ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 702164
全員に公開
ハイキング
アジア

埼京線で熱帯の森へ インドネシア・ボゴール植物園

2015年08月13日(木) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
7.8km
登り
52m
下り
48m

コースタイム

日帰り
山行
2:30
休憩
0:25
合計
2:55
13:40
10
ボゴール駅
13:50
14:10
30
ボゴール・パレダン駅
14:40
14:40
10
ボゴール植物園正門
14:50
14:55
20
大統領宮殿南の池
15:15
15:15
10
チリウン川沿いの道
15:25
15:25
10
大統領宮殿鹿園の脇
15:35
15:35
10
大統領宮殿南の池(東側)
15:45
15:45
50
ボゴール植物園正門
16:35
ボゴール駅
天候 薄曇り〜薄日
過去天気図(気象庁) 2015年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車
ジャカルタ市内から近郊電車(KCJ=KRL Commuter JABODETABEK) で、ボゴール線の終点ボゴールへ。
復路はボゴールから乗車。ホテル最寄り駅により、乗る電車が異なるので注意。ジュアンダやゴンダンディアなど伝統的な中心街のホテル滞在の場合はジャカルタ・コタ行き。スディルマン通り周辺滞在の場合はジャティヌガラ行きまたはドゥリ行き。
コース状況/
危険箇所等
危険なところはありませんが、信号が非常に少なく、道路横断時は遠慮なく突っ込んで来るクルマやバイクとの闘いとなりますので、慣れない方は駅と植物園の間をタクシー移動にするのが無難です。
01. 埼京線からほとんど消えた205系電車の多くは、ジャカルタで元気に活躍中! これに乗って少し涼しい高原の街ボゴールへ。
2015年08月13日 15:21撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
5
8/13 15:21
01. 埼京線からほとんど消えた205系電車の多くは、ジャカルタで元気に活躍中! これに乗って少し涼しい高原の街ボゴールへ。
02. ジャカルタ中心部から1時間20分ちょいで終点ボゴール着。ド派手なピンクのラッピングは女性専用車を意味しています。
2015年08月13日 15:39撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 15:39
02. ジャカルタ中心部から1時間20分ちょいで終点ボゴール着。ド派手なピンクのラッピングは女性専用車を意味しています。
03. 日本の電車とオランダ流儀の屋根付き駅、そしてマレー系な人々の組み合わせが何とも不思議な感覚です。
2015年08月13日 15:40撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
3
8/13 15:40
03. 日本の電車とオランダ流儀の屋根付き駅、そしてマレー系な人々の組み合わせが何とも不思議な感覚です。
04. 続いて、常磐線 (千代田線直通用) の電車も到着しました。
2015年08月13日 15:41撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
3
8/13 15:41
04. 続いて、常磐線 (千代田線直通用) の電車も到着しました。
05. というわけで、駅前通りを歩道橋から俯瞰。とにかく凄まじい交通量です (>_<)。
2015年08月13日 15:45撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 15:45
05. というわけで、駅前通りを歩道橋から俯瞰。とにかく凄まじい交通量です (>_<)。
06. 大通りを挟んで反対側には、さらに南の風光明媚すぎる山岳地帯へ向かう、1日3本しかない列車の駅が (自動改札の電車とそうでない列車の乗降を分離するためにあります)。
2015年08月13日 16:12撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 16:12
06. 大通りを挟んで反対側には、さらに南の風光明媚すぎる山岳地帯へ向かう、1日3本しかない列車の駅が (自動改札の電車とそうでない列車の乗降を分離するためにあります)。
07. とりあえず腹ごしらえ。1日3本の駅の前にまったりと佇む安食堂で、ミーアヤム・バッソ(魚肉スープつき鶏そば)と甘い紅茶を楽しみます♪
2015年08月13日 16:01撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
6
8/13 16:01
07. とりあえず腹ごしらえ。1日3本の駅の前にまったりと佇む安食堂で、ミーアヤム・バッソ(魚肉スープつき鶏そば)と甘い紅茶を楽しみます♪
08. 駅にほど近い住宅街は、かつてオランダ人が避暑のために別荘を構えたのをそのまま受け継いでいるような、何ともモダンで瀟洒な風情。
2015年08月13日 16:15撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 16:15
08. 駅にほど近い住宅街は、かつてオランダ人が避暑のために別荘を構えたのをそのまま受け継いでいるような、何ともモダンで瀟洒な風情。
09. 独立記念日を控えてはためく赤白の国旗とブーゲンビレアの組み合わせが目に沁みます。
2015年08月13日 16:19撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
3
8/13 16:19
09. 独立記念日を控えてはためく赤白の国旗とブーゲンビレアの組み合わせが目に沁みます。
10. 如何にも撮り鉄向きなスポットですが、列車が来るのは貨物列車を含めても一日数回 (汗
2015年08月13日 16:20撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 16:20
10. 如何にも撮り鉄向きなスポットですが、列車が来るのは貨物列車を含めても一日数回 (汗
11. クルマやバイクが突っ込んでこない裏街は、何とものんびりと落ち着いた風情です♪
2015年08月13日 16:24撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 16:24
11. クルマやバイクが突っ込んでこない裏街は、何とものんびりと落ち着いた風情です♪
12. これはまた何とも、オランダ風モダンを体現したホテルが現役! 
2015年08月13日 16:27撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 16:27
12. これはまた何とも、オランダ風モダンを体現したホテルが現役! 
13. 植物園の脇をめぐる道路に。覆いかぶさる巨木の風情に、いよいよ気分が盛り上がってきます。
2015年08月13日 16:31撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 16:31
13. 植物園の脇をめぐる道路に。覆いかぶさる巨木の風情に、いよいよ気分が盛り上がってきます。
14. 緑色のアンコタ(ミニワゴン型ミニバス)と人が入り乱れる中を進んで行きます。
2015年08月13日 16:35撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 16:35
14. 緑色のアンコタ(ミニワゴン型ミニバス)と人が入り乱れる中を進んで行きます。
15. というわけで、ボゴール植物園の正門(南門)に到着。他にも何か所か門がありますが、平日は正門からのみ。
2015年08月13日 16:38撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 16:38
15. というわけで、ボゴール植物園の正門(南門)に到着。他にも何か所か門がありますが、平日は正門からのみ。
16. オランダ植民地主義の権威をモロに示す正門にて入場券 (1万5000ルピア) を購入して中へ。
2015年08月13日 16:39撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 16:39
16. オランダ植民地主義の権威をモロに示す正門にて入場券 (1万5000ルピア) を購入して中へ。
17. これはデカい葉っぱ! (なかなか伝わりにくいですが、蓮の花と比較して下さい ^^;)
2015年08月13日 16:51撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
2
8/13 16:51
17. これはデカい葉っぱ! (なかなか伝わりにくいですが、蓮の花と比較して下さい ^^;)
18. ボゴールの大統領宮殿 (一般人立入禁止)。
2015年08月13日 16:53撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 16:53
18. ボゴールの大統領宮殿 (一般人立入禁止)。
19. いろいろポーズをつけて記念写真を撮り、フェイスブックとかにアップするのは万国共通か?
2015年08月13日 16:52撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 16:52
19. いろいろポーズをつけて記念写真を撮り、フェイスブックとかにアップするのは万国共通か?
20. ふっくらと咲く蓮。
2015年08月13日 16:54撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
5
8/13 16:54
20. ふっくらと咲く蓮。
21. 緑の中でのんびりと。
2015年08月13日 16:57撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 16:57
21. 緑の中でのんびりと。
22. さらに遊歩道を進むと、何やらスゴい雰囲気に。
2015年08月13日 17:01撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 17:01
22. さらに遊歩道を進むと、何やらスゴい雰囲気に。
23. 「バルス」を唱えた後のラピュタを思い出す巨木です!
2015年08月13日 17:02撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
7
8/13 17:02
23. 「バルス」を唱えた後のラピュタを思い出す巨木です!
24. 根というか幹がまさに富嶽の如し!
2015年08月13日 17:14撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 17:14
24. 根というか幹がまさに富嶽の如し!
25. 園内を流れる川の護岸が崩れ、橋も通行止めのため、蘭園には行けず (遠回りすれば行けましたが、足が痛く面倒なので諦め -_-)。
2015年08月13日 17:15撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 17:15
25. 園内を流れる川の護岸が崩れ、橋も通行止めのため、蘭園には行けず (遠回りすれば行けましたが、足が痛く面倒なので諦め -_-)。
26. こういう濃密な森の情景は、温帯・熱帯問わずなかなか良いものです。
2015年08月13日 17:22撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 17:22
26. こういう濃密な森の情景は、温帯・熱帯問わずなかなか良いものです。
27. 大統領宮殿の周囲を取りまく庭園では鹿が放し飼い (奈良公園と異なり、柵があり近づけません)
2015年08月13日 17:25撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 17:25
27. 大統領宮殿の周囲を取りまく庭園では鹿が放し飼い (奈良公園と異なり、柵があり近づけません)
28. 何かスゴい造形……。
2015年08月13日 17:29撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
2
8/13 17:29
28. 何かスゴい造形……。
29. 角度を変えると全然別のシロモノ。
2015年08月13日 17:30撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
3
8/13 17:30
29. 角度を変えると全然別のシロモノ。
30. 何やら、昭和アニメ・マンガの世界観における火星人っぽいヤツ発見!
2015年08月13日 17:34撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
2
8/13 17:34
30. 何やら、昭和アニメ・マンガの世界観における火星人っぽいヤツ発見!
31. ワレワレハ カセイジンダ。ソノウチ チキュウヲ セイフクスルゾ。ウヒヒヒ・・・(^^;
2015年08月13日 17:34撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
3
8/13 17:34
31. ワレワレハ カセイジンダ。ソノウチ チキュウヲ セイフクスルゾ。ウヒヒヒ・・・(^^;
32. 大統領宮殿前の池に戻って来ました。
2015年08月13日 17:36撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 17:36
32. 大統領宮殿前の池に戻って来ました。
33. 時季にもよるのでしょうが、蘭園に行かなければ花が全然見当たらないのは不覚でした。辛うじて咲いていた花をパチリ。
2015年08月13日 17:37撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
4
8/13 17:37
33. 時季にもよるのでしょうが、蘭園に行かなければ花が全然見当たらないのは不覚でした。辛うじて咲いていた花をパチリ。
34. それでも、生命力旺盛な緑を大いに満喫するひとときでした。
2015年08月13日 17:41撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
2
8/13 17:41
34. それでも、生命力旺盛な緑を大いに満喫するひとときでした。
35. 植物園の外に出ると街の喧噪が。市場街をちょっと歩いてみます。
2015年08月13日 17:53撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 17:53
35. 植物園の外に出ると街の喧噪が。市場街をちょっと歩いてみます。
36. ナマっぽい臭いが充満する市場街の雰囲気が好きな方はバックパッカーの素質あり。
2015年08月13日 17:56撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
2
8/13 17:56
36. ナマっぽい臭いが充満する市場街の雰囲気が好きな方はバックパッカーの素質あり。
37. 売った買ったの声 (?) を聞きながら、のんびりとスナップ撮影して歩きます。
2015年08月13日 18:00撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 18:00
37. 売った買ったの声 (?) を聞きながら、のんびりとスナップ撮影して歩きます。
38. 大通りに戻ると、何故か車とバイクの洪水の中を馬車が! ようやるわ・・・。
2015年08月13日 18:02撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 18:02
38. 大通りに戻ると、何故か車とバイクの洪水の中を馬車が! ようやるわ・・・。
39. 何やら痛いクルマ発見! (イスラーム教徒は猫[アッラーの使い]が大好き)
2015年08月13日 18:08撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
2
8/13 18:08
39. 何やら痛いクルマ発見! (イスラーム教徒は猫[アッラーの使い]が大好き)
40. 独立記念日を控え、そこかしこで旗を販売中でした。
2015年08月13日 18:14撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 18:14
40. 独立記念日を控え、そこかしこで旗を販売中でした。
41. 大統領宮殿の正門。
2015年08月13日 18:16撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 18:16
41. 大統領宮殿の正門。
42. 怪しいヤツ発見! どうやら物乞いっぽい (-o-;)。
2015年08月13日 18:18撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
1
8/13 18:18
42. 怪しいヤツ発見! どうやら物乞いっぽい (-o-;)。
43. 銀行の前に「インドネシア万歳」ディスプレイが。
2015年08月13日 18:19撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 18:19
43. 銀行の前に「インドネシア万歳」ディスプレイが。
44. ボゴールの旧駅舎。数年前まではここから電車に乗ったものです。
2015年08月13日 18:28撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 18:28
44. ボゴールの旧駅舎。数年前まではここから電車に乗ったものです。
45. ブーゲンビレアは結局、植物園よりも街角の方が全然多かったという……(苦笑)。
2015年08月13日 18:31撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
2
8/13 18:31
45. ブーゲンビレアは結局、植物園よりも街角の方が全然多かったという……(苦笑)。
46. ボゴール駅に戻ってきました。
2015年08月13日 18:33撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
8/13 18:33
46. ボゴール駅に戻ってきました。
47. 待ち構えていたのは都営三田線の電車! (ジャカルタの冷房電車時代の礎を築いて間もなく引退) これに乗ってジャカルタに戻りました。
2015年08月13日 18:38撮影 by  Canon EOS 7D Mark II, Canon
4
8/13 18:38
47. 待ち構えていたのは都営三田線の電車! (ジャカルタの冷房電車時代の礎を築いて間もなく引退) これに乗ってジャカルタに戻りました。
撮影機器:

感想

 高山の爽やかなレコであふれる中、暑そうな外国の街と緑のレコということで失礼します。まぁこんなネタでも、そのうち検索で参考にされる方もおられるだろうということで……(^^;)。

 お盆休みはインドネシアに出かけていたのですが、普通日本人がインドネシアを観光するとすれば、バリ島と相場が決まっています。とはいえ、人口が多く産業が発達したジャワ島にもそれなりに見所はあり、ジャワ中部〜東部の遺跡や火山などは最近注目を集めつつあるようです。
 これに対し首都ジャカルタは、一般ウケする観光地がとてつもなく少なく、ほとんどの日本からのパックツアーはスルーするという現実があります。まぁ元々がオランダによって建設された商業都市でしたので仕方がないか。そんな街をビジネス以外の目的で訪ねようとするのは、オランダ植民地経営史やインドネシア近現代史のマニアか、この街に転じてきた東京の中古電車をどっぷり楽しもうとする鉄道ヲタクのどちらかに決まっているはずです (笑)。

 というわけで、私の訪問目的は後者=鉄ヲタだったのですが (^^;)、ジャカルタの周辺にも意外と魅力あふれる風景が広がっています。例えば、富士山を彷彿とさせる山容が魅力的なサラク山・グデ&パンランゴ山 (2300〜3000m級) はその代表格。麓に広がる緑の棚田と森も含めて、車とバイクと人と汚れた空気で埋め尽くされた大都会の喧噪から逃れ、ホッと一息つくこともできます。同じことはインドネシア人も考えていますので、山麓には自然公園を含むリゾート地(プンチャック峠周辺)もあり、ジャカルタ駐在日本人にとっての癒やしスポットとされています。

 しかし難点は……何のかの言ってジャカルタからは時間がかかること。山に登るのであれば1〜2泊は必要で、ガイドもつけなければなりません。しかも、ジャワ海からの水蒸気がこれらの火山に当たって、山岳地帯は基本的に天気が悪く、乾季でもしばしば雨が降るという……。別目的で短期訪問するついでに大自然を楽しみに行くというのはハードルが高すぎます。
 それでも、鉄ヲタ目的の訪問ながら、たまにはプチ観光やウォーキングもして、熱帯雨林の何たるかを味わってみたいものです。そこで目をつけたのが、上記の山々の麓にある高原の都会・ボゴールにある植物園。オランダ植民地時代、街のど真ん中を占めるかたちで造成された広大な植物園は、今や森が鬱蒼と茂り、整備された歩道歩きとはいえ結構な距離を歩くことになり、ちょっとした熱帯雨林歩きの気分を楽しむことが出来ます。また、駅から植物園までの往復は、フツーならタクシーやオジェックと呼ばれるバイクタクシー 、またはアンコタと呼ばれるワゴン型ミニバスで行くのが当たり前ですが、一歩住宅街に入ったところの静かな風情、あるいは売った買ったのやりとりが広がる伝統市場の風情もなかなか悪くないものです。

 というわけで、事前にヤマレコ画面で駅〜植物園正門〜園内のルートを詳細に研究し (いやはや、本当に便利です!)、プリントアウトした赤線入り地図を持参してレッツゴー! 埼京線からは引退して大量にインドネシアに輸出されたJR205系電車(他にもJR横浜線・常磐線・地下鉄東西線・千代田線・有楽町線・都営三田線・東急線など百花繚乱。笑)に揺られ、高原へとひたすら登るモーター音の雄叫びを楽しんでいると、ジャカルタ中心部から約1時間20〜30分でボゴールに到着します。オランダ植民地時代に造られた駅と日本中古電車の取り合わせが、何とも不思議な雰囲気を醸し出しています♪ (レールの幅と電圧が東京の主要路線と同じですので、冷房付きの中古電車がここ15年来大量に輸出されました。この結果、以前は余りにも混雑がひどく屋根上乗車が当たり前なほどカオスだったジャカルタの電車は、見違えるように便利で快適になっています)
 
 駅から一歩出ますと、そこは車とバイクの喧噪に包まれた東南アジアの都会の風景。排気ガスがスゴく、信号のようなものもありませんので、道路横断はいつでも決死の覚悟。慣れない方には絶対に徒歩での移動はおすすめ出来ません。しかしコツさえつかめば、緑に包まれしっとりとした風情の、どこか懐かしい街並み、そして如何にもオランダ時代のモダンな建築を眺めながら、チンタラと歩みを進めることができます。標高300m台で曇りや雨の日が多いボゴールは、灼熱のジャカルタと比べて何処か涼しいのも嬉しいところ。折しも、8月17日の独立70周年記念日を控え(オランダ植民地だったところを日本軍が3年半以上占領し、日本の敗戦2日後のタイミングで独立宣言)、街中を赤と白の国旗が埋め尽くしているのも気分を盛り上げてくれました。

 そんなこんなで、いよいよお楽しみの植物園に到着! 鬱蒼とした熱帯雨林の巨木の中に、世界最大の花・ラフレシアがドドーンと咲き誇り、猛烈な臭いをブチ撒きまくっている光景、あるいは蘭園に「これでもか!」と蘭の花が咲き乱れているのを期待しまくりでした。しかし……園内を流れる川の護岸が度重なる洪水で崩壊し、ラフレシアや蘭のコーナーに至る橋は通行止め……(泣)。というわけで、日本ではまず拝めない熱帯の巨木を楽しむことに徹したのですが、これはこれでビックリ仰天ものです。何と申しますか……ラピュタの木みたいな迫力です! 幹の裾が板状になってウネウネしているのって一体……。
 また、園内に一歩進みますと、市街地の喧噪とは完全に別世界になり、インドネシア人の訪問客が思い思いに記念写真を撮ったり、まったりしたり、イチャついていたり……というのを眺めるのもまた一興。イスラームの国では男女が市街地でイチャつくことに対して厳しい視線を向けがちですが、やっぱこういう閑静な緑の中では人間の素の部分が出るよなぁ〜(笑)。

 こんな感じで、街歩きと巨樹を楽しめるボゴールの街と植物園。ジャカルタ訪問ついでのスポットとして、そして道中の電車では日本の中古車と南国風情の取り合わせも楽しめますので、結構おすすめです。

 ただ、今回は遺憾ながら……6月以来の足の不調で速く歩けず、終始痛みを抱えながらの歩きだったのが残念! 「多忙→運動不足→筋力低下→足のいろいろな部位にしわ寄せ」という悪循環を断ち切らねば……。そのためにも歩かなければならないのですが、その都度必ずどこかが痛いのはトホホ……。

 というわけで、ショーもない外国歩きレコですが、ご覧頂きまして誠にありがとうございました m(_ _)m

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:1383人

コメント

雰囲気プンプン
bobandouさん、こん○×は(^o^)/

西伊豆の次はインドネシアと広範囲ですね
雑多な街を抜けると、雰囲気プンプンの植物園。南国ならではといった感じでしょうか
「バルス」やら火星人(自分は土偶に見えた(^^;)やらなかなか面白い造形が見られたようですね

「多忙→運動不足→筋力低下→足のいろいろな部位にしわ寄せ」
まさに自分もこの悪循環+体重増加と相まって、陣馬山でひぃこらしてしまいました
もう少し涼しくなったら三浦の低山で鍛え直さねば…

mamepapa dog
2015/8/26 19:05
>mamepapaさま
こんばんは、コメントどうもありがとうございます!
全然ヤマっぽくないレコで恐縮ですが、お楽しみ頂き感謝です〜。
何せ、元はバックパッカーをやっておりまして、自分の足でウロウロ歩くハードコアな旅を追求したらやがて登山に行き着いたというクチですので、アジアの猥雑な街並み歩きや公園漫歩は得意中の得意な分野だったりします (笑)。
「バルス」な木は、熱帯という場所柄当然あるだろうと思っていましたが、火星人は本当に偶然の造形であると思われます。イヤほんと、自然はどんなヘンテコな造形をやらかすか分かりません……

それはさておき、この8km弱の歩き、常に自分の足のコンディションにヒヤヒヤしながらであったのが残念です……。単なる運動不足による足の筋肉の劣化ではなく、帰国後真っ先に整形外科に向かい、「こりゃダメだ」宣言を受けた故障(扁平足の悪化)でしたので…… 。ただ、平坦地歩きと下り坂が痛くてキツく、階段登りは一番楽に感じるという状態ですので、そのうち「下りはケーブルカー」というプランニングで足を徐々に鍛えなければと思っています。一応、運動療法で回復を図っているところですので……。
2015/8/26 23:09
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら