神威岳 沢靴がよい 熊と見つめ合う
コースタイム
中ノ岳からの支沢の合流点までは良路。ここまで30min。
そこから尾根取付まで沢を1h45m。
尾根登り2h15m。往路計4h30m。
復路は計3h50m。
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2018年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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コース状況/ 危険箇所等 |
GPSの使用は要所のみでしたので、赤線なしです。 前半の沢筋は、しっかりした沢靴がよいです。晴天続きでしたが、飛び石で歩くには、相当優れた跳躍力や平衡感覚が必要な状況でした。所々に巻き道、赤テープやケルンもかなりあり。 標高800mあたりの尾根取付点には、巨石に大きく赤ペンキで左矢印。 後半の尾根の急登は、笹かぶりは激しいものの踏み跡からは生えておらず、藪漕ぎというほどではありません。ラバーソールの沢靴のままで問題なく歩けました。この日は笹はほぼ乾いていました。 |
その他周辺情報 | 三石昆布温泉「蔵三」は食事も充実。HPに詳細。 |
写真
感想
初めてヒグマと見つめ合いました。ご参考まで、状況報告です。
標高1180mだと思います。熊を警戒して「ホーウホーウ」と大声を出したりしながら、腹までの笹を分けて進んでいました。ちょっと尾根が平らになる所に横に生えた木があったので、座って軽く食っていました。(鈴が鳴らない)
5分ほどすると、下から登山道をゆっくり登ってくる、笹を分ける音が近づいてきます。「尾根取付で会った人が追い付いてきたな、このまま道を譲ろう」と待っていました。が、20m程まで近づいても、鈴の音がせず、何より上半身が見えない。「これはもしや...」と、座ったまま軽く「ホーウ」と声をかけると、熊がザッと立ち上がり、手を前に出してこちらを凝視しています。笹は彼?の腹まで、身長は私と同じ1.7m程のようです。表情は「キョトン」、「何でまだいるの?」という風情で、「獲物発見!」という感じではありません。
彼から目を離さず、「ホーウホーウ」と話しかけてみると、穏やかな雰囲気ではあるものの、戸惑い、行動を決めかねている様子。こちらに来られては大変ですので、更に「ゴーウゴーウ」と威嚇の意をこめ声を出してみると、スッと4つ足に戻り、引返していきました。ここまで約30秒ぐらいだったと思います。
熊の本に書いてあった通りなのだな、と感じました。
・多くの場合、熊は積極的に攻撃はしてこない。
・熊が立ち上がるのは、攻撃態勢ではなく、視野を広げ周囲をよく見るため。
・熊から目を離してはいけない。(撮影も頭をよぎったが、やめて正解)
何というのでしょうか、大きく強く柔らかな、何の恐れも怒りもない生き物、という感覚を受けました(ちょっと可愛らしさも)。また、彼の挙動は、こちらの心理を反映する、という印象も。人は人の鏡と言います。キムンカムイと崇められてきたのは、そういうところにも由来するのかな、などと感じた次第です。
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