岩木山 百沢 トレーニング


- GPS
- 03:03
- 距離
- 4.4km
- 登り
- 440m
- 下り
- 439m
コースタイム
天候 | 氷を散らす風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
トレーニングしてきた
トレーニングなどの努力もしないで、山の楽しさを求めようとするのは間違っている
近頃は、厳しい成長過程を忌み嫌い、手っ取り早い山の楽しさを求めている人が多いと私はみている。
山岳部員は中学や高校で競技スポーツや芸術活動のコンクールなどを部活動で経験し、成長する過程における鍛錬を身体で体験している者が多いはずなのに、大学山岳部となったとたん、鍛錬という側面がみられない者ばかりだ。
先輩に連れて行ってもらってあたりまえ。
そもそも先輩が登山において上昇志向ではない。
部の講習会になぜか参加しない人もいる。
トレーニングを1人でできない。
(登攀系のトレーニングでビレイヤーが必要なものも、自発的にできない)
何をするにも自発的にできない。友達と一緒じゃないとできない。
登攀はできるようになるまでの過程がキツいので嫌だ。
自分たちではできないものは、先輩に対して、「私たちからは何も頼んでませんよ!?」
トレッキングは参加するが、アルパインや沢登りなどの登攀を含む登山を自力でやってみようという人は出てこない。そして登攀系の山行に参加する人は連れて行ってもらうだけで満足するのである。ルートの核心部で上から引っ張り上げてもらって、「楽しかった」は空いた口が塞がらない。私がその立場なら「悔しかった」と言うだろう。まだまだトレーニングが足りない。実地経験も少ない。たくさん鍛錬して次は登れるようになるぞと闘志を燃やすのだが、他の者はそうはならぬようである。
冬山登山で登攀を含まないものはもっとタチが悪い。無雪期の登攀系山行と同じくらい不確定要素にまみれているのに、専門的な技術を鍛錬していなくても、そのフィールドに容易に足を踏み入れることができてしまうからである。鍛錬無しにアルパインや沢をやるようなものだ。思い上がって装備も経験も無しに、スキー場から外に滑り出す登山未経験スキーヤーがその典型だ。
スキーが少しできるだけで山スキー上級者になりきってしまっている者が多いのも考えものである。スキーの滑走技術と冬山登山のリスクマネジメントはまったく別のものなのに。地図とコンパスの使い方も解っていない山スキーを履いた冬山登山者もいることが、甚だ信じがたい。
鍛錬の時間がないという者もいる。時間がなくても私は燃えたぎる闘志があったからこそ、時間がない中にも時間を作り出してきた。時間がないは熱量が足りないのである。時間がないは工夫が足りないのである。根性を叩き直せ。なんてことを言ったら今のご時世パワハラなのだろうか。
ここで余談である。私は幼い頃、剣道を習っていた。道場の先生がなんと大正生まれで予科練上がりの方であり(戦争が長引いていれば神風特別攻撃隊として戦場へ赴くはずであった)、戦後は皇宮警察をされていた。その方から、物事に取り組む上での闘志と決意、そして諦めない根性を叩き込んでもらった。今となってはかけがえのない経験であった。
山岳部とはなんだろうか。ただのお楽しみサークルだと捉えているならば、他の団体もあるのでそちらに行くべきだ。楽しみもありつつ、より高い目標をもって登山技術の向上に各々が努めて、目標を集団で達成することこそが、あるべき姿だと私は思う。だから、トトレッキングよりもはるかに高度な技術と判断力が求められ、頻回のトレーニングが必要なアルパインクラミングや沢登りは、部の活動として断絶すべきではない。
例えば、極端な話だが、無雪期の南アルプスの白峰三山縦走なんて、歩けさえすれば完徹できる。私は高校1年生で同ルートをトレースした時にそれを感じた(もちろん、「歩ける」ようにトレーニングはしたし、近場の山のトレッキングは何回か行った)。天気の良い日を選んで水と食料と現金を持ち、各小屋に14:00くらいに到着するように歩けば良いのである。それ以上でもそれ以下でもない。ご立派な登山道は用意されているし、道標も腐るほどあるから、余程のアンポンタンでない限りは道迷いなどまずあり得ない。天気が悪くなれば、近くの営業小屋に逃げ込めば良い。しかし、白峰三山の一角である北岳の東に切れ落ちる北岳バットレスは同じように登れないのは明白である。私の記録も同時に参照されたい。https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4651990.html
冬山登山全般やアルパイン、沢登りは違う。確かな技術がなければ前へ進めない。簡単にルートをロスする。容易に致命的な状況に陥る。だからこそ、普段からの鍛錬と先輩からの教授をひたすらこなして身体に染み込ませる必要がある。また、自分でも調べて工夫する自発性も必要である。自発性がないから、先輩がいなくなってトラブルが起きた瞬間にフリーズしてしまうのである。研究室に計画を持って行った際に、顧問の先生に山行に関する質問されてもフリーズしてしまうのである。今の山岳部の守備範囲内の登山は、高みを目指す姿勢がなければ、間違いなくできないアクティビティである。故に、活動の充実度も高い。先輩からの教えを受け、高みを目指して厳しい成長過程を乗り越えて、実地で大自然に受け入れてもらい登りきって還ってきた感動は格別なものがある。
私は誰かに頼まれたわけではないが、登山という世界でより高みを目指したかったから登攀や積雪期の登山も行っているし、仲間をいろんなところに連れて行った。
入院明けの身体で新雪深雪に突っ込むのは体力的に厳しかったし、当初の場所までも行けなかったが、読図と気象、体力と冬山のリスクマネジメントを訓練することができて精神的な満足度は高いものがあった。
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