東大寺お水取り
- GPS
- 32:00
- 距離
- 6.6km
- 登り
- 70m
- 下り
- 66m
コースタイム
ー大仏殿ー南大門ー興福寺五重塔ー猿沢池ー東向商店街(夕食)−近鉄奈良駅
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
鹿と観光客がうようよです。 |
写真
感想
今年も東大寺のお水取りに行ってきました。
関西に来て22年、阪神淡路大震災の年から毎年通い続けていますが、
あちらは今年で1,265年目というから、拝観率はまだ2%にも足りません。
今回は、前から一度見たかったという芦屋市居住の旧友のK氏を誘ったので、
これまで横目に見て通り過ぎるだけだった奈良国立博物館のお水取り特別展示を拝観。
展示物は、普段目にすることのできないものばかりで、
今まで漫然と見てきたお水取りの、歴史の重さをあらためて感じさせられましたが、
中でも、目を釘づけにされたのは杉本健吉筆の「修二会画帖」でした。
白と黒だけの水墨画なのに、光と影のこの鮮やかさは何だろう。
影は濃く淡くどちらともつかず、
光も強く弱く、ときには眩しくすら感じさせられる。
感動するしかありませんでした。
見てはまた戻り、都合四度も見入ってしまいました。
後で資料を見ると昭和32年の作品のようで、60年近く昔のものですが、
他は何百年も昔のものばかりなので、際立って新しいものということになります。
いつもより早く15:30には、お松明が登る階段横の竹矢来のそばに陣取ります。
初夜上堂の始まる19時まで3時間半は長いのですが、
旧友との四方山話で退屈することもなく、あっという間に過ぎてしまいました。
拝観者も18時ころから続々詰めかけ、予想どおり満員電車並みのすし詰めです。
初夜上堂が始まると、
照明が消され真っ暗な階段を、
バチバチと音を立てて燃えるお松明が煌々と照らしながら登って行きます。
すぐ横で見ているので、炎が熱いくらいです。
登って行って、一旦見えなくなったお松明は、舞台の上に再び現れ、
ぐいっと夜空に突き出されます。
しばらく静止した後、火の粉を飛ばして回転し、
続いて、童子の掛け声とともに舞台の上を横に駆けていきます。
舞台の反対側の端まで駆けたお松明は、再び夜空に突き出され、
次のお松明が突き出され、火の粉を飛ばすのに合わせて、
より華やかに炎の舞を舞って火の粉の滝を舞台下に落として消えてしまいます。
華やかで、艶やかで、潔くて、あっけない。
こんな人生だと最高かもしれません。
仏事なので、歓声や拍手はいけないのだそうですが、
歓声は途絶えることがありませんし、
終了した後は拍手が響きます。
知っていても思わず拍手してしまいました。
今年も素晴らしいものを見せていただいた、感謝を込めて。
気がつくと、自分も周りの人たちも火の粉を浴びて灰だらけです。
火の粉を浴びるとその年は健康に過ごせるそうです。
今年こそは、本当にそうあってほしい。
帰路は、これも習慣のように興福寺に廻り、ライトアップされた五重塔を見て、
猿沢池から水面に映る五重塔をもう一度楽しみます。
後は、ビールと奈良の酒で旧交を温めて、電車に乗りました。
閑話休題。
この拝観のことは、当日の日記に書いたのですが、
ちょっと物足りなくて、写真も残しておきたいなと思い、山行記録にしました。
え?山ではないじゃないかって?
いえ、東大寺は、華厳宗大本山でした(^^;
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