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Yamareco

記録ID: 7791932
全員に公開
アルパインクライミング
塩見・赤石・聖

聖岳西面 アプローチ敗退

2025年02月11日(火) [日帰り]
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コミネム その他2人
天候 晴れ

山頂の予報
マウンテンフォーキャスト-17℃、風速13m
ヤマテンだと風速20m/s
過去天気図(気象庁) 2025年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
152から遠山川沿いに入った道路が通行止めで、山側の迂回路を通った。
コース状況/
危険箇所等
北又渡のゲート地点で5センチほどの積雪
薊畑まで先行パーティのトレースあり
西沢尾根1/3地点でワカン装着
西沢渡のロープウェイ
Iはワイヤーでウエアに穴を開けて凹んでいた。
下山時に上流側で渡渉できることが発覚。
2025年02月09日 09:22撮影 by  iPhone 14 Pro, Apple
2/9 9:22
西沢渡のロープウェイ
Iはワイヤーでウエアに穴を開けて凹んでいた。
下山時に上流側で渡渉できることが発覚。
西沢尾根からの展望
2025年02月09日 15:51撮影 by  iPhone 14 Pro, Apple
2/9 15:51
西沢尾根からの展望
縦走路
2025年02月09日 15:51撮影 by  iPhone 14 Pro, Apple
2/9 15:51
縦走路
トレースが縦走路の途中で終わっており、ラッセルスタート。西風を避けられる幕営地を考えながら歩く。
2025年02月09日 16:27撮影 by  iPhone 14 Pro, Apple
2/9 16:27
トレースが縦走路の途中で終わっており、ラッセルスタート。西風を避けられる幕営地を考えながら歩く。
2日目は2時半起き、4時スタート。
2025年02月10日 05:55撮影 by  iPhone 14 Pro, Apple
2/10 5:55
2日目は2時半起き、4時スタート。
小聖尾根下降中に出てきたリッジ。巻こうとしたものの積雪不安定で引き返し、リッジを進んだ。
2025年02月10日 07:43撮影 by  iPhone 14 Pro, Apple
2/10 7:43
小聖尾根下降中に出てきたリッジ。巻こうとしたものの積雪不安定で引き返し、リッジを進んだ。
小聖尾根登り返し
2025年02月10日 13:24撮影 by  iPhone 14 Pro, Apple
2/10 13:24
小聖尾根登り返し
天気は良いけど、上空の雲は早い。聖岳は雪煙を上げていた。
2025年02月10日 13:24撮影 by  iPhone 14 Pro, Apple
2/10 13:24
天気は良いけど、上空の雲は早い。聖岳は雪煙を上げていた。
撮影機器:

感想

前から行ってみたかった聖岳西面。

このエリアに興味を持ったのは、登山体系を買ってから。かれこれ8年くらい前か。
最近では、B沢大滝を登り山頂に抜けたパーティーの記録がヤマレコに上がっていて、こちらも魅力的な内容、行きたい気持ちがより増した。

2月第1週、ニュースでは最強寒波による大雪情報が報道される中、聖岳は位置的に降っていないと予想。マウンテンフォーキャストやwindyを見ると直近木曜日に積雪10センチがある程度だったので、好機を逃すまいと急いで計画した。

今回のパートナーはアイス&雪稜マスターの友人Iと、山系のお仕事をしている若手のTくん、陸上部を経て山岳部に入った経歴を持っていて強い。それぞれ得意ジャンルの異なるメンバーが集まった。

ルートについては、アイス好きなIがいるので下部はB沢大滝、上部は岩混じりの雪稜をやりたいのでハイマツ尾根を予定した。
期待としては100mの氷瀑を登ってから、ダケカンバの生えた雪稜、凍った草付き、氷化したチャートMIXで聖岳山頂みたいなドリームライン!!って感じ。

お互いに金曜日の仕事が遅かったので、埼玉を土曜日昼出発。インターで間違えて関越経由になってしまい、無駄に事故渋滞にハマってから飯田へ。ここから北又渡までの道が一部通行止めで、迂回路が細く緊張した。

初日は6時半出発。ゲートからは3人組のトレースがあり、ありがたいことに聖岳方面へ続いていた。
西沢渡では人力ロープウェイを利用。西沢尾根は歩きにくく、トレースが本当に有り難かった。

トレースは主稜線の途中まで、最後には、なんと血尿の跡が、、。そこからはワカンで膝ラッセル。17時頃2500m地点に到着し幕営。
今回は軽量化のためにリミット温度=-1度のシュラフにしたのだけど、寒すぎてあまり眠れず。途中、湯たんぽを温め直す。隣のTもモンベルの半シュラ1番と寒そうな装備で、同じように目を覚ましていた。寒そうな自分を見て安心したそう。

2日目は2時半起き。
ヤマテン予報から、山頂直下の強風低温が心配だったので、プランについて、B沢から左尾根、2850mの稜線抜けへと変更した。

4時頃出発。飯田方面の空にある満月が明るい。稜線の西風は強く、自分はビレイ用ダウンジャケットを着たままラッセル。それでもなかなか温まらない。思い返せば、この時からバテ気味だったのかも。小聖尾根の合流点に来たことをGPSで確認し、ワカンをデポ。

小聖尾根の降り口は暗闇、強風の中だと分かりにくく、悩みながら下降する。正しい尾根に乗るまでに通過した沢地形はかなり吹き溜まっていて、時折腰ラッセル。雪は重い割に乾燥していて、踏んでもなかなか固まらない、今まであまり経験したことのない雪質に怖さを感じた。

尾根地形に乗る事ができてからは多少降りやすくなった。右側に見える聖岳西面には、岩の途中にかかる氷瀑がいくつもあった。聖岳直下の斜面は雪が無く、簡単そうにも見えるが、夏とあまり変わらない砂礫だったとしたらかなりヤバそうだ。

8時頃、小聖尾根の半分くらい降りたところで、自分のバテ感を不安に感じる。標高下ろしたのに、相変わらず寒く感じるし。
この時点で、プランを短縮する事にした。B沢大滝のみ登って下降、アプローチの小聖尾根を登り返すことに。

そのまま2000m付近まで降りたが、しっかりバテていることを自覚する。悩んだ末、1人幕営地まで戻ることを提案した。伝えたところ、この積雪状況で別行動にはリスクがあるということで、全員で戻ることになった。

登り返しでは最後まで尾根通しに帰ることが出来たので、難しくなく、ラッセルが大変なだけだった。風も夜明けの時ほどではないし。これだったらB沢大滝を登って下降し、ヘロヘロになりながらもこの尾根を登り返し出来たのでは、、ああ無念。

テントまで戻り、一通り補給。それからは荷物をまとめて長い長い下山。地表の上に雪が浅く積もった嫌な斜面で何度か滑りながら、無事にロープウェイのところまで降り、(本当はここで泊まりたかったけど、)長い林道を歩いて帰った。夜9時に下山し、仮眠をしつつ帰宅した。(ここには書かないけど一大事件も)

今回は自分のバテによる敗退で、やってしまったなという感じ。長い林道で足には水脹れもできた。とはいえ2月の聖岳の難しさ、強風低温のプレッシャーについて身をもって感じる事ができて良い山行だったように思う。山での生活についても考えさせられた。快適性は大切。

また休みがあって、雪が少なくて、氷の安定している、風の弱い全てが揃った時に行ってみたい。
体力もつけなければ。。

それから積雪の状況について、強風の作用を軽視しすぎていたので反省。この辺はもう一度考え直さないといけない。

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