢のようだ。
帰りに蛯岩沢右岸を登る道が気になって辿る事にした。羊歯が茂っていて見えにくいが、その中にも踏み跡は続く。それを抜けると、見慣れた東京都の道標が目に入って驚いた。大根の山の神から続く川苔山の登山道だ。道標に立って来た方を振り返ると、見覚えがある。以前この登山道を降りた時、確かにこの道を見て興味をもったものだ。一人で感慨に浸っていると、ものの10分で三組が通り過ぎた。相変わらず人気の山だ。
帰りは水平歩道を引き返す。もしこの道が松浦本に書かれている山道だとすれば、銚子ノ滝(布滝の更に奥にある入川谷本流の滝)へ降りる道もあるはずだが、見つけられなかった。
反省の多い山行となった。それなりに山には登っているはずだが、稚拙なところは変わっていない。特にエビ小屋山南岸尾根は再挑戦しなければならない。
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