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Yamareco

記録ID: 1297333
全員に公開
ハイキング
日光・那須・筑波

ヤブレコ☆備前楯山南稜周回〜金龍山・水山

2020年04月23日(木) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
172039:49
距離
14.6km
登り
1,041m
下り
1,044m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:04
休憩
0:45
合計
7:49
8:36
33
スタート地点
9:09
9:09
94
宿泊地
10:43
10:44
63
11:47
12:26
111
14:17
14:17
63
15:20
15:25
60
16:25
ゴール地点
過去天気図(気象庁) 2020年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
▼駐車場所
 ○庚申ダム駐車場
  数台程度、区分けあり、無料、出入り自由、トイレなし
  銅庚申アンダー近くの庚申山碑(登り口)まで1.2kmの舗装路のくだり。
  庚申ダム事務所 0288-93-2604
コース状況/
危険箇所等
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※※ 全行程バリエーションルート。整備された登山道はありません。 ※※
※※ 道標、梯子、鎖、ロープ、一切なし。道迷い、滑落注意。    ※※
※※ 目印は、ピンクテープが分岐に3箇所くらい。          ※※
※※ 登山道は備前楯山の山頂直前のみ。携帯電波はなんとか入る。  ※※
※※ 踏み跡明瞭箇所、不鮮明、全く不明が同比率。         ※※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

銅庚申アンダー付近からの登路。
庚申山碑の脇辺りから入る。いきなり、急斜面の登り。下りは危険。
登りきると明るい尾根伝い。鹿柵が出る辺りから、藪が出てきて、マダニが藪をひと漕ぎで、数匹くらいつく状況。忌避剤必須。
備前楯山までは、尾根上なので、特に問題なく。
金龍山へ向かう尾根への分岐には、ピンクテープがついていた。
備前楯山の山頂直前で、一般登山道に合流。
金龍山へと向かう尾根にのると、明瞭な踏み跡が出てくる。
踏み跡が藪に消えると、マダニ地獄の藪漕ぎ。
岩稜帯は、全体的に浮石多く急斜面で滑落注意。
金龍山の手前で、斜面を駆け下っていく子熊を見ました。熊注意。
金龍山の周辺は、第二マダニポイント。
枝や葉っぱが体に少しでもかすったら、その都度、確認する必要あり。
必ず、数匹は食らいついている。
金龍山を過ぎて、それまで藪藪していたのが、急に歩きやすくなると、857m峰。
ここの先を、左へ折れる箇所がある。気にしていないと、直進してしまうと思う。
一応の目印として左手にピンクテープがある。
標高がさがるにつれて、徐々に踏み跡が明瞭になり、ふと見れば、蓮慶寺の裏手。

▼マダニ注意
 活動時期は通年。特に4月〜10月の気温が15度以上で活発に活動。
 備前楯山南稜は、マダニの一大生息地帯。
 庚申碑の先と、金龍山周辺の藪を漕ぐ辺りが特に多かった。
 藪をひと漕ぎすると、数匹は食らいつく状況。
 気温は10度を下回っていたと思うけど、マダニいた。

▼狩猟期間中の入山注意
 11月15日より翌年3月15日までの間

▼見かけた動物
 鹿…8頭くらい、カモシカ…1頭、子熊…1頭、ニンゲン…ゼロ

▼備前楯山登山ガイド
 http://ashio.shokokai-tochigi.or.jp/bizentateyama%20Tozan/kikaku.htm
その他周辺情報 ▼温泉
 近くの入浴可能施設は、国民宿舎かじか荘があるけど、
 コロスケの影響で、2020年5月10日まで休館。

▼備前楯山バッジ
 調査した限りは、無し。
今日の御山は、ヒトケ乏しく、マダニの宝庫らしいので、忌避剤であるスキンベープミストを浴びるようにぶっかけまくり
2020年04月23日 08:06撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
6
4/23 8:06
今日の御山は、ヒトケ乏しく、マダニの宝庫らしいので、忌避剤であるスキンベープミストを浴びるようにぶっかけまくり
庚申ダムの駐車場に車を止めました。無料、出入り自由、枠は数台程度。トイレが無いのが難点
2020年04月23日 08:39撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 8:39
庚申ダムの駐車場に車を止めました。無料、出入り自由、枠は数台程度。トイレが無いのが難点
駐車場脇の
2020年04月23日 08:40撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 8:40
駐車場脇の
庚申ダム。この先の国民宿舎かじか荘、銀山平キャンプ場は、5月10日まで休館
2020年04月23日 08:47撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 8:47
庚申ダム。この先の国民宿舎かじか荘、銀山平キャンプ場は、5月10日まで休館
路肩が広くなってる箇所。ここにも止められそうだけど
2020年04月23日 08:53撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
1
4/23 8:53
路肩が広くなってる箇所。ここにも止められそうだけど
足尾銅山の本坑のあった山から湧き出る水。1億やるから飲んでと言われても、飲めないなあ。カップがあるということは、飲むヒトがおるんか
2020年04月23日 08:54撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
3
4/23 8:54
足尾銅山の本坑のあった山から湧き出る水。1億やるから飲んでと言われても、飲めないなあ。カップがあるということは、飲むヒトがおるんか
ここも止められそうな場所
2020年04月23日 08:54撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
1
4/23 8:54
ここも止められそうな場所
庚申川の色。きれーな色だなあ。鉱毒でも含んでるんだろうか
2020年04月23日 08:56撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 8:56
庚申川の色。きれーな色だなあ。鉱毒でも含んでるんだろうか
路肩の広くなってるところ。ここも車を置けそうだけど、ちと狭い
2020年04月23日 08:59撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 8:59
路肩の広くなってるところ。ここも車を置けそうだけど、ちと狭い
銅庚申アンダー近くの庚申山碑のあるところから、尾根に取りつきます
2020年04月23日 09:00撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
2
4/23 9:00
銅庚申アンダー近くの庚申山碑のあるところから、尾根に取りつきます
この急斜面をと直登。下りでは神経使うと思います
2020年04月23日 09:02撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 9:02
この急斜面をと直登。下りでは神経使うと思います
歩きやすくなると、
2020年04月23日 09:10撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 9:10
歩きやすくなると、
たぶん、1030m峰。アンテナがあった
2020年04月23日 09:27撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 9:27
たぶん、1030m峰。アンテナがあった
ほとんど意味をなしていない鹿柵の脇を進みます
2020年04月23日 09:27撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 9:27
ほとんど意味をなしていない鹿柵の脇を進みます
水山と思われるところ。標高1114.6m。四等三角点設置
2020年04月23日 09:35撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 9:35
水山と思われるところ。標高1114.6m。四等三角点設置
なんでえ。かなりの藪を想像していたけど、歩きやすいわーーと、油断していると、
2020年04月23日 09:39撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 9:39
なんでえ。かなりの藪を想像していたけど、歩きやすいわーーと、油断していると、
きゃああああああぁぁぁぁ。マダニよぉ、マダニぃぃぃぃいいい。いるじゃないのよぉ。もういるのぉ? まだ寒いのに。でも、活動時期は通年
2020年04月23日 09:46撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 9:46
きゃああああああぁぁぁぁ。マダニよぉ、マダニぃぃぃぃいいい。いるじゃないのよぉ。もういるのぉ? まだ寒いのに。でも、活動時期は通年
ここです。こういうとこ。この低木が繁茂しているところをかき分けると、数匹がまとわりついてきます。その都度、払い落す
2020年04月23日 09:49撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 9:49
ここです。こういうとこ。この低木が繁茂しているところをかき分けると、数匹がまとわりついてきます。その都度、払い落す
えー袈裟丸山かな
2020年04月23日 09:58撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 9:58
えー袈裟丸山かな
不思議とダニを見かけなくなった。あのうっとうしい低木が繁茂していなければ、快適尾根歩き
2020年04月23日 10:12撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 10:12
不思議とダニを見かけなくなった。あのうっとうしい低木が繁茂していなければ、快適尾根歩き
ここ、あぶねっす。足元が、脆いうえに滑る。鉱山廃墟へ下りるあたり
2020年04月23日 10:18撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 10:18
ここ、あぶねっす。足元が、脆いうえに滑る。鉱山廃墟へ下りるあたり
鉱山関係施設の廃墟があった
2020年04月23日 10:18撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 10:18
鉱山関係施設の廃墟があった
立つ鳥跡を濁さず。ここにいたモノのニンゲン性がよく現れている
2020年04月23日 10:19撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 10:19
立つ鳥跡を濁さず。ここにいたモノのニンゲン性がよく現れている
広場みたいなところに出た。夕日岳のほうかな。夕日岳とは、しかし、雅なネーミングだ。誰が考えたんだろうね
2020年04月23日 10:20撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
3
4/23 10:20
広場みたいなところに出た。夕日岳のほうかな。夕日岳とは、しかし、雅なネーミングだ。誰が考えたんだろうね
崩壊に歯止めがかからない山肌。一度、荒廃した自然を元に戻すなど、ニンゲンには不可能てことかな
2020年04月23日 10:22撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 10:22
崩壊に歯止めがかからない山肌。一度、荒廃した自然を元に戻すなど、ニンゲンには不可能てことかな
ここまで、車道みたいなのが続いていたけど、車でもあがってこれるのか。ひょっとして、ここは、、、かつての堆積場ではないだろうな。堆積場は、鉱滓から鉱毒と水分を分離させて、鉱毒をダム底に貯める施設
2020年04月23日 10:24撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 10:24
ここまで、車道みたいなのが続いていたけど、車でもあがってこれるのか。ひょっとして、ここは、、、かつての堆積場ではないだろうな。堆積場は、鉱滓から鉱毒と水分を分離させて、鉱毒をダム底に貯める施設
10年後には、今、立っているところは空中かな。思いっきり崩れてますけど、大丈夫か。鉱毒で満杯になった堆積場は、埋め立てて放棄される。そして、年数経過でこうなる
2020年04月23日 10:25撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 10:25
10年後には、今、立っているところは空中かな。思いっきり崩れてますけど、大丈夫か。鉱毒で満杯になった堆積場は、埋め立てて放棄される。そして、年数経過でこうなる
花は咲いている
2020年04月23日 10:32撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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花は咲いている
異物
2020年04月23日 10:33撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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異物
ぼつみ
2020年04月23日 10:35撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 10:35
ぼつみ
放置された軽トラと小屋。あんなところまで、車であがってこれてたのか。さすがは、足尾銅山の本坑のあった山。この山の地下には、総延長が1234km、東京から博多間に匹敵する坑道が眠っている
2020年04月23日 10:38撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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放置された軽トラと小屋。あんなところまで、車であがってこれてたのか。さすがは、足尾銅山の本坑のあった山。この山の地下には、総延長が1234km、東京から博多間に匹敵する坑道が眠っている
あれ。こっちが水山かな。四等三角点が出てきた
2020年04月23日 10:43撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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あれ。こっちが水山かな。四等三角点が出てきた
ここは、登りだったかな。くだりだったかな。なんか、直角に右に下りる箇所があった。直進は×だったところがあった
2020年04月23日 10:53撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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ここは、登りだったかな。くだりだったかな。なんか、直角に右に下りる箇所があった。直進は×だったところがあった
鹿です。ここには鹿しかいない
2020年04月23日 11:00撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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鹿です。ここには鹿しかいない
目印があった。たぶん、庚申山碑から備前楯山までの間では、目印は2つ
2020年04月23日 11:01撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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目印があった。たぶん、庚申山碑から備前楯山までの間では、目印は2つ
異物。でも、かつてはヒトもいた
2020年04月23日 11:08撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 11:08
異物。でも、かつてはヒトもいた
振り返って、あれが水山かな
2020年04月23日 11:12撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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振り返って、あれが水山かな
ここを登ります。この辺りには、藪藪してますけど、不思議とマダニがいない
2020年04月23日 11:12撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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ここを登ります。この辺りには、藪藪してますけど、不思議とマダニがいない
足元は、たまに穴が開いてる箇所あるので、要注意。備前楯山は登山道をはずすと、大小さまざまにこういうのが無数にあるらしい。見かけたのは、2箇所だけど
2020年04月23日 11:18撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 11:18
足元は、たまに穴が開いてる箇所あるので、要注意。備前楯山は登山道をはずすと、大小さまざまにこういうのが無数にあるらしい。見かけたのは、2箇所だけど
庚申山のほう
2020年04月23日 11:27撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 11:27
庚申山のほう
袈裟丸山のほう
2020年04月23日 11:30撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 11:30
袈裟丸山のほう
男体山のほう
2020年04月23日 11:33撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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男体山のほう
おろ。備前楯山の一般登山道と合流したようだ。合流すると、山頂まであとわずか。100mも無い
2020年04月23日 11:47撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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おろ。備前楯山の一般登山道と合流したようだ。合流すると、山頂まであとわずか。100mも無い
あ。備前楯山に着いちゃった。標高1272m。栃木百名山に選出されてます。はて。金龍山への分岐はどこにあったんだろう。気づかずに通り過ぎてしまった
2020年04月23日 11:48撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 11:48
あ。備前楯山に着いちゃった。標高1272m。栃木百名山に選出されてます。はて。金龍山への分岐はどこにあったんだろう。気づかずに通り過ぎてしまった
男体山
2020年04月23日 11:49撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 11:49
男体山
黒檜山とか、大平山
2020年04月23日 11:49撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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黒檜山とか、大平山
中倉山
2020年04月23日 11:49撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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中倉山
中倉山の稜線のブナ。元気そうですね
2020年04月23日 11:49撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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中倉山の稜線のブナ。元気そうですね
沢入山かな
2020年04月23日 11:49撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 11:49
沢入山かな
松木村を潰して造った松木堆積場の鉱滓(カラミ)。黒いのがそう。1973年(昭和48年)に鉱山を閉山してから、47年経ちますけど、まだ、たくさんあります。雨ざらし状態。大変だ、こりゃ
2020年04月23日 11:52撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 11:52
松木村を潰して造った松木堆積場の鉱滓(カラミ)。黒いのがそう。1973年(昭和48年)に鉱山を閉山してから、47年経ちますけど、まだ、たくさんあります。雨ざらし状態。大変だ、こりゃ
金龍山へと続く尾根。足尾銅山の精錬所のあったほうは、煙害により、はげ山。鉱滓とは、銅の精錬過程で発生するカドミウム、亜鉛、ヒ素などの重金属類等の鉱毒を含んだ廃棄物のこと
2020年04月23日 12:26撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 12:26
金龍山へと続く尾根。足尾銅山の精錬所のあったほうは、煙害により、はげ山。鉱滓とは、銅の精錬過程で発生するカドミウム、亜鉛、ヒ素などの重金属類等の鉱毒を含んだ廃棄物のこと
庚申山、皇海山、袈裟丸山のほう。精錬所から少し離れれば、この辺りの本来の山の姿を見ることができます
2020年04月23日 12:26撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 12:26
庚申山、皇海山、袈裟丸山のほう。精錬所から少し離れれば、この辺りの本来の山の姿を見ることができます
備前楯山の山頂には、石が積まれていた。まるで墓標のようだ。三角点があるようだけども、見つからなかった
2020年04月23日 12:28撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 12:28
備前楯山の山頂には、石が積まれていた。まるで墓標のようだ。三角点があるようだけども、見つからなかった
ああ。金龍山への分岐には、テープがついていたのね。登りでは見落とした
2020年04月23日 12:36撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
2
4/23 12:36
ああ。金龍山への分岐には、テープがついていたのね。登りでは見落とした
多少は、目印がある
2020年04月23日 12:41撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
2
4/23 12:41
多少は、目印がある
踏み跡も明瞭な個所もある
2020年04月23日 12:44撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 12:44
踏み跡も明瞭な個所もある
雪が降ってきた。天気予報では、終日、晴れだったと思うけど
2020年04月23日 12:54撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 12:54
雪が降ってきた。天気予報では、終日、晴れだったと思うけど
北側。鉱山閉山から50年近く経ちますけど、精錬所のあった側は、いまだに樹木が再生しないのは、何か理由があるのでしょうか
2020年04月23日 12:56撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 12:56
北側。鉱山閉山から50年近く経ちますけど、精錬所のあった側は、いまだに樹木が再生しないのは、何か理由があるのでしょうか
下降します。足元注意箇所。浮石だらけで、左側はザレた急斜面
2020年04月23日 12:58撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 12:58
下降します。足元注意箇所。浮石だらけで、左側はザレた急斜面
金龍山が見えた。簀子橋堆積場(すのこばしたいせきじょう)が見えてきた。今回は、アレを見物するのが目的
2020年04月23日 12:58撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 12:58
金龍山が見えた。簀子橋堆積場(すのこばしたいせきじょう)が見えてきた。今回は、アレを見物するのが目的
1106m峰の手前は、藪。ここ、マダニ要注意個所。すーぐ、ひっついてきます
2020年04月23日 13:13撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 13:13
1106m峰の手前は、藪。ここ、マダニ要注意個所。すーぐ、ひっついてきます
1106m峰周辺は、踏み跡なし
2020年04月23日 13:15撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 13:15
1106m峰周辺は、踏み跡なし
1106m峰の少し北側のハゲ地から備前楯山を
2020年04月23日 13:19撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 13:19
1106m峰の少し北側のハゲ地から備前楯山を
ここを降りてきた
2020年04月23日 13:35撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 13:35
ここを降りてきた
簀子橋堆積場の全景。今回は、アレを中心に、ぐるーりと一周するような感じ
2020年04月23日 13:43撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 13:43
簀子橋堆積場の全景。今回は、アレを中心に、ぐるーりと一周するような感じ
金龍山。小振りだけど、良い山
2020年04月23日 13:47撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
4
4/23 13:47
金龍山。小振りだけど、良い山
亡國に至るを知らざれば之れ即ち亡國
2020年04月23日 13:47撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 13:47
亡國に至るを知らざれば之れ即ち亡國
カモシカがいた
2020年04月23日 13:48撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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カモシカがいた
斜面をかけくだっていく子熊がいた。この写真では、ほとんど、わかりませんけど。こわー
2020年04月23日 13:48撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 13:48
斜面をかけくだっていく子熊がいた。この写真では、ほとんど、わかりませんけど。こわー
金龍山の見た目はよい
2020年04月23日 13:53撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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金龍山の見た目はよい
足元は危険が危ない
2020年04月23日 13:55撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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足元は危険が危ない
足尾の街。銅山全盛期は4万人近い人口を擁し、栃木県では宇都宮市に次ぐ都市だったが、現在は日光市に吸収。吸収される前は、人口3000人ほどにまで激減
2020年04月23日 13:57撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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4/23 13:57
足尾の街。銅山全盛期は4万人近い人口を擁し、栃木県では宇都宮市に次ぐ都市だったが、現在は日光市に吸収。吸収される前は、人口3000人ほどにまで激減
民を殺すは國家を殺すなり
2020年04月23日 14:07撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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民を殺すは國家を殺すなり
法を蔑にするは國家を蔑にするなり
2020年04月23日 14:07撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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法を蔑にするは國家を蔑にするなり
皆自ら國を毀つなり
2020年04月23日 14:07撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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皆自ら國を毀つなり
財用を濫り民を殺し法を亂して而して亡びざる國なし
2020年04月23日 14:07撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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財用を濫り民を殺し法を亂して而して亡びざる國なし
あれは、既に鉱滓が満杯になってしまい、台地状になったかつての堆積場。町から見える堆積場は、崩れていないんだね
2020年04月23日 14:07撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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あれは、既に鉱滓が満杯になってしまい、台地状になったかつての堆積場。町から見える堆積場は、崩れていないんだね
ぎぇぇ。藪をヒト漕ぎすると、このありさま。スキンベープが効いているのか、気温が低いからか、活動は鈍い。幸いにして、一か所も刺されなかった
2020年04月23日 14:15撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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ぎぇぇ。藪をヒト漕ぎすると、このありさま。スキンベープが効いているのか、気温が低いからか、活動は鈍い。幸いにして、一か所も刺されなかった
金龍山山頂部。四等三角点設置。特に標識は無い。でも、この辺りまでは、よくヒトが来るようだ。この先、蓮慶寺までは踏み跡が濃いめ。簀子橋堆積場でも見に来るのかな
2020年04月23日 14:20撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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金龍山山頂部。四等三角点設置。特に標識は無い。でも、この辺りまでは、よくヒトが来るようだ。この先、蓮慶寺までは踏み跡が濃いめ。簀子橋堆積場でも見に来るのかな
血の池というものがあるのならば、ああいう色をしているのだろう
2020年04月23日 14:37撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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血の池というものがあるのならば、ああいう色をしているのだろう
道路があるけど、無関係者は立ち入れない。堆積場を間近で見るのは、月に行くより難しい
2020年04月23日 14:45撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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道路があるけど、無関係者は立ち入れない。堆積場を間近で見るのは、月に行くより難しい
案内看板らしきものがあるけど、誰のためのものだろうか。定期的な見学会でもやってるのか。だったら、見に行きたいぞ
2020年04月23日 14:45撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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案内看板らしきものがあるけど、誰のためのものだろうか。定期的な見学会でもやってるのか。だったら、見に行きたいぞ
1030m峰の先は、歩きやすくて尾根をそのまま直進したくなるけども、南に折れます。目印のテープがあります
2020年04月23日 14:56撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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1030m峰の先は、歩きやすくて尾根をそのまま直進したくなるけども、南に折れます。目印のテープがあります
雪印スノーラックの瓶が落ちていた。調べたら1957年に発売らしい。オークションにも空き瓶が出品されていた。たいして高くないけど。瓶はそのままにしておいた
2020年04月23日 15:07撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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雪印スノーラックの瓶が落ちていた。調べたら1957年に発売らしい。オークションにも空き瓶が出品されていた。たいして高くないけど。瓶はそのままにしておいた
カバちゃんの像が出てくると、人里は近い
2020年04月23日 15:08撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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カバちゃんの像が出てくると、人里は近い
蓮慶寺の脇に出てきます
2020年04月23日 15:18撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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蓮慶寺の脇に出てきます
しゃんでー。わたらせ渓谷鉄道
2020年04月23日 15:17撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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しゃんでー。わたらせ渓谷鉄道
2020年04月23日 15:18撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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銅山観光前には、分庁舎らしきものが出来ていた。あそこの駐車場は、車はとめられるのだろうか。すぐ近くに公衆トイレもあるし
2020年04月23日 15:31撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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銅山観光前には、分庁舎らしきものが出来ていた。あそこの駐車場は、車はとめられるのだろうか。すぐ近くに公衆トイレもあるし
変電所の跡。少し車道を歩くと、この手の廃墟が無数にありました
2020年04月23日 15:36撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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変電所の跡。少し車道を歩くと、この手の廃墟が無数にありました
鉱山施設は立入禁止。入りたくないし、入る用事もない
2020年04月23日 15:36撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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鉱山施設は立入禁止。入りたくないし、入る用事もない
2020年04月23日 15:43撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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明治30年(1897)5月27日の鉱毒予防工事の命令書によって建設された中才浄水場。渡良瀬川沿いにあります。凄い色だね。足尾銅山閉山後も鉱害防止のために稼働しています。山に雨が降らなくなるまで
2020年04月23日 15:46撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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明治30年(1897)5月27日の鉱毒予防工事の命令書によって建設された中才浄水場。渡良瀬川沿いにあります。凄い色だね。足尾銅山閉山後も鉱害防止のために稼働しています。山に雨が降らなくなるまで
山に樹木が無くなるということは、こういうことか
2020年04月23日 15:48撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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山に樹木が無くなるということは、こういうことか
寄り道。磐裂神社(いわさくじんじゃ)の御神木ひのき。栃木名木百選。推定樹齢は250年くらいなので、そんなでもない
2020年04月23日 15:53撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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寄り道。磐裂神社(いわさくじんじゃ)の御神木ひのき。栃木名木百選。推定樹齢は250年くらいなので、そんなでもない
銅庚申アンダーの交差点を右折して、銀山平方向へ
2020年04月23日 16:05撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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銅庚申アンダーの交差点を右折して、銀山平方向へ
八重桜だっけ
2020年04月23日 16:25撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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八重桜だっけ
庚申ダムの水の色。さすがは、足尾銅山の本坑のある山から沁み出した水の色だ
2020年04月23日 16:25撮影 by  TG-4 , OLYMPUS CORPORATION
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庚申ダムの水の色。さすがは、足尾銅山の本坑のある山から沁み出した水の色だ

感想

真の文明は、
山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、
人を殺さざるべし

というわけで。足尾鉱毒事件の現場を訪ねる山旅三部作の第三部です。え? 三部作? だったかな。前回の2017年の中倉山からだいぶ期間があいてしまいましたけども、行きたかった場所です。簀子橋堆積場を、是非とも、レア・ミート・アイ(生肉眼)で見たかったのです。私は城山三郎氏の『辛酸』を、それこそ舐めるように読んでいますので、そういう視点で無味乾燥な感想を書いてますので、以下は読み飛ばしてください。

▼備前楯山
備前楯山は栃木百名山に選出されており、標高は1272m。地下には足尾銅山の本坑が眠っており、坑道の総延長は1234キロメートル。東京から博多間に匹敵します。元は黒岩山という山名だったが、備前国の農民二人によって1610年に銅鉱が発見され、備前楯山と呼ばれるようになった。て、足尾のパンフレットに書いてありました。登山口の船石峠からは、遊歩道が整備され、あっという間に登ることができますが、それだと物足りないので、南稜を周回するルートを設定しました。先人を参考にして。過去のNYAAさんのレコにより、マダニがとにかく多いということだったので、できれば3月までに行きたかったのですけども、行けず。この時期となりました。実際のところ、マダニは通年活動するが、気温15度以上にならないと活発にならないというので、大丈夫だろうと甘く切なく考えていたら、尾根にのった所で、早速、靴に一匹喰らいついていた。ディート入りの忌避剤(スキンベープミスト)を吹きかけていたのに。葉っぱの裏に潜んでいるので、とにかく藪漕ぎは地獄。ひと漕ぎで数匹まとわりついてくる始末。その都度、払いのける。数えてはいないけども、30匹くらいは、ひっつかれたかな。なんか、この感想を書いていたら体が痒くなってきた。幸いにして、全く刺咬されなかったけど。素肌にも服にもかけまくった、スキンベープが効いていたのかも。

今回のルートは、整備された登山道は無いけども、備前楯山までは、想定していたほど藪が濃いわけでもなく、尾根伝いなので、そこまで難解ではなかった。金龍山方面へは、最初は明瞭な踏み跡が出てきたけど、ガレ場の下り辺りから、踏み跡が藪に消えてしまい、藪を漕いでは、マダニ払いの連続でした。足元も浮石が多く、脆くて崩れやすいので、足運びには気を使いました。足尾精錬所の煙害と山林火災で木が枯れてしまい、煙害対策が講じられてから100年以上経っても森林が再生しないので、眺めは良いですが、万人におすすめできるルートではないです。

▼簀子橋堆積場(すのこばしたいせきじょう)
堆積場とは、鉱山の精錬過程で発生する鉱滓(こうさい、スラグ)を水分と固形物に分離させて、固形物を堆積させる施設。一度、鉱山開発をしてしまうと、半永久的に亜鉛やヒ素といった鉱毒を含んだ湧き水が出続けるため、鉱山が閉山しようとも、山に雨が降ら無くならない限り、永遠に必要とされる施設です。また、唯一の稼働浄水場である中才浄水場(なかさいじょうすいじょう)は、旧坑内から流出される重金属類を含んだ酸性排水を石灰で中和して、渡良瀬川に流してくれています。

現在も、足尾銅山の関連企業が年間4億円という巨費を投じて水質浄化をしており、何もしなければ、瞬く間に鉱毒を含んだ汚染水が溢れて河川に流出し、再び、渡良瀬川下流域に足尾鉱毒事件が起きてしまいます。でも、明治時代に、立ち退かない住民の家屋を無断でぶち壊して、栃木県谷中村を強制廃村させて造った渡良瀬遊水地で流れてきた鉱毒を受け止めるので、安心安全です。渡良瀬遊水池を別名谷中湖というのは、水底に旧谷中村が眠っているからです。谷中村民16戸137人は、1911年に北海道サロマベツ原野に移住させられました。北海道佐呂間町に現在も残る「栃木」という地名は、その名残です。

▼佐呂間町〜もう一つの栃木
https://www.town.saroma.hokkaido.jp/shoukai/saromanorekisi.html

昨今の地球温暖化による異常気象の影響で、各地で台風が猛威を振るっており、大雨台風による土砂災害によって堆積場の崩落といった懸念が常に付きまといます。実際、簀子橋堆積場の上方にあるかつての堆積場は、一部の崩落がはじまっていました。流出した鉱毒を含んだ土砂は、下方にある簀子橋堆積場で、受け止めるから問題ないということでしょうか。

東日本大震災では、足尾周辺のいたるところにある堆積場のうち、1958年に決壊した源五郎沢堆積場が再び決壊し、ヒ素、カドミウムといった重金属類を含んだ鉱毒が河川に流出し、環境基準を超える鉛が検出される騒動がありました。昨年の台風19号の影響で堆積場の水位が上昇し、施設の排出口から流出する水質の検査で環境基準を超える重金属類が検出されたそうですけども、カドミウムはイタイイタイ病の原因ですので、管理はしっかりとしてもらいたいです。渡良瀬川下流域にお住いの方、つまり、関東平野にお住いの方々は、この事実を知っていましたか。足尾鉱毒事件は、遠い昔のおとぎ話ではないということ。過去から現代まで続き、山に雨が降らなくなるまで永遠に続く公害であり、日本最初の公害であり、原点というわけです。

江戸時代に薩摩藩は屋久島の屋久杉を、貴重な自然であるとして、代官所を設けて保全していたというけども、足尾銅山に関しては、環境保全という考え方が毛頭なかった時代の話ですから、精錬所の煙突から立ち上る濃硫酸を含んだ煙によって、足尾周辺の山々がはげ山になってしまったことは、仕方ないことだと思います。ですが、現代は、しっかりと環境保全教育を受けた方々が、鉱山関係者の後始末を一生をかけてやってくださる気概に満ち溢れて、強い使命感を感じていることでしょうから、足尾周辺の緑化と水質浄化に人生を捧げてくれるものと信じております。

足尾の観光ガイドを入手したのですが、その中で、田中正造翁が足尾銅山ゆかりの人として紹介されていました。栃木県佐野市に生まれ、区会議員から県議、衆議院議員になったこと。鉱毒問題をたびたび国会で取り上げたこと。当時、やったら死は免れないと言われていた、天皇へ直訴したこと。渡良瀬川下流域で鉱毒の被害地であり、鉱山反対運動の中心地だった谷中村を渡良瀬遊水地の水底に沈めて、住民を散り散りにし、反対運動を鎮静化させようとした、政府のやり方に反対したことなどが書いてありました。多少、補足。

明治34年(1901年)、田中正造翁が死を覚悟で「お願いがございます」と明治天皇に渡そうとした直訴状は、平成25年(2013年)に渡良瀬遊水地や田中正造翁の出生地である佐野市を訪れた上皇陛下に伝えられました。田中正造翁の直訴から113年後のことでした。足尾銅山鉱毒事件で、銅山を運営していた古河鉱業が加害の事実を正式に認め、調停が成立したのは、正造翁の死から61年後の1974年(昭和49年)であり、これは、足尾銅山が閉山した1973年の翌年でした。

「近代化」という華々しい言葉の陰に隠れて、この国や一部のニンゲンが何をしてきたのか。その答えの一端が、足尾にはありました。

最後に。
田中正造翁が38歳で政治を志した時に父から言われた言葉を、忘れないようにここに書いておきます。

死んでから仏になるはいらぬこと、生きているうちよき人となれ。

原発や基地問題に、田中正造翁のごとき人物が現れると、実に厄介なんだと思います。被害民と苦楽を共にし、不正や国家権力に体当たりで立ち向かう。それに対して、田中正造翁の「民を殺すは國家を殺すなり」ではじまる憲政史上に残る大演説への当時の総理の答弁が、あまりにも無様で歴史に汚名を残してしまったことが、気の毒でならない。明治の人は常々凄いと思うけども、高潔な人物とその対極に位置する人種が必ずいるってのは、いつの時代でも同じことか。教育とはつくづく重要だと思う。

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コメント

マダニは、友だちだにゃ(;・∀・)
備前楯山南稜へようこそ

佐呂間町の「栃木」は知りませんでした。今度、行くことがあったら、立ち寄ってみたいです。

田中正造の記事など、参考になります。

あと、「平成天皇」は、現時点では存在しません。参考まで。
2020/5/13 4:20
Re: マダニは、友だちだにゃ(;・∀・)
NYAAさん、コメントありがとうございました。

マダニはトモダチ、、、それは、新しい感覚です。
そして、その表現を、レコタイトルに使えればよかったと、今、思っています。
次回のマダニレコがありましたら、「マダニはトモダチ」というフレーズを使わせていただきます。

佐呂間町は、実は、去年、立ち寄った北見市のすぐ北側でした。
いつかは行く予定だったのですけど、去年は、それに気づかず素通りしてしまいました。
今年は、行けるといいです。

正造先生に関しては、書きつくした感がありますけど、まだ、渡良瀬遊水地の見学が済んでいませんので、いずれ、墓参りも兼ねて訪れる予定です。

天皇の表記に関しては、どう表現するか気にはなったのですけども、明治天皇がそのままだったので、そのままでいいんじゃないかという結論になり、あのようになりました。この場合、どう表記したら、よいのでしょうかね。
2020/5/13 18:22
幌岩山もいいにゃ(^^♪
佐呂間町に立ち寄ったら、ぜひ、幌岩山にも登ってください。サロマ湖が一望できます。道の駅から登れますが、時間がなければ、山頂直下まで、車で行けます(;・∀・)

明仁様に関しては、「上皇陛下」と呼ぶのがいいのではないかと思います。
2020/5/13 19:09
Re: 幌岩山もいいにゃ(^^♪
NYAAさん、コメントありがとうございました。

幌岩山ですか?
私もちょっとばかり、佐呂間町について調べてみて、仁頃山というのが気になっていました。なにやら、展望台があるとしか調べがついていなかったので、幌岩山も今年の候補に入れておきます。果たして、今年、北海道に行けるかどうかが最大の問題ですけど。

なるほど、上皇陛下ですね。
早速、表記を変更しておきました。
2020/5/14 10:12
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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