残雪融雪のほんとの空(安達太良山)


- GPS
- 03:42
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 759m
- 下り
- 765m
コースタイム
天候 | 晴(山頂付近は雲の中) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
「智恵子は東京に空が無いといふ」から始まる高村光太郎の詩集『智恵子抄』収録の「あどけない話」。このなかに「阿多多羅山の山の上に/毎日出てゐる青い空が/智恵子のほんとの空だといふ。」という有名な一節があります。
その「ほんとの空」を見に、GW初日の安達太良山へ行ってきました。
昨冬の会津は、会津若松で観測史上最大の積雪深(121cm)を記録し災害救助法が適用されるなど、記録的な豪雪に見舞われたわけですが、安達太良山方面も雪が多く、GWに入っても1200mから上の北斜面では残雪に覆われている箇所が多数ありました。
たどったルートは、奥岳登山口からくろがね小屋を経由して安達太良山山頂へ。山頂からは薬師岳、五葉松原を経由して奥岳登山口に戻る、ロープウェイを使わないルートです。
登りは北斜面のため、勢至平からくろがね小屋に至るルートが残雪に覆われており、その残雪も踏み抜きやすいものとなっていて緊張感がありました。歩きやすくなるのはもう少し先でしょうか。
くろがね小屋は老朽化に伴う建て替え工事のために2023年3月31日をもって営業を休止中。2025年度の完成予定とのこと。リニューアルが今から楽しみです。
くろがね小屋から峰の辻への登り返しポイントは、雪に覆われていてかなり見つけにくくなっています。ある程度登ると、融雪で沢と化した登山道が出現します。これを辿ると岩肌に描かれたマーキングも見つかりホッと一息。その後、山頂付近にかかったままだった雲の中へ突入したことも相まって、残雪の雪原ではルートファインディング能力が試されました。
登りでは登山口と峰の辻の少し先、山頂付近の分岐の3箇所でのみスライド。くろがね小屋経由のルートは人が少ない印象でした。
山頂は強風のため、写真を撮ったらすぐに下山。薬師岳方面へのルートも残雪が多いのですが、それ以上に夏道登山道が融雪出水で沢と化していて、ドロドロになっていました。薬師岳方面から登ってきた人が、泥濘の下山を避けるためにくろがね小屋方面へ向かうのも納得。こちらのルートはロープウェイ経由で登ってくる人も含め登山者が多く、すれ違う人が泥濘を避けようと頑張っている様子をよく見かけました。自分はもうドロドロ上等という体で、沢筋になった泥濘のど真ん中を進みました。この時期はもう仕方ないですね。
下山後は奥岳の湯で温泉を楽しみ、レストハウスで休息してから移動しました。
登り始めの快晴と薬師岳の「ほんとの空」の碑のところの晴空で、ほんとの空は堪能できたのですが、火口の展望や鉄山からの風景も見てみたいので、また時期を改めて再訪したいと思います。
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