丸山・蟻ノ戸渡りルート・大高取山(芦ヶ久保駅〜越生駅)
- GPS
- --:--
- 距離
- 25.1km
- 登り
- 1,486m
- 下り
- 1,716m
過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
丸山周辺は積雪10センチ以上。奥武蔵グリーンラインは凍結しており滑りやすい。関八州見晴台、蟻ノ戸渡りルート上は残雪なし。 |
写真
感想
先日、群馬の天狗岩から烏帽子岳までの岩稜ルートを歩いて、岩の楽しさを感じてしまうという悪しき傾向を持ちつつ守屋版奥武蔵登山詳細図を眺めていると目に留まったのが、No.100の「蟻ノ戸渡りルート」。
いくつか上がっていたレポを見る限りは、大きな危険はなさそうだったので、このコースを歩くことを目的に行程を設定。ルートの始点となる関八州見晴台には西吾野が最寄りとなるが、それだと物足りない感じがあったので、展望と雪にも期待して、芦ヶ久保から丸山、グリーンラインを経て向かうこととした。
西武秩父線からの車窓の風景は日の出とともに次第に明るさを増してくるが、吾野を過ぎても雪は見えない。しかし、正丸トンネルを抜ければ、そこは雪景色。トンネルを境に、寒気の入り方がだいぶ違ったようだ。
道の駅を抜けて299号を横断し、集落の中の舗装路を登ると、芦ヶ久保大観音が雪化粧した武甲山を背景に堂々と鎮座している。そこから山道に入る。二反沢にかかる木橋の上は雪が積もっており、慎重に渡る。動物除けのネットを越えて雑木や耕地の中の風の道を登れば集落の中の琴平神社に着く。
休憩舎のある琴平神社の奥から再び登山道を歩いていると、突如、ボルゾイに吠え掛けられる。芦ヶ久保ではボルゾイが番犬になるらしい。ネットの向こうからなので近くまでは来ないが、元は猟犬。お相手はしたくない。
ネット沿いの荒れ地を歩いた先のピークが日向山。その名のとおり日に向かう形で山頂に向かう。633メートルの山頂には1メートルの展望台が設けられており、スカイツリーと同じ高さに立てる。南面の展望がよい。日向山からの下りでチェーンスパイクを装着。すぐに舗装路に出るので、外し、丸山への山道に入ったところで再装着。この先、檥峠までは装着したまま歩いた。
丸山への防火帯の道は、さすが県民の森。トレースではなく、幅の広いスコップのようなもので雪が整えられており、歩きやすい。展望塔は階段に氷結した雪が残っているので滑り止めがないと登るのはかなり怖い。北風が強く吹く展望台からは北面、南面とも大展望。北や西の遠くの山々には雪雲がかかっている。
丸山からは大野峠への道標に従って下る。途中、パラグライダーの発着地からは関東平野の眺めがよく、堂平山も近い。木段の斜面を下り切れば、グリーンラインが通る大野峠。グリーンラインは雪に覆われており、車はほとんど通らない。
少し車道を歩いたのち、山道へと入る。グリーンライン沿いとはいえ、結構な登降があり、岩場も現れてなかなか歩きごたえのある道。虚空蔵峠からの道の合流地点には小さな手作りのベンチが置かれており、暫く休憩。この辺りはまだ一面の雪景色である。住宅なのか別荘なのか、人家が並ぶ脇を抜ければ、北に展望が広がる刈場坂峠。雪雲が流れてきており、丸山方面には黒い雲がかかっていた。
できるだけ山道を歩くつもりだったが、刈場坂山だけは巻く。この先、関八州見晴台まではグリーンラインとの出入りが激しく、山道といってもショートカットするではなく、展望のないピークに登って下ってすぐに舗装路に戻る感じなので、あまり面白味はない。
檥峠まで下ってくると、だいぶ雪も少なくなったので、チェーンスパイクとはお別れ。ただ、日影には雪が残っている箇所もあるので、外すタイミングは難しい。蟻ノ戸渡りへの分岐を確認し、関八州見晴台へ。ちょうどお昼時、大勢の人で賑わっている。関東平野の眺めはすこぶる良く、スカイツリーや房総半島がくっきりと見えた。
蟻ノ戸渡ルートへの分岐にはテープがあり、注意していれば見落とすことはない。急だが、明瞭な尾根上にしっかりした踏み跡があり、迷うような道ではない。不意に立ち塞がるように現れる大岩。小さな手掛かりが多くあるので登るのはそれほど苦労しない。岩場を登り切った先に現れる蟻ノ戸渡り。跨ぐように四つん這いになりながら慎重に通過。さらにその先には「武巌琴宮」の石碑が立っている。木には掲げられたばかりの修験道のお札が留められており、ここが今も修行の場となっていることが知れる。
林道まで下り、四寸道に入る。地図では破線ルートだが、昔からの参拝路なので歩きやすい。途中、伐採地の中を通り、少し雪が舞う中、いったん林道で分断された四寸道を辿る。林道からの出入り口には道標はなく、書かれていた文字がすっかり消えた小さな木の看板が四寸道への目印になる。
越生駒ヶ岳から横吹峠に出るつもりだったが、地図を見ると、御嶽山から紫の破線ルートを辿ればだいぶショートカットできそうに見える。御嶽山への立派な道標もあったので、山頂の御嶽神社から北東へ尾根を下る。詳細図の蟻ノ戸渡りルートの解説でもここを下ることになっている。しかし、「岩」の先でルートは不明瞭となり、獣の糞が多くなる。道のようなものは見つけられず、下れそうなところを何とか下る感じで舗装路に合流。龍ヶ谷川沿いの2車線の舗装路を下り、上大満のバス停を横切り、欄干のない小さな橋を渡り、未舗装の林道に入る。
この林道は、登山地図では破線で表示されている。林道終点からは結構な急坂で、実線ルートに合流すれば、すぐに桂木観音。展望台が整備されており、東側の眺めがよい。桂木観音の脇から大高取山への道をとる。大高取山の山頂は、伐採によって無理やり展望を作り出しているが、趣に欠ける気がする。展望ならば、少し下った先の幕岩で得られるのだから無理をする必要はないと思うのだが、山頂ならば展望がなければならないという思い込みがあるのだろうか。
幕岩から、地図には描かれていない巻き道を通って西山高取への下山路に合流。あとは植林地を下っていけば越生神社にたどり着く。神社から駅までは500メートルほど。駅前の案内所で梅干しなどを買い込み、初めて乗る東武越生線で帰った。
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