北ア・後立山連峰・蓮華岳丸石尾根 敗退


- GPS
- 23:17
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 1,558m
- 下り
- 1,568m
コースタイム
- 山行
- 11:12
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 11:42
- 山行
- 9:12
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 9:12
- 山行
- 2:22
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 2:23
天候 | 4日 雪のち晴れ 5日 風雪時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■日向ゲート〜扇沢まで ・除雪で氷化した上に20センチ程度の新雪。少し潜るし、つるつる滑って地味に疲れる。チェーンスパイクを装着。6時ごろになると、除雪車がやってきて新雪が排除され少し楽になりました。除雪車は進行方向の左側に、除雪した雪を書き出すので、道路の左に突っ立っていると、除雪車が困ってしまうので注意が必要。 ■テントサイトについて ・2215m地点は広くて良いのですが、地形的に風の影響を強く受けるようで 雪は飛ばされ積雪量が少なかったです。登山日も爆風で何度か耐風姿勢が必要でした。それより下の地点だと風の影響が少なくなりますので、天候次第で判断すると良いと思います。 ■2400m岩稜帯について ・随所に木が生えているので、確保支点として使えます。 ・同ルート下降の場合は、懸垂下降が必要だと思います。 30mロープ1本でも問題ないと思います。 → 懸垂下降の場合15m程度しか出来ませんが、随所にある木で対応可能 ・雪の斜面の部分が、今回のように新雪が固まっていないと雪壁登攀となる 上越や戸隠のように、登攀道具としてのスコップが欲しいくらいでした。 ・今回は、岩稜帯の乗越部分に、小さな雪庇もできていました。 |
その他周辺情報 | おなじみ薬師の湯 早朝下山したのですが朝の7時から営業していました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
予備靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
バラクラバ
靴
予備靴ひも
ザック
アイゼン
ピッケル
バイル
スノープラック(わかんのような道具)※スノープラック用六角レンチ
スコップ
行動食
非常食
水筒(保温性)
ガスカートリッジイワタニ250サイズ×2
ガスコンロ
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
ロープ8ミリ30m
シュリンゲ
赤布
雑巾
竹ペグ
ゴーグル
携帯用予備バッテリー
ココヘリの発信機
ストック
携帯電話(アイフォン)
ハーネス
カラビナ
|
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備考 | ・結果論ですが、1泊2日を意識して、軽量化を図るべきだったかも。豊富な食料とモンベルシュラフ #0では、私の遅いスピードでは贅沢すぎました。 ・靴はネパール エボ GTXを使用していますが、厳冬期に標高2500m以上の山に行くと必ず足の指が軽度の凍傷になります。今後どうしようか・・・ ・急斜面の雪稜登攀では、ダブルストックよりも、ストック+ピッケルを好んでいます。 ・核心部の登攀では、氷化した草付のダブルアックスとなります。アックスは2本あった方が良いでしょう。 ・スノープラックを利用しましたが、今回はスノーシューの方が良かったかもしれません。 ※スノープラックはアイゼンとの同時装着を前提とした商品ですが、登山靴単体でも使用可能。ただし外れやすくなるので注意が必要。靴の形状、サイズにより装着できない可能性もあると思います。スノープラックは大変素晴らしいと思います。 浮力 スノーシュー>スノープラック>わかん 重さ スノーシュー>わかん>スノープラック ※スノープラックの軽さは圧倒的 急斜面での登りやすさ スノープラック>わかん>スノーシュー 藪の中での取り回しの良さ スノープラック>わかん>スノーシュー 総合力 スノープラック>わかん>スノーシュー |
感想
【1日目】
久しぶりの大雪で、かつての厳冬期の山を満喫できると、4日間の日程で計画しました。
1日目は、ゲートから扇沢まで約2時間ちょっと。約20センチの積雪がありましたが、途中除雪車がやってきて楽になりました。扇沢から丸石尾根に取付きます。ここで、スノープラックを装着。アイゼンとの併用を前提とした器具ですが、単体でも使用できます。スノープラックを装着しても、平らな個所で太ももぐらいまで潜りましたので、急斜面を登るとなると、胸や頭の高さの雪を切り崩すことになります。16時20分頃1940m付近に到着。幕営。
翌日以降の予定を、これまでのペースと天気予報を基に以下の方法をとる事としました。3日目に二つだま低気圧の通過、4日目に非常に強い冬型の気圧配置が予想されていたので、2日目に山頂アタックして、3日目は天候悪化前に下山する。雪稜登攀の難しい事の一つとして、尾根が急峻なので、下降ルートを見誤りやすいという事です。二つだま低気圧や強い冬型の気圧配置により、トレースが消えてしまうため、明日のアタックにかける事にしました。
【2日目】
2日目は、朝の5時に出発。翌日も2215mまでは、激しいラッセル。2215mは風の通り道で雪が飛ばされて降雪量が少なくなりました。しかし積雪が安定していないので、樹木のクレバスがいたるところに待ち構えていて、ズボズボはまり、疲れました。2300〜2400m付近では、進行方向左側に雪庇が出来ていたので、雪庇と樹木のコンタクトラインをラッセル。
2400mの核心部の岩稜帯の基部に着いた時点で既に遅い時間となっていたので、残念でしたがこの核心部だけ登って、同ルート下降することとしました。早速アイゼンに履き替え、氷化した岩と草付きをダブルアックスで20〜30m登り、その後雪の斜面に変化します。雪の斜面をトラバース気味に進むと、体が雪に埋まって、頭の上の雪壁を切り崩してじりじり登ことになりますが、雪崩を誘発するのではと考えあぐねました。この時点で12時近かったので、これまでと、下降を選択する事としました。灌木がいくつかあるので懸垂下降で下りました。テント場に戻った時点で14時過ぎだったので、この日のうちに下山も可能でしたが、山で2泊するだけの時間もなかなかとれないので、この日はのんびりと、余った食料と、残っている燃料をふんだんに使い、テント泊を楽しみました。
【3日目】
扇沢まで1時間ちょっと、扇沢からゲートまでも1時間ちょっとで下山はあっという間でした。
登頂できずに非常に悔しく思いましたが、厳冬期の真の厳しい北アルプスを登るだけの実力が備わっていないことを受けとめて精進したいと思いました。非常に疲れましたが、充実しました。また頑張りたいと思います。
コメント
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今年は例年より低温で雪が多いせいか雪が埋まり切らずラッセルも一苦労ですね。
お疲れさまでした。
コメント頂き嬉しく思います。ありがとうございます。私は遅いくせに一人で黙々とラッセルするのが好きなので、人のいないエリアでジタバタしています。厳しくも楽しかったです。
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