ザンザ洞本谷(敗退)



- GPS
- 12:42
- 距離
- 52.3km
- 登り
- 6,372m
- 下り
- 6,355m
コースタイム
- 山行
- 4:54
- 休憩
- 4:56
- 合計
- 9:50
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
ザンザ洞本谷に入って大滝を支流からトラバースして、上がったところの滝で落石に見舞われ、4mほど滑落した。滑落前後の記憶は曖昧だが、良く覚えているのは滑落が止まって腹の底から大声が出たことだ。動物としての自分の声を初めて聞いた気がする。背中を強く打ったようだ。呼吸も苦しいし、もう動けないと思った。しばらく呻いていると上から仲間が降りてきて水流の外へ避難できるよう介助してくれた。すると不思議なもので、体の緊張が解けて動けるようになった。アドレナリンで動けるようになるってやつかもしれない。墜落当初は骨が折れていても不思議でないと思ったし、救助要請ということになってもおかしくない状況だったが、いずれにしてもヘリで収容できるところまでは自力下山しなければならない。仲間にロワーダウンしてもらいながらなんとか滝の下降を繰り返す。普段は何ともない段差を降りる度に傷跡が痛み、気力が削られていく。降りれるかな、と自信を無くす度に仲間の励ます声に助けられた。ロープで補助してもらったり、肩を貸してもらったりしながらなんとかユーシンロッジへ下山。もうこの頃には痛みも慣れて、自力下山するぞという気持ちで一杯だった。怪我の中下山することに一種の冒険心というか、興奮を感じていた。そして楽しみにしていた夜の宴会もちょっとだけ参加できた。一泊して、翌日林道を2時間ほど歩いて下山した。最寄りの救急科を探して病院へ。看護師に、頭を打っていると危険だから次からは救急車を呼んだほうが良いと言われた。至極真っ当な意見である。でも結局検査の結果骨折もなくて、打撲で済んだらしい。墜落した直後は絶対折れてると思ったのに。人間意外と丈夫なものだ。
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