錫杖岳
コースタイム
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車場は蒲田トンネル出たとこすぐ、中尾との分岐の場所で20台位は停めれます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
錫杖沢出合分岐は、ボーっとしてたら見落としそうです。 錫杖沢出合からは、右に巻いたり左に巻いたりしながら、 基本的には沢を詰めていきますが、クライマー道に行かないように注意が必要。 岩小屋を過ぎ、暫くしたら二俣分岐、どちら行っても行けるみたいだけど、 右ルートの方が行き易いらしいです。しかし、合流地点で道迷いしたのでした。 合流地点からコルまでは、笹と格闘します。道はあるような無いような・・・。 コルから山頂までは、木の根っこと格闘。 一応、登山道には赤テープで印はあるので、印に従って歩いていけば山頂までは到着出来ます。 ただ、道は有って無いようなものだし、ルートファインデイングが要所要所で、 必要になるので、単独での入山はあまりオススメ出来ないような気がしました。 登山ポストは登山口にアリ。 下山後の温泉は、今回は「ひがくの湯」700円を利用。 通常は21時まで。 うまい棒が食べ放題(笑)でした。 |
写真
感想
病み上がりor病み中の身体で迎えた、高山祭絡み3連休も何とか無事に終えた翌日はお休み。
体調はあまりよろしくなかったけど、前々から約束してたし荒治療やさーっと言うコトで、
「樹」の大将てるさんと、久ーしぶりに休日登山で新穂高に行く途中にある、
岩ゴツゴツのお山「錫杖岳」へ、行って来たのでした。
一般登山道は無く、どちらかというとクライマーのお山です。
万全な体調では無い身には、ちとハードなお山な気がしたけど約束しとったでな。
一抹の不安を抱えながら、向かう事としたのでした。
てるさんの寝坊で出発が遅れるコトになる知る由も無く、朝5時てるさん宅へお迎えに。
電話を掛けても何の反応も無かったもんで、まあ1時間位は待とうかなあっと、
のんびり待ってたら30分後に、ようやく繋がったのでした。一安心一安心。
錫杖岳登山口は笠ヶ岳クリヤ谷ルートと同じで、槍見館の裏から出発となります。
1時間程かけて、久しぶりの新穂高に到着。
今回の登山は危険も予測されるので、ヘルメットも持ち(土方時代のモノやけど・・・)
万全の準備をして、
7時
登山届を出して出発ですっ。
昔は焼岳中尾口同様、電話ボックスだった登山届提出所もシンプルなモノに変わってました。
このクリヤ谷ルート、3年前に笠ヶ岳を登った際、歩いたコトがあるので2回目となります。
その時は7月で残雪期やったでかしらんけど、靴を脱いで沢を渡った記憶があったけど、
今回は靴を脱ぐこと無く沢を渡れたのでした。案外、覚えとるもんやさなー。
天気は上々、歩くにつれ目標である錫杖岳の岩ゴツゴツの姿がチラリチラリっと見見えテンション上がります。
気にせずに歩いとったら、多分気付かないであろう小さな分岐と書いたテープの印を頼りに、
クリヤ谷ルートと別れ、藪の中へちょっと下りたら開けた場所に出ました。
8時20分
錫杖沢出合到着。
出合から錫杖岳を見上げると、延々と沢が上まで続いているような感じです。
ココから先は一般登山道では無く、沢をひたすら上へ上へ登るコトとなるので、
安全の為、ヘルメットを被り気合いを入れるとします。
クライマー道に入り込まないように注意しながら、沢を登るとします。
途中、小さな滝があったり自分らの実力では登るのが困難な箇所もあったりしたけど、
冷静に周囲を見渡せば巻道があるので、右に巻いたり左に巻いたりしながら高度を稼ぎ、
9時10分
岩小屋到着。
クライマーさんはこういう場所でテント貼って壁に登るんやなあって思いにふけながら、
てるさんが持ってきた資料に目を通し、しばし休憩です。ここまでは順調順調。
登るにつれ、当然の事やけど沢は狭まり、水も少なくなってきます。
このルート、水には苦労しませんな。時々、沢の水を飲み頭と身体をリフレッシュさせます。
錫杖の岩壁がどんどん近付いてきます。
ふと岩壁に目をやると、クライマーさんが取り付いている姿が見えました。
おそがいおそがい、よーあんなトコロ登るもんやさなー。そんなことを思いながら登り、
9時55分
二俣分岐(下部)に到着。
ここで再び、てるさんが持ってきた資料に目を通して確認。
右or左どちらでも行けるみたいやけど、右ルートの方が安全らしいという事なので右を選択。
資料に目を通しながら、昔は登った事がある人を探して聞くか、読図をして気合いで登るしか無かったんやろうなあ、
そう思えば今はネットで調べれば大抵の記録が出てくるで、つくづくネットってものは便利なものやさなーっと、ふと思ったのでした。
沢は更に狭まり、そして無くなり、いよいよ笹原が出現したのでした。
道が有るのか無いのかよくわからない、何気にかなり急な笹原の中を、笹の根っこをつかみ、
それを頼りに笹と格闘しながら急な道を登り、
10時35分
なんとか二俣分岐(上部)合流地点に到着。そしてココで道を失ったのでした。
まあ、とりあえず上に向かえばいい事なんやけど、そこから先、踏み後が無いし、そのまま上に行くと明らかに登りにくい。
道を探すものの、なかなか見つからないので、この時点で心は折れかけていたのでした。
まあ体調もあんまし良く無かったし、ココまでこれたでいいかっと。
そんな心境で諦めモードだった山ちゃんとは異なり、てるさんは諦めずに道を探し続け、
ちょこっとトラバースした場所に、コルまで続く道を発見したのでした。
登山は続行ですっ。相変わらずの急斜面、そして笹原の中をかきわけて泳ぐように登り、
11時35分
コルに到着。
今まで歩いてきたトコを振り返ると、果たして帰りに気付けるのかよっ?とツッコミたくなる位、
一面、同じような笹原だったのでした。とりあえず笹原地獄は脱出。
この先は岩峰を巻くような感じで稜線を進みます。
笹原との格闘は終わったけど、今度は木の根っことの格闘になります。
笹原との格闘でだいぶ体力を消耗したみたいで、木の根に足をとられフラフラになりながら、
前を行くてるさんを見失わないよう、ただひたすら付いていきます。
誰にも遭わんろなって思っていたけど途中、2人組とすれ違いました。
しかも同じ高山の人だったのに、愛想を振りまく余裕も無かった。
人間が出来て無い、反省。この箇所が一番えらかったですな。
先を行く、てるさんが出す音だけを頼りに(根っこが深いので姿は見えない)、フラフラになりながら登り、
12時20分
ついに錫杖岳山頂に到着したのでしたー!!!
憧れの錫杖のピークは狭く、断崖絶壁というコトバが似合います。
腰が引けながら、周囲をグルリ見渡すと絶景が広がってました。
笠も見たコトが無い姿で見えるし、槍も穂高も焼岳も、よーく見えます。
いい景色だ。諦めずに登りきった甲斐があったもんやさー。
新穂高ロープウェイの音が聞こえるもんで、下界は賑やかなんやろうなっと思いながら、
他に誰も居ない静かな場所で、景色を堪能です。
写真でしか見た事の無い、山頂にささってるピッケルもちゃんと有りました。
しかし、クライマーでなければ行けないような場所に刺さってたので遠巻きに眺めるのみでした。
景色を堪能したトコで昼食。今回はチャーハンにしてみました。
美味しかったんやけど大食漢の山ちゃんにあるまじき行為、まさかの食べ残し。
よほど体調が悪かったみたいです・・・。
身体も冷えてきたし、下山後はてるさんは気合いの仕事やで長居もあれなので、
13時
この時は二度と来ることは無いであろうっと思ってたので写真をパシャリして、下山開始です。
山頂で風邪薬を飲んだ影響か、ボーっとしてたみたいで下山早々、登山道をずれ谷の方へ。
てるさんの声でふと我に帰り登山道へ戻り、難所に差し掛かったトコロで、なーんとデジカメが無いコトに気付いたのでした。
8月に買ったばっかりなのに、マジかよー・・・。プチパニック状態に陥り、
「デジカメ無いっす・・・、まじわけわからん。ちょっと探してきます・・・」
という言葉を残して今来た道を戻り、二度と来ることは無いであろうと思ってた山頂へ、再び戻ったのでした。
登山道に落ちて無かったし、山頂にも無かったもんで途方に暮れ、半ば諦めながら再び戻りかけたトコで、
もしかしたら登山道をずれた時に落としたかも?っと思い、その場所を探したら奇跡的にデジカメを発見!!!
事なきを得たのでした。良かった良かった。サスガ、オリンパスのタフ。頑丈だぜ。
30分程ロスしたけど、嬉々と戻ります。
しかし、この後はカメラを再び落とすかもっという心が働き、あまり写真を撮るコトは無かったのでした。
ココから先は、ひたすらてるさんを追って歩きました。
コルの分岐も自力では見つけれんかたろな。思考力は低下してましたな。
登りで難儀した笹原は下りも苦労したけど、登りホドでは無く、なんとか下れます。
二俣分岐(上部)で、少しだけ道を失ったけど無理矢理トラバースして事なきを得て、順調に下れます。
この辺りまで来たら、ようやく景色を眺める余裕を出てきました。
なんか登りで見た時よりも、紅葉が進んだような気が・・・。少しだけ秋を感じるコトができたかな。
その後も景色を眺めながら黙々と下り、ようやく錫杖沢出合に到着。
ココまで来れば、一安心。クライマーさんがテントを張ってました。
出合から先のクリヤ谷の道は、今まで歩いてきた道の事を思えば散歩みたいなもの。
クールダウンよろしく、おしゃべりしながら快適に歩け、
16時45分
何とか17時前に、登山口到着したのでした。
サスガに今回の登山は、でーれ疲れた。だけど達成感&満足感はたっぷりでした。
登山口から駐車場までの道路を、余韻に浸りながら歩き駐車場到着と同時に、
アスファルトの上、大の字に寝っ転んだのでした。でーれ疲れたー。
その後は、お楽しみの温泉、今回はとにかくスグに温まりたかったので、
一番近い「ひがくの湯」に行ったのでした。
てるさんは錫杖岳の写真を撮る余裕もあったけど、山ちゃんはそんな余裕も無く、とにかく風呂。
そこで温まって、ようやく生き返った気がしたのでした。
しかし体調は悪かったみたいで、風呂からあがった時は、えらかった。
やもんで、何故か食べ放題のうまい棒をたらふく食べるコトもなかったのでした。
その後は、休日の山ちゃんとは異なり、これから仕事のてるさんを家まで送り届けて、
帰ろうかと思い、てるさん宅に到着したら、てるさんのお父さんから「メシでも食べてけよー」
というありがたいお言葉を頂き、遠慮なく(笑)夕食を呼ばれたのでした。
相変わらず食神様がついてるなああっと、実感した瞬間なのでした。
そして、てるさんが仕事に出掛けた後も居座り、お父さんとお話をして楽しい時間を過ごし、
長い長い1日は終わったのでした。
錫杖岳、沢登りアリ・笹との格闘アリ・木の根っことの格闘アリ、
といった盛り沢山の内容で、登山と言うよりも冒険という言葉が適してるような、山行だったのでした。
間違い無く一人で行ってたら、途中で心折れてたと思います。
ホント同行してくれた、てるさんありがとうございました。
色々な経験が出来て、間違い無く記憶に残る登山となりました。
錫杖登山、お疲れさまでした
山ちゃんと2人で登ったから、錫杖の頂上まで無事登れたと思います
てるさん一人だったら岩小屋手前で絶対萎えてた・・・
でも何気に錫杖の魅力に魅せられてたりして
今度のバリエーションは残雪期の笠ヶ岳、穴毛−杓子平ルートですね
楽しみにしてま〜す
錫杖ありがとうございました
並びに昨晩もありがとうございました
お互い萎えるポイントが違いましたね
錫杖、二度と登らないと書いたけど、
のど元過ぎれば・・・では無いですけど、
また登ってもいいかも?っと思いつつある今日この頃です
来季はぜひ、穴毛谷行きましょう
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