ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 765568
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
アフリカ

キリマンジャロ

2015年07月08日(水) 〜 2015年07月11日(土)
 - 拍手

コースタイム

1日目
山行
3:00
休憩
0:00
合計
3:00
15:00
180
マラングゲート
18:00
マンダラハット
2日目 マンダラハット08:00−13:15ホロンボハット
3日目 ホロンボハット08:00−12:00キボハット12:50ー18:00ウフルピークー20:20キボハット
4日目 キボハット07:00ー14:00マラングゲート帰着、16:00ホテル!
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2015年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
飛行機
成田ーイスタンブールーキリマンジャロ空港ーイスタンブール
コース状況/
危険箇所等
高所登山!という以外には、危険個所はありません。
その他周辺情報 基点となるMoshiの町は、田舎町で、見るべきものはありません。
Internet Cafeがあったので、帰り便のWeb Check Inができました。
登山者と下山者で賑わうマラングゲート
2015年07月08日 18:15撮影 by  iPhone 4, Apple
7/8 18:15
登山者と下山者で賑わうマラングゲート
マラングゲートの案内板
2015年07月08日 19:19撮影 by  iPhone 4, Apple
7/8 19:19
マラングゲートの案内板
2日目 ホロンボ小屋へ、キリマンジャロは未だはるか彼方
2015年07月09日 14:51撮影 by  iPhone 4, Apple
7/9 14:51
2日目 ホロンボ小屋へ、キリマンジャロは未だはるか彼方
ホロンボ小屋、3,720m。 翌日、ここから一気に登頂です。
2015年07月09日 21:40撮影 by  iPhone 4, Apple
7/9 21:40
ホロンボ小屋、3,720m。 翌日、ここから一気に登頂です。
キリマンジャロの雪
2015年07月11日 00:08撮影 by  iPhone 4, Apple
7/11 0:08
キリマンジャロの雪
18:00 アフリカ最高峰5895mへ登頂! 3泊4日の弾丸登山!?
2015年07月10日 18:00撮影 by  SH07F, DoCoMo
7/10 18:00
18:00 アフリカ最高峰5895mへ登頂! 3泊4日の弾丸登山!?
下山時のガイドのツマ氏、とても頑張ってくれました!
2015年07月11日 13:40撮影 by  iPhone 4, Apple
7/11 13:40
下山時のガイドのツマ氏、とても頑張ってくれました!
撮影機器:

装備

共同装備
現地でのツアー参加 共同装備は殆どありません。
備考 Moshiの町では、Docomo携帯がローミングでき、使えた。ゲートルを持参せずに、少し心配していたが、なくてもOKだった。

感想

私のキリマンジャロ登山は、もっとも一般的な、マラングルートでした。

2015年6月に、64才で定年退職をして、早速 7月に単身出発したのですが、フライトはTukish Air, 現地ツアーは10社以上調べて、一番安かった
Kili-Cribmer's & Safari社でした。 結局は、高い安いは現地代理店が、どの程度、口銭を取るかの違いだけで、実質的なサービスは同じ(問題なかった)と思います。 ツアー客は私だけ、スタッフは、ガイド、料理人、ポーターが各一名の合計4名の最小チームでした。

当初「マラングルート5日間」のツアーでしたが、3日目の昼に最後のキボハットに到着した段階で、体調が良かったので、ガイドに頼んで、その日
のうちに登頂しました。 標高差、約2,200mを一気に登ったことになります。現地ツアーだったからこそ可能になった変更でした。 結果的に行程が、1日短縮でき、スタッフも喜んでいました。

以下、当時のメモを清書するような形での、登頂記録です。
また、何かご質問などあれば、[email protected]へどうぞ。

【登頂記録】

7月8日(水)早朝01:00にTK675便で、キリマンジャロ空港に到着。
思ったよりも寒い。タンザニアのVisaは到着時に申請もできるが、私は
日本で取得していたこともあり、全乗客中、ほぼトップで空港から出て、
ツアー会社からの出迎えの車に乗り込む。Moshiの町まで約40分、街灯
のない暗い舗装路を進む。運転手は片言の英語ができるので、ツアー
会社の社長(Jasper氏)に、当初の予定を一日早めて、今日(8日)の
午後出発へ変更したい旨、連絡を入れてもらった。

宿は、ツアー会社協定の「Keys Hotel」。中心街からは歩くには離れて
いるが、簡素ながらこざっぱりしたホテルだった。 シャワーを浴び、
午後からの出発に備えて、荷物を3分割したあと4:00に就寝。

同じく8日、8:30起床、朝食。 メールを読んだり、Docomoで、
日本と連絡をする。 10:00 ツアー会社のJasper氏が打ち合わせに
来る。この会社はほぼワンマン会社で、彼以外は、すべてスタッフの
ようであった。 帰国便の前倒しを相談するが、結局 予約をした日本
のTurkish Airでしかできないことが分かり、日本の家内へ依頼する。

11時過ぎ、ホテルを出発し、マラングゲートへ。 途中 試しにATMで
現地通貨10,000シリング(約5ドル)を引き出してみる。 今回は
Visaカードに現地通貨の引き出し機能を付けて来たので便利であるが、
引き出した段階で、現地通貨―ドル―円などの交換レートが不明なので
一抹の不安もあり。

突然、一日早めてもらったためもあるのか、段どりが整わず、ゲート前で
3時間近くも足止めをくらった。
その間、山を下りて、登頂証明書を待っていた人たちと話す。 
一人は韓国人の30才代の女性。
彼女は、米国NY在住の教師で、一人で7-8月の休暇を利用してアフリカを
旅行中とのこと。余裕で登頂したような口ぶりだったが、あとでガイドに聞いたところ、高山病で、よれよれになりながら登頂だけは果たしたものの、下りは「救急一輪車」だったとのこと。
これは、登山中にも何台か見ましたが、大きな一輪車の上に担架を設置し
前後4〜5名で、急病人を山からおろすクルマでした。ごつごつと衝撃が
ありそうですが、これが最も早くて、安上がりな救急車のようです。
ちなみに無料だそうです。
あと、日本人の4人組の60代の方たちのお話しも聞けました。皆さん登頂をしていました。装備もバリっとして経験も豊富なご様子で「東北の山の会で、日本山岳会所属」だそうです。 ただ全員お疲れで「今までで一番しんどい山だった」とのコメントもありました。 特に最終日の火口までの登頂がきつかったようです。

結局、準備ができて、マラングゲートを出たのが、15:00頃。ポーターと
料理人は、すでに出発しており、ガイドのTumaini君(略称ツマ、27才)
と二人のノンビリしたトレッキングでした。
彼は、現在独身で、ポーターを1年やったあと、ガイド免許を取って3年目
です(ガイド免許保持者は約100名)。
あと1年ほどガイドでお金を貯めたら、土地を買って農業をやりたいそう
ですが、予算を訊いたら、数字があいまいでした。タンザニアでは新卒
の給料は約US$200と言いますが、ここらも含めて、算数をまともに
勉強していないようでした。

最初のキャンプであるマンダラハットには18:00前に到着、ここで
部屋を割り当てられ、19:00から夕食。メニューは、キュウリのクリームスープ、硬い魚フライ、ジャガイモ、アボガドサラダ、そこそこおいしく食べられた。山小屋はキレイな2人部屋でしたが、私の相方は、陽気な豪州人のCollins. 彼は私の2倍くらいの料金を別のツアー会社に払っていた。
・・・・・この日は寝不足なので、速攻で就寝!

9日(木)7:00タライのお湯で洗面7:30朝食、8:00出発。この日は朝から快晴。
2,770mから3,700mまで、約5時間強をかけて、ゆっくり高度を上げる。
出発20分後には、森林限界を過ぎて、低木帯の中の整備された道を気楽に歩く。
しばらくして、遠くに少しだけ雪を被ったキリマンジャロの本峰が見えて来て、気分が高まる。 何とかして半日〜1日を短縮できないかと考えるも、キャンプ地が限られているため妙案なし、まずは「無理せず、登頂を目指す」ことに。
この日は、例の担架一輪車で下っていく人に2台遭った。 かなりのスピードで降りて行くので、振動がひどそうですが、早く降ろすことを最優先の様子。

13:15、この日の目的地のホロンボハットへ到着。ここからはMoshiの町が見えるらしいが、あいにくと雲海の中。
洗顔、先髪をして汗を流し、出されたポットからのコーヒーを飲みながら、ここまでの旅程のメモを書いてノンビリ過ごす。 高度は3,700mなので、日射しは強いが、日陰に入ると寒い。
17:45 昨夜に続いて、たったひとりの夕食。鶏肉も魚も固いが、コーンスープは何とか飲める。
今日の2人部屋の同宿者はデンマーク人のMartin。彼は、ここまで一日早く登って来て、ホロンボで一日過ごして高度馴化をしていた10人ほどの団体ツアーの参加者のひとり。
寝袋やハードシェルなどが新品で、ういういしい感じ。
夜は冷えることを想定して、完全装備で寝袋に入った。すなわち上は、Heat Tech+モンベルのジオラインの重ね着、下はタイツと防寒ズボン。 
暖かく、良く眠れた。

10日(金)8:00ホロンボハットを出発。ガイドの助言により、できるだけ防寒具を着こんで歩き始めた。高度よりも吹きさらしの風が寒い。逆に風のない場所では暑いくらいで、防寒ズボンをひざまで降ろして、タイツに風を当てながら歩いた!!(ヘンなスタイル)
この日の行程は、当初5時間と言われていたが、休憩なしで快調に歩き、約4時間で、4,720mのキボハットに12:00到着。
ここで、歩きながら考えていた「今日、このまま登頂!」の案をTumainiに話すと、一瞬のためらいの後でOKが出た。 彼も私の体調を見ていて、これなら行けそうだと判断をしてくれたようだ。何と水や防寒具などの装備は、全て彼が持ってくれると言い、私は全くの空身で、12:50出発。 全てのツアーは「深夜(早朝)キボハット出発、頂上でご来光」と
なっているため、この時間に出かける人はいない。 私はご来光には全く興味がなく、暖かくて、明るくて、景色が見える昼間の登山の愛好者ですが、問題は高度と疲労度! うまく体力が持ってくれるかどうか!?

登り始めてすぐに急な砂地の道となり、足もとが滑るため、とっても登りにくい。ジグザグの道を、とにかく、ひたすらガイドのあとを追う。しばらくしてガイドのペースに付いて行けなくなり「30ステップ、1ブレス」に変えてもらう。 これは高地歩行のために私が考えたリズムで、30ステップでも苦しければ、25や20ステップに短縮します。とにかく運動を単調化して、体を自然に動かすようにし、気が付いたら登っていた!というやり方です。それでも、高度が上がるにつれ、ドンドン苦しさは増し、いつ終わるともしれない無限の時が流れます・・・・・。 気が付くと、上から降りて来る、2組と出会った。
2組とも昨夜の登頂組のようだが、客がバテて動きが鈍く、ガイドが肩を貸して引きずるように降りて来ます、ほとんど介護状態!!

さらに、機械的に歩を進めます。 ガイドのTumaini君は、時おり上を見上げる私に対し、「Don’t look up, look step!」と、しごくもっともなアドバイス。実際、火口の縁は見えるものの、なかなか近づかず、嫌になるほど単調な苦しい時が流れます。
しばらくして、ギルマンズポイントとおぼしき、小さな十字架が見え始めるが、そこからさらに無限の時が流れ、そしてついに、火口の縁に到達! ここで正直言って、もう殆どエネルギーはゼロ! そして右手のはるかかなたに、大きな氷河の壁があり、あれを越えるのは絶対無理!と観念したら、ガイドからは「あれはICE=氷河だ、頂上ではない、Uhuru Peakは左の峰だ」と言われ、再度、気を引き締めてピークを目指す。お鉢めぐりは、今までと比べ、格段に歩きやすいが、それでも少し登りになると、とたんに呼吸が苦しくなる。ただそんな中でも足だけは無意識に動いてくれるのが救いだ。体力の限界も感じたが、ここまで来たら、帰りのことは一旦忘れて、頂上に行くしかない。そして彼方に、写真で何度も見たUhuru Peakの看板が見え、一歩づつ近づき、ついに17:57 キリマンジャロに登頂!

広漠とした山頂は、ガイドと私のふたりきりで、世界遺産、キリマンジャロを貸し切り状態でした。

記念写真もそこそこに下山開始。 ギルマンズポイントを経て、急な壁を下り始めるころから本格的な闇となり、持参したダウンを着こんで、ヘッドランプを点けた。
ガイドは、暗闇でも道を熟知しているようで、まるでフォークダンスを踊るかのように、二人で肩を組みながら、砂地を快適に滑り下り、2時間もかからずに、無事 ギボハットに帰着した。 登頂、それも(64才にして)2,200mを一気に登れたことの満足感に満たされながら、夜食を食べて、寝床に入りました。。

11日(土)簡単な朝食後、07:00キボハットを出発、ただただひたすらマラングゲートを目指して下った。

体調も天気も良く、何より登頂後の満足感に満たされながらの快適な下りで、途中、ランチ弁当を食べ、14:00見覚えのあるマラングゲートへ戻りついた。

ゲートで「登頂証明書」を出してもらい、その後、16:00にホテルに帰着し、私のキリマンジャロ登山は、成功裏に終わりました。

翌日、早めることができたフライトに乗り込み、イスタンブールに向かったのですが、私の山旅は、これで終わらず、イスタンブールから、さらにロシアのコーカサスに飛び「エルブルース山」へ向かいます。 (完)


お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:467人

コメント

ご無沙汰しております。
今頃気がつきました。オリサバではお世話になりました。
遅ればせながら、登頂おめでとうございます。
2016/3/14 22:54
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら