俵が浦半島の日本遺産を歩く

2025年05月11日(日) [日帰り]

• GPS: 03:16
• 距離: 7.6km
• 登り: 230m
• 下り: 226m

コースタイム

日帰り

• 山行: 2:37
• 休憩: 0:39
• 合計: 3:16

距離 7.6km 登り 230m 下り 226m

8:01 スタート地点
9:35 10:14 丸出山
11:17 ゴール地点

佐世保湾の入り口に張り出した俵が浦半島を歩くハイキングコース。舗装道を歩くコースですが、半島全体を自然公園化する目的で開発が進んでいて脚力の無い方や雨天時にはお勧めです。

天候

曇り

アクセス

利用交通機関：

自家用車

バスの便が少ないので車必要。佐世保駅前から14km、花の森公園駐車場に止める。

コース状況／危険箇所等

全て舗装道路歩きとなります。

写真

5/11 8:54

佐世保駅から南へ14km。張り出した半島が俵が浦。
佐世保湾の入口に当たり、開国以来、西の要塞入口警備として機能してきた。

5/11 8:10

出揃った新緑を観察しながら日本遺産の丸出山要塞まで林縁を歩きます。
この時期メインのシイノキ、花は樹冠で満開。

5/11 8:11

今日は平地と海岸性の樹木を見ながら林縁を歩く。
林縁に多いパイオニア植物、カラスザンショウ

5/11 8:12

同じく林縁のアカメガシワ

5/11 8:12

クスノキ科ヤブニッケイ。1/2葉序

5/11 8:13

クスノキ科シロダモ、3/8葉序

5/11 8:16

沿海地に多いホウロクイチゴ

5/11 8:19

ナワシロイチゴ

5/11 8:29

海岸性の代表種、ハマビワ

5/11 8:30

タブノキの新芽はひときわ美しい。

5/11 8:40

やはり海際に多いカクレミノ

5/11 8:41

これも海岸性、タイミンタチバナ。まだ花が付いている。

5/11 8:42

沿海地のハマクサギ

5/11 8:44

ハゼノキ

5/11 8:46

偶然ヤマハゼにも出会う

5/11 8:48

西日本のアラカシ、
えんじ色の新芽が目を引く

5/11 8:49

この通りはヤマグワ多し、既に実が熟し始めている。

5/11 8:52

これは迷う、ツルグミ幼木？

5/11 8:53

葉表に鱗状毛が多いのでナワシログミ幼木か

5/11 8:59

スイカズラ、甘い香りと蜜

5/11 9:00

コショウ科のフウトウカズラ

5/11 9:03

ヌルデ

5/11 9:08

これは珍しい「サンカクヅル」危うくアオツヅラフジで通り過ぎるとこでした。

5/11 9:13

海岸に多いトベラ、甘い香りが漂っています。

5/11 9:18

エゴノキ、見分けが難しい葉。
伏生（ふくせい）する白い冬芽がポイントになる。

5/11 9:20

照葉樹林の代名詞的存在だが、海岸性でもあるヤブツバキ。1/2葉序の葉が美しい。

5/11 9:22

丸出山要塞が近づいてきました。

5/11 9:25

樹林帯に入ると多いバクチノキ、
葉がでかい

5/11 9:30

日清戦争後、迫りくるロシアの脅威に備えた。

5/11 9:31

センダンの高木、ちょうど花の時期です。

5/11 10:45

万葉集にも詠まれたセンダンの花。
うすむらさき色で地味だが美しい。

5/11 9:34

観測所が見えてきました。

5/11 9:34

興味のある方は是非読んでください。

5/11 9:36

観測所の向こうに西海国立公園の九十九島

5/11 9:40

島影が見事です。

5/11 9:46

後の三角錐の山がマイトレの愛宕山

5/11 9:54

5/11 10:10

見飽きない風景です。

5/11 10:19

この高台は玄武岩台地の風化した赤土。
転がる石は全て玄武岩

5/11 10:28

海岸性の「オオヤブムラサキ」

5/11 10:32

臭い葉の代表クサギ

5/11 10:38

俵が浦半島からは、針尾の無線塔も見えます。

5/11 10:40

シイノキの花がモコモコとして皐月真っ盛り

5/11 10:49

ムクロジ、新しい分類でカエデ科を取り込みムクロジ科として名を挙げた。（笑）

5/11 10:51

林縁の高木、ムクノキ、実は鳥の大好物。

5/11 10:58

車も少なく、佐世保湾を横目に見ながらの快適な道です。

5/11 11:10

ゴール間近に珍しい樹あり。刺のないタラノキ、通称メダラ、栽培種です。
今日は低地の舗装道歩きでしたが、車も人気も少なく、快適な歩行を楽しめました。

撮影機器：

NIKON Z 5 NIKON CORPORATION

SOG02 Sony

感想

MISB

午後から雨予報で遠出をあきらめ、近場での体力増強と久しぶりの低地・海岸性植物の観察に出掛けました。

俵が浦半島は西海国立公園「九十九島（くじゅうくしま）」の展望箇所として有名な「展海峰（てんかいほう）」がある場所で、観光バスが必ず訪れるところですが、その先の半島がさらに面白い場所です。

自然景観を生かして作られた「花の森公園」や日本遺産認定された丸出山要塞、そして昔ながらの白浜海水浴場など見どころが多くないところも、ある意味静かで利点です。

樹木観察を始めた頃、林縁植物の観察には最適で何回も訪れていましたが、久しぶりに来てみてその良さを再確認しました。普段は希少種や珍種を求めての山行が多いのですが、身近な普通種も意外に面白いのです。

温暖で降水量の多い日本の平地は植物にとって生育に最適な場所です。それだけに競争が激しく、陽当たりが良く水気の多い場所は激戦区です。そこの根を下ろすからにはそれなりの戦略が必要で、むしろ高山の厳しい環境より生死が左右されるかもしれませんので、それぞれの植物が多様化している様が観察できます。

今日は林縁の普通種を多く写しましたが、同定の参考になれば幸いです。