針ノ木峠往復(読売新道〜雲の平〜湯俣方面への縦走を計画するも、出鼻くじかれ)
コースタイム
【9/20(月)】 沈殿
【9/21(火)】 針ノ木峠9:10 - 11:00大沢小屋11:10 - 11:55扇沢
天候 | 曇りのち小雨のち大雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
針ノ木雪渓は夏の猛暑で溶けて縮小、無残に寸断されており、コー ス中ただ一ヶ所20m程度のトラバースで雪の上を歩く以外はフツーの 登山道である。また、写真の案内板が指すように左岸の高捲き道を通 ることになるが、随所に鎖またはロープが設置されている。 |
写真
感想
所謂シルバーウィークを利用して、針ノ木峠〜読売新道〜水晶〜鷲羽
〜黒部源流〜雲ノ平〜野口五郎〜湯俣を辿る5泊6日の計画を立てた
のですが....。
【9/18(土)】
出発前日。パッキングして重量測定したところ26Kgありました。未経験
の重さです。いい年齢して大丈夫かなと不安が頭をよぎりました。
確かに小屋泊まりにすれば荷は減りますが、安全のため夕方には小屋に
到着しなきゃならない。テントなら非常時でも場所を選べば設営可能だし、
何と言ってもエコノミーです。まあ何とかなるわいってことで、26Kg受け
入れ決定です。
【9/19(日)】
扇沢から右岸道路を進んで大沢小屋まで。地球重力が肩と腰に堪えます。
7月に日帰りで来たときは楽々35分だったのに、今回は精一杯のスピード
のつもりでも50分。うぅ〜〜、先が大変。スタートから2ピッチは50分
歩いて10分休みのペース。そのうちに30分歩きで10分休み、20分歩きで
5分休みになってしまいました。
何とか明るいうちに針ノ木峠に到着。キャンプの申し込みをしながら
針ノ木谷のルート状況を訊いたところ、結構整備されており、高捲きのとこ
ろも分かり易くなっているとのことでした。旅行会社のツアーグループが
泊まっており、明日は同じルートを降る予定だそうです。
約20張りのキャンプサイトは数張りの空きを残すのみでほぼ満杯。小生
の隣のテントは松本の人で「場所が番号で割り振られているテントサイト
は初めて。申し込み前に設営していたら、小屋のオーナーにどやしつけら
れた」とのこと。そりゃそうでしょ。断り無く他人の土地に勝手に家を立
てたら、どういうことになるか、常識の範囲ですよ。(と思ったけど、勿
論そんなことは言いません)。話題を転換して少しお話しを伺ったところ、
「上の廊下」「赤木沢」なんて単語が出ました。それなりのレベルの人ら
しいです。小生が「明日は奥黒部ヒュッテまで」と話したら、「あの辺は
イワナ入れ喰いらしいですよ」とのこと。ホンマかいな?(そういう趣味は
無いのでどっちでもいいです。)
一杯やりながら槍穂高方面をボォーッと眺めていたら、稜線と空の境目
の一点に微かな明かりが見えました。北穂小屋の灯です。ヘェ〜ッ、見える
んだし。
夜は深夜近くまで月明かり。明日は大丈夫だろうと思いながら床に就い
ていたのですが.....。1時半と2時半頃テントフライをポツリポツリ、パラ
パラ叩く音。何れも10分程度で止みましたが、3時頃になるとザァーザァー
の連続音に。「勘弁してよぉ〜」
【9/20(月)】
明るくなっても断続的に降り続き、ガスで視界不良。3連休最終日で天
気も天気でなので、小生以外のテントは早々に撤収されて、一張りだけポ
ツン。
大降りでないので行って行けなくもないのですが、雨とガスの中歩いたって
面白くも何ともないので、今日は「沈殿」に決定です。
食って飲んで終日ゴロゴロでは体に良くないので、(本当は、ガソリンよ
り高いリッター200エンもする高級なお水を買うのがシャクなので)、下り
15分、登り30分の所まで水汲みにお出かけ。途中で登山道の補修をしてい
る3人の作業員に遭遇。「何でわざわざこんな天気の日に?」と思ったので
すが、よくよく考えてみれば、こういう日の方が人通りが少なくて、仕事が
はかどるんですね。
二泊目のキャンプ申し込みがてら、受付嬢と暫しカンヴァセイション。
この頃は水場が復活したが、今夏は小雨猛暑で涸れた日が続き、小屋も水
確保に難儀したそうです。針ノ木谷のツアーグループは6人で予定通り出発し、
今晩は平の小屋泊まりとのこと。「こんな日に行っても...」と思いましたが、
料金とスケジュールの兼ね合いもあって、よほどの荒天でもない限り仕方無い
んでしょうね。
ついでに登山道工事の人たちの日当や、工事材料費は(国立公園内なので)
環境省から出るのか訊いたところ、「当小屋の持ち出し」とのことでした。
糞尿処理から道普請。時には遭難救助にかり出されることも。小屋の経営
は大変です。半分ボランティアみたいなもんですね。一泊二食9,000円でも
ギリギリのラインなんだと思います。小屋で無料休憩するときは、ビール
の1缶でも買ってあげるのが礼儀ってもんですよ。(そういう小生は高価な
お水は買わないけど、規定のショバ代は払ったもんね)
ところで今日のテントサイトは、小生の他に2張りの単独行者だけ。(受付
嬢によると東京と横浜の人で、後者は平の小屋からとのこと)。偶然ですが
3張とも某有名M社製でした。
終日強弱変動の雨降りとガスで気分の滅入る一日。テント村住人3名とも
引きこもり状態でコミュニケーションのとっかかりもなく、陽のない日は
暮れていったのでありました。
夜も降り続き、時間とともに床上浸水状態が進行して、「水も滴る良い
テント」になっていきました。
【9/21(火)】
明けても相変わらず断続的降雨とガス。エサも元気の出る液体もは6日分
用意しているので天候回復の見込みがあれば、計画をショートカットして
湯俣までっていうのも考えたのですが、最新気象情報によると4〜5日先まで
殆ど望み無しなので、未練は無く中止することにしました。小降りになる
のを見計らって撤収です。風が殆ど無いので助かりました。水分たっぷり
のテントは重いよぉ〜。飲み食いして軽くなった分は帳消しです。
扇沢まで2時45間分。7月の時のように雪渓のグリセードは無しなので、
条件は違うものの、約1.5倍の時間を要しました。これも重量が主因です。
下りの道中で、結構年配の単独行者2名とすれ違いました。こんな天気でも
入山する人もいます。4〜5日先まで回復する確率が低いのはご存知なの
でしょうか?一縷の可能性に賭けてってとこでしょうか?ご苦労様です。
家へ着いて荷の重量測定をしたら案の定、出発時と殆ど同じでした。今回
の山行で今まで未経験の重さを背負ってみて、それなりに堪えたことは堪
えたんですが、これ位ならなんとかなりそうな感じが掴めたのは収穫でした。
でも、この重さで、カニの縦横這いや、ジャンや、北尾根、等々は止めと
いた方が賢明でしょうね。
ここまで、駄文をお読みいただいて、どうもありがとうございました。
天気が余り良くなく残念でしたね。でも槍穂がテントから見えてるなんて素敵な環境ですね。
これを見ているとテントでの宿泊も悪くないですね。
実は只今テンとは物色中です。
所でNoraKura40さんの40は何でしょか?
ちょっと気になりました。
kintqkunteさん、こんばんわ。
1ヶ月位前からPCの調子が悪いので、思い切ってリカバリ
ディスクで購入時の状態に戻して、調整に時間かかってし
まいました。そんなわけでレス遅くなりました。恐縮です。
テント物色中のとのこと。今買ってもこれから寒くなるの
で、山で使う機会はなかなか難しいと思います。今シーズ
ンは情報収集にとどめて、買うのは来春以降にしたほうが
得策かと。老婆心(老爺心?)ですが...。
「40」ですかぁ?固定した数字ではありません。時間と
共に変化します。年齢?体重?身長?身体のパーツのサイ
ズ?何でしょう?「これだ!」と思いついたら投稿なり
メッセージなり下さいませ。
NoraKura40さん、おはようございます。
たのしく読ませてもらいました。情景が目に浮かびます。
生憎の天気でしたね。
4泊5日の装備と食料は堪えますよね。
kusmmkさん、こんばんわ。
シルバーウィークの前半は、槍穂などの北ア南部に比べて
北部の方が悪天だったようで、そちらはお天気に恵まれて
なによりでしたね。
結果論ですが、奥黒部キャンプサイトまで行ってから雨に
やられたとしたら、平の渡〜ダム湖左岸のルート経由で撤
退することになりますが、もっと苦労したでしょう。針ノ木峠
からで幸いでした。
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