Tさんを偲んで〜金時山・遭難現場への追悼登山〜
- GPS
- --:--
- 距離
- 4.2km
- 登り
- 380m
- 下り
- 361m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
[復路]金時山ゲート=足柄峠=南足柄=呑み会 |
写真
感想
あのTさんの遭難から早くも3回忌を迎えた。(※1)
山岳部の先輩から、Tさんのお墓参りしたあと遭難場所に花を供えようと誘いが来た。
金時は2年前にひとりで追悼登山をして以来だ。(※2)
遭難の連絡を受けたときはショックだった。
傍らにいる人が突然、透明な板のむこう側に行ってしまい、大声で叫んでも届かない・・・そんな感じがしてとても悲しかった。
南足柄にあるTさんのお墓はかんかん照りの中にたたずんでいた。
山岳部員でもあるお坊さんにお経を唱えてもらい、汗を浮かべながら一本ずつお線香をあげた。
そして皆んなでひ杓の水を墓石にたっぷりかけた。
「Tさんは汗っかきだったからなー」と笑った。
クルマに乗って金時山へ行く。
12個あるハシゴの下から4つ目の上の小平地が遭難地点だ。
ハシゴは12支になぞらえられているからね・うし・とら・う・・・とウサギのハシゴの上の場所ということになる。
2年前の遭難時、その小平地はベンチなども備えられ、良い休み場所となっていたのだが、今は、棒が渡され入り込みができなくなっていた。
遭難が起きた以上、地元として何らかの具体的な対策をということなんだろう。
棒を乗り越えて、滑落した地点に持ってきた花束をそっと置く。
そして8人全員で静かに手を合わせる。
あたりのセミの声が、冥福を祈るみんなの思いの中でフェイドアウトしていった。
金時山の頂上は15分ほどだった。
ことし83歳になる金時娘が「ご苦労さんです」と迎えてくれる。
Tさんの遭難のことはよく覚えていると云った。
噴火警戒レベル3となった大涌谷のいくぶん多めの噴煙を眺めながら、Tさん、ここ、毎朝欠かさずに登ってきていたんだよな・・・なんて話をする。
下山してから南足柄で宴会をやった。
人によっては20年ぶりの再会だったけれど、昨日まで一緒にいたような楽しい宴会となった。
Tさんの想い出話や山・宗教の話から88カ所の札所めぐりまで話の花が咲いた。
酔眼朦朧となってきたとき、これもまたTさんが作ってくれたきずなだったんだと気がついた。
(※1)「Tさんが山で死んだ・・・」
http://www.yamareco.com/modules/diary/7510-detail-56563
(※2)「Tさんが眠る山へ」
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-340337.html
コメント
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junjapaさん、はじめまして。
こんばんは。
コメントを入れさせてよろしいものか迷いましたが、入れさせて
頂くことにしました。
皆さんが登って来られたときに下りて行った女性二人の内の一人
です。
仏花のように見える花束を持っておられたので、もしかしたら?
とは思いました。
板で立入を禁止している場所は、往きも帰りも気になっていまし
たが、まさかそんな悲しい事故があったところだとは思いません
でした。
皆さんがお参りに来てくださって、Tさまも喜んでおられるので
はないでしょうか。
面識はありませんが、ご冥福をお祈り申し上げます。
お邪魔いたしました。
初めまして! ご丁寧なコメントを有難うございました。
そうでしたか、すれ違っていたとは、気がつきませんでした。声を掛けて頂ければと思いましたが、後の祭りですね。
我々の訪問を恐らくあの世でTさんも喜んでいる事と思います。
人が居なくなるとは、哀しいことですね。
それでは、お元気でヤマにお登り下さい!
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