観音沼〜空沢山〜三倉山〜大倉山〜流石山


- GPS
- 12:26
- 距離
- 23.8km
- 登り
- 1,451m
- 下り
- 1,449m
コースタイム
- 山行
- 10:27
- 休憩
- 2:00
- 合計
- 12:27
天候 | 晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
この先にヨロイ沢駐車場(十数台分)があり,その先は通行止め。 |
その他周辺情報 | スパホテルあぶくま:平日料金1000円。露天と内風呂,サウナがあり,何れも新しい。6,7人いたが,狭くは感じなかった。レストランもある。21時まで利用可能なのも有り難い。 https://spahotel-abukuma.jp/ |
写真
感想
この処,日光と尾瀬が続いていたので,少し足を延ばして那須で未だ登っていない大倉山などを巡るコースを計画した。1時少し前に自宅を出発。那須高原SAで蕎麦を食べ,駐車場には4時半に到着。随分と広い立派な駐車場には誰も居ない。雲の量が少し多いのが気になるが,気温は20℃と涼しくて良い。支度を整え,灯なしでも歩ける程度に明るくなったところで出発。
初めは6kmの車道歩き。時々,顔を見せる三倉山などを眺めながら歩いていると,ミニモアイ美術館の看板が出た不思議な建物に出くわす。色々な動物のオブジェが周囲に配置されており楽しそうだ。帰りに時間があれば立寄りたいと思ったのだが・・。雲の多い晴れの天気だったが,日が出ると共に雲量は減ってきているようで,山行が楽しみだ。三倉山登山道入り口で一息入れていると,急に頭上のスピーカーから大音声が響き驚く。6時の時報だった。近くからは銃声のようなものが聞こえたが,その後も暫くは間欠的に鳴っていたので,獣除けの空砲みたいなものだったのかもしれない。登山口から少しで電気柵が現れる。横に看板が立っていて,通電中なのでプラスチック部分を持って取り外せとのこと。恐る恐る外して通過した。
道は直ぐに山路となり,やがて沢筋の踏み跡になる。水は涸れており浮石の多いゴロゴロした処を登って行く。やがてシダなどが茂るようになり源頭が近づいている感じ。地形図では尾根に回り込むようになっているので,注意して登っていると小さな赤テープを見つけた。そのすぐ上から,尾根の方にトラバースするような踏み跡があった。それを辿ると,数分で尾根に出た。倒れかけた道標があり,踏み跡は上へと尾根上を続いている。ここから暫くは,踏み跡のはっきりした歩き易い路だった。途中に「中間点 標高1480m」と書かれた標識が倒れていたが,標高は1440m辺りなので書き間違えだろう。
途中,1回の休憩をはさんで登山口から3時間弱で空沢山(地形図には唐沢山と記載)に到着。山頂は笹が多く,山名標も笹に埋もれており,字もほとんど消えかかっていた。おにぎりを食べながら周囲を見渡す。風が涼しい。三倉山が意外と近くに見えたが,藪が煩そうだ。アームカバーと手袋を着けて出発すると,出だしから藪になる。笹を掻き分けながら踏み跡を探しながら進む。少し踏み跡を外れると猛烈な藪になり,とても時間がかかる。時間がかかっても踏み跡を丁寧に拾いながら進むことにする。この頃は未だ遠くの方もかろうじて見通せて,日光方面や燧ヶ岳などが拝めた。三倉山が近づくに連れて藪も高くなり時々,頭を越すようになる。2度ほど踏み跡を見失って時間をロスした。山頂手前ではハイマツやシャクナゲが混じってきた。
結局,空沢山から1時間半かかって三倉山に到着する。山頂は小さな広場で新しい山名標と小さな祠が建っていた。トンボと蝶々が飛び交い,360°の展望が楽しめた。ここからは高低差の少ない稜線歩きが楽しめた。笹藪も腰程度までとなり少し歩き易くなる。那須の山々や,時々現れる高山植物を眺めながら歩を進める。ただ,少し前から両太腿の付け根前側が痛み始めている。余り経験がない部位なので,少々気になりつつも前に進む。
大倉山にはいくつかの山名標が建っていた。相変わらず周りの山姿は良く見えるが,水蒸気が増えたせいか遠方は霞み,雲も増えて曇り空になってきている。とは言え,昨年に流石山からここを眺めて登ってみたいと思ったことを思い出すと,少し嬉しくなってくる。その流石山まではもう少しだ。藪も更に薄くなったようで歩き易い。直ぐに五葉の泉が見えてきた。雪融け水が池になったのだろうが,よくもこの炎暑の中を涸れずに残っているものだ。トンボが多く飛んでいるが,水の中にも黒いものがもぞもぞしている。覗き込むと小さなサンショウウオのようなものが何匹も這っていた。水面には小さな虫がミズスマシの様にクルクルと泳ぎ回っている。更に路を辿っていると,突然,足許に動くものがいたので飛び上がってしまった。見ると1m位の蛇が路を横切って藪の中に逃げ込んでいった。急だったので全く驚かされた。昨年に登った流石山の南面の尾根を眺めながら,稜線を進んで行く。視界を遮るものが無いので誠に気持ちが良い。深山湖や沼ッ原池が光って見え,小さく三斗小屋も見える。
山名標の建つ流石山で小休止し,最後の眺望を楽しむ。この先,気を抜けないのは大峠までの下りのみと思い,最後の急斜面に取り掛かった時に,遠くから雷鳴が聞こえた。茶臼岳の方向からの様に思えたが,雷だけは会いたくないと少しだけ急ぐ。大峠はこれで3度目だが,誰も居なかったのは初めてだった。ここまで来ればもう安心と,余裕が出てくる。降り始めて直ぐに路が分岐するが,新コースと表示のある方を辿る。再び合流した後は石畳となるが,途中の案内板には戊辰戦争の文字もあり,昔から使われていた路のようである。鏡沼への分岐を過ぎると直ぐに,大峠林道の終点となるが,結構大きな石がゴロゴロしていて普通の乗用車ではここまで登るのは厳しそう。と思いながら歩いている内にヨロイ沢に到着し,一服。橋を渡ってすぐの処で車両通行禁止となっていた。小さな駐車場が4か所ほどあり,合わせて十数台は可能と思われる。ここから先は道も良くなり問題なく走行できそうだ。ただ,単調で歩くには余り面白くない。途中の日暮の滝は,観瀑台から距離があるので小さくしか見えないが,大きな落差が素晴らしく一見の価値はあると思われた。近くに「ふくしまビューポイント50」の標識があったので,機会があれば他の場所も訪ねてみよう。
https://www.pref.fukushima.lg.jp/w4/fgr/perfectview/
更に50分ほど舗装路を降って駐車場に到着したが,出発時と一緒で他には1台も居なかった。
今回は久々に,出発から最後まで誰にも会わずじまいだった。後は,お楽しみの温泉に。車で30分ほどで到着し,露天風呂と蕎麦を楽しんだ。帰りは渋滞もなく快適だったが,途中で仮眠したのと,高速代をケチって矢板北で高速を下りたので正味で3時間強のドライブとなり,帰宅したのは23時丁度となった。
今回は予想していた以上に疲れた。前回の山行から少し間があったこともあるだろうが,普段からのストレッチ,筋トレにも留意する必要がありそうだ。
林道の終点標識にあった「松川街道」というのが気になったので,帰宅してから調べてみたら,以下のような記載のブログを見つけた。
『松川街道は会津藩3代藩主松平正容(まさかた)によって1695年(元禄8年)に整備されます。松川宿-野際宿-大峠-三斗小屋宿-板室宿-矢板宿-奥州街道に至る代替街道です。』
随分と古くから歩かれていたのだなあと,今更ながら感心した。
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