埼京線で熱帯の森へ インドネシア・ボゴール植物園
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.8km
- 登り
- 52m
- 下り
- 48m
コースタイム
- 山行
- 2:30
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 2:55
天候 | 薄曇り〜薄日 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
復路はボゴールから乗車。ホテル最寄り駅により、乗る電車が異なるので注意。ジュアンダやゴンダンディアなど伝統的な中心街のホテル滞在の場合はジャカルタ・コタ行き。スディルマン通り周辺滞在の場合はジャティヌガラ行きまたはドゥリ行き。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険なところはありませんが、信号が非常に少なく、道路横断時は遠慮なく突っ込んで来るクルマやバイクとの闘いとなりますので、慣れない方は駅と植物園の間をタクシー移動にするのが無難です。 |
写真
感想
高山の爽やかなレコであふれる中、暑そうな外国の街と緑のレコということで失礼します。まぁこんなネタでも、そのうち検索で参考にされる方もおられるだろうということで……(^^;)。
お盆休みはインドネシアに出かけていたのですが、普通日本人がインドネシアを観光するとすれば、バリ島と相場が決まっています。とはいえ、人口が多く産業が発達したジャワ島にもそれなりに見所はあり、ジャワ中部〜東部の遺跡や火山などは最近注目を集めつつあるようです。
これに対し首都ジャカルタは、一般ウケする観光地がとてつもなく少なく、ほとんどの日本からのパックツアーはスルーするという現実があります。まぁ元々がオランダによって建設された商業都市でしたので仕方がないか。そんな街をビジネス以外の目的で訪ねようとするのは、オランダ植民地経営史やインドネシア近現代史のマニアか、この街に転じてきた東京の中古電車をどっぷり楽しもうとする鉄道ヲタクのどちらかに決まっているはずです (笑)。
というわけで、私の訪問目的は後者=鉄ヲタだったのですが (^^;)、ジャカルタの周辺にも意外と魅力あふれる風景が広がっています。例えば、富士山を彷彿とさせる山容が魅力的なサラク山・グデ&パンランゴ山 (2300〜3000m級) はその代表格。麓に広がる緑の棚田と森も含めて、車とバイクと人と汚れた空気で埋め尽くされた大都会の喧噪から逃れ、ホッと一息つくこともできます。同じことはインドネシア人も考えていますので、山麓には自然公園を含むリゾート地(プンチャック峠周辺)もあり、ジャカルタ駐在日本人にとっての癒やしスポットとされています。
しかし難点は……何のかの言ってジャカルタからは時間がかかること。山に登るのであれば1〜2泊は必要で、ガイドもつけなければなりません。しかも、ジャワ海からの水蒸気がこれらの火山に当たって、山岳地帯は基本的に天気が悪く、乾季でもしばしば雨が降るという……。別目的で短期訪問するついでに大自然を楽しみに行くというのはハードルが高すぎます。
それでも、鉄ヲタ目的の訪問ながら、たまにはプチ観光やウォーキングもして、熱帯雨林の何たるかを味わってみたいものです。そこで目をつけたのが、上記の山々の麓にある高原の都会・ボゴールにある植物園。オランダ植民地時代、街のど真ん中を占めるかたちで造成された広大な植物園は、今や森が鬱蒼と茂り、整備された歩道歩きとはいえ結構な距離を歩くことになり、ちょっとした熱帯雨林歩きの気分を楽しむことが出来ます。また、駅から植物園までの往復は、フツーならタクシーやオジェックと呼ばれるバイクタクシー 、またはアンコタと呼ばれるワゴン型ミニバスで行くのが当たり前ですが、一歩住宅街に入ったところの静かな風情、あるいは売った買ったのやりとりが広がる伝統市場の風情もなかなか悪くないものです。
というわけで、事前にヤマレコ画面で駅〜植物園正門〜園内のルートを詳細に研究し (いやはや、本当に便利です!)、プリントアウトした赤線入り地図を持参してレッツゴー! 埼京線からは引退して大量にインドネシアに輸出されたJR205系電車(他にもJR横浜線・常磐線・地下鉄東西線・千代田線・有楽町線・都営三田線・東急線など百花繚乱。笑)に揺られ、高原へとひたすら登るモーター音の雄叫びを楽しんでいると、ジャカルタ中心部から約1時間20〜30分でボゴールに到着します。オランダ植民地時代に造られた駅と日本中古電車の取り合わせが、何とも不思議な雰囲気を醸し出しています♪ (レールの幅と電圧が東京の主要路線と同じですので、冷房付きの中古電車がここ15年来大量に輸出されました。この結果、以前は余りにも混雑がひどく屋根上乗車が当たり前なほどカオスだったジャカルタの電車は、見違えるように便利で快適になっています)
駅から一歩出ますと、そこは車とバイクの喧噪に包まれた東南アジアの都会の風景。排気ガスがスゴく、信号のようなものもありませんので、道路横断はいつでも決死の覚悟。慣れない方には絶対に徒歩での移動はおすすめ出来ません。しかしコツさえつかめば、緑に包まれしっとりとした風情の、どこか懐かしい街並み、そして如何にもオランダ時代のモダンな建築を眺めながら、チンタラと歩みを進めることができます。標高300m台で曇りや雨の日が多いボゴールは、灼熱のジャカルタと比べて何処か涼しいのも嬉しいところ。折しも、8月17日の独立70周年記念日を控え(オランダ植民地だったところを日本軍が3年半以上占領し、日本の敗戦2日後のタイミングで独立宣言)、街中を赤と白の国旗が埋め尽くしているのも気分を盛り上げてくれました。
そんなこんなで、いよいよお楽しみの植物園に到着! 鬱蒼とした熱帯雨林の巨木の中に、世界最大の花・ラフレシアがドドーンと咲き誇り、猛烈な臭いをブチ撒きまくっている光景、あるいは蘭園に「これでもか!」と蘭の花が咲き乱れているのを期待しまくりでした。しかし……園内を流れる川の護岸が度重なる洪水で崩壊し、ラフレシアや蘭のコーナーに至る橋は通行止め……(泣)。というわけで、日本ではまず拝めない熱帯の巨木を楽しむことに徹したのですが、これはこれでビックリ仰天ものです。何と申しますか……ラピュタの木みたいな迫力です! 幹の裾が板状になってウネウネしているのって一体……。
また、園内に一歩進みますと、市街地の喧噪とは完全に別世界になり、インドネシア人の訪問客が思い思いに記念写真を撮ったり、まったりしたり、イチャついていたり……というのを眺めるのもまた一興。イスラームの国では男女が市街地でイチャつくことに対して厳しい視線を向けがちですが、やっぱこういう閑静な緑の中では人間の素の部分が出るよなぁ〜(笑)。
こんな感じで、街歩きと巨樹を楽しめるボゴールの街と植物園。ジャカルタ訪問ついでのスポットとして、そして道中の電車では日本の中古車と南国風情の取り合わせも楽しめますので、結構おすすめです。
ただ、今回は遺憾ながら……6月以来の足の不調で速く歩けず、終始痛みを抱えながらの歩きだったのが残念! 「多忙→運動不足→筋力低下→足のいろいろな部位にしわ寄せ」という悪循環を断ち切らねば……。そのためにも歩かなければならないのですが、その都度必ずどこかが痛いのはトホホ……。
というわけで、ショーもない外国歩きレコですが、ご覧頂きまして誠にありがとうございました m(_ _)m
コメント
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bobandouさん、こん○×は(^o^)/
西伊豆の次はインドネシアと広範囲ですね
雑多な街を抜けると、雰囲気プンプンの植物園。南国ならではといった感じでしょうか
「バルス」やら火星人(自分は土偶に見えた(^^;)やらなかなか面白い造形が見られたようですね
「多忙→運動不足→筋力低下→足のいろいろな部位にしわ寄せ」
まさに自分もこの悪循環+体重増加と相まって、陣馬山でひぃこらしてしまいました
もう少し涼しくなったら三浦の低山で鍛え直さねば…
mamepapa
こんばんは、コメントどうもありがとうございます!
全然ヤマっぽくないレコで恐縮ですが、お楽しみ頂き感謝です〜。
何せ、元はバックパッカーをやっておりまして、自分の足でウロウロ歩くハードコアな旅を追求したらやがて登山に行き着いたというクチですので、アジアの猥雑な街並み歩きや公園漫歩は得意中の得意な分野だったりします (笑)。
「バルス」な木は、熱帯という場所柄当然あるだろうと思っていましたが、火星人は本当に偶然の造形であると思われます。イヤほんと、自然はどんなヘンテコな造形をやらかすか分かりません……
それはさておき、この8km弱の歩き、常に自分の足のコンディションにヒヤヒヤしながらであったのが残念です……。単なる運動不足による足の筋肉の劣化ではなく、帰国後真っ先に整形外科に向かい、「こりゃダメだ」宣言を受けた故障(扁平足の悪化)でしたので…… 。ただ、平坦地歩きと下り坂が痛くてキツく、階段登りは一番楽に感じるという状態ですので、そのうち「下りはケーブルカー」というプランニングで足を徐々に鍛えなければと思っています。一応、運動療法で回復を図っているところですので……。
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