谷川岳/労山関東ブロック雪崩講習会

コースタイム
21:30 横浜〜24:30土合山の家(素泊り)
<13日>
8:45 受付、説明、各班毎に谷川岳ロープウェーへ移動
10:30 天神平、田尻尾根にて各班毎に講習
・円柱テスト
・シャベルコンプレッションテスト
・雪質の観察(雪温測定、弱層の確認)、雪庇についての説明
・埋没体験
・スカッフコール、プローブの使用の練習、雪崩遭難者の救助
・スクラムジャンプテスト
16:00 ロープウェーにて下山
18:00 夕食
19:00 机上講習(事故事例、気象観測について、食塩を使用した雪崩のデモ)
各班毎の学習(確認テスト、回答、反省、レポート)
20:00 懇親会
<14日>
7:00 朝食
8:00 出発、白毛門登山口付近にて講習
・雪崩遭難時初動捜索(ビーコン使用したデモ、救助犬デモ)
・各班毎にビーコントレーニング
11:30 反省会、解散
天候 | 1月13日 雪 1月14日 雪時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2007年01月の天気図 |
ファイル |
非公開
2364.xls
計画書
(更新時刻:2010/07/28 08:54) |
写真
感想
積雪のある(実際雪崩れる可能性もある)雪面での講習やトレーニングを行えてとても良か
ったです。初心者なりに感じたことを挙げてみます。
弱層テストについて
・円柱テストで直径30cm高さ70cmの円柱を手あるいはシャベルで掘り出すのが難しかっ
た。場所によって層は異なり、滑る前、滑る面が変わる場合、休憩後など何度も行うと
の事で、素早くテストを行い判断出来るように練習が必要。と感じた。
・弱層がスパッと切れるのに驚いた。ケーキのように切れた雪を何個も雪面に並べて比べ
たのは面白かった。
ビーコン、プローブの使用について
・樹間での埋没体験ではさしたプローブが木にあたってしまい人なのかよく分からなくな
ってしまった。スキー板だったらどんな感触か、ザックなら、メットなら…?と、色々
試したくなった。
・何度も言われていることだが、実際自分が使用する物品を使わないと意味がないと痛感
した。ビーコンはもとより、プローブも材質により重さ、手ごたえが若干異なった。
・ビーコンはマムートのパルスバリフォックス(新しい!)を使用したが、初めの20〜30m
は方向の矢印がよくぶれる。距離で確認することが望ましく、また、デブリの跡などの
手がかりが捜索時間の短縮には重要と学んだ。
埋没体験
・雪の中は真っ暗で静かで、落ち着こうと深呼吸しようとするが雪が重く、身動きがとれ
ず上手く呼吸が出来なかった。これは怖い!外気より温かいのは確かだが、足先は冷え
た。雪崩に巻き込まれた場合、呼吸スペースの確保は重要。
・行動中の装備としてアンカーとなるリスクの排除、(ストック・ピッケルのバンド外
す。スキー板の流止め外す。ザックのベルト外す。)低体温症の予防(雪の進入予防のた
めにフードを被る。首周りの保温等)これはすぐに実行出来ることなので励行。
パーティーでの捜索について
・スカッフコールはリーダーがしっかりと掛け声と指揮をとらないと足並み揃わずに難し
い。コールは大きな声でないと雪中に届かない。また、耳をしっかり雪に押し当てない
と遭難者が助けを求める声は聞こえない。
・1列に並んでプローブを左右にさしていく練習を行ったが、実際の現場では落ち着いて
短時間で行えるかといった疑問があった。(遺体発見には有効そうだが)
気象による雪崩の予測
・気持ち良ーく滑れそうな雪面を目前にして撤退するのは本当に難しいと思う。なので積
雪や天候・気温の変化を事前からチェックして雪崩のリスクマネジメントしておくこと
が大切と感じた。これが1番の課題。
1/13.14と1泊と半日かけて雪崩講習へ行って参りました。
12日の夜9時に横浜のいつもの集会場に集まり、おっくーの車で
『土合 山の家』へ。
着いたのは24時を回っており、先に着いてたKAMOGさんとちょっとおしゃべりをして就寝。
13日(土)
開校式をやり4班にわけ、天神平までロープウェイを使い天神尾根へ。
雪は去年よりも断然少ないとはいえ、膝上辺りまである雪の上を歩いた(わかんとアイゼンを持って行った
けど最後まで使いませんでした)
途中標高1300M辺りで弱層テストその1、円柱テストをやった。
直径3cm深さ70cmの円柱を堀、円柱を両手で抱え上の層から下の層へと斜面に平行に徐々に力を入れて行く。
指→手首→腕の順に。円柱を掘り出したら崩れた、とか指に力を入れただけで崩れた場合、雪崩の危険の可能
性が強く。その崩れた層の雪質と一番上に乗っている雪質とを持参したルーペで見て比較した。が、僕のルー
ペ(10倍)ではよく分からなかった。
その後、スコップを使っての弱層テスト、シャベルコンプレッション、ゾンデ棒の使い方、雪を2Mほど堀り
そこに温度計を6本ほど上から2,30cm間隔で刺して計った。その温度は-5〜-7度ぐらいで深いほど温度が低
かったり高かったりというものではなかった。これはその時振った雪にその日の空気(気温)が含まれている
からということであった。
14日(日)
2日目はビーコンの使い方、ゾンデ棒の使い方、埋没体験をした。
ビーコンの練習は宝探しみたいで楽しかった。
埋没体験では、1mほどの深さで埋められたにもかかわらず胸がくるしくなり、まったく動けなかった。
今回、大変貴重な体験や練習等が出来、勉強になった。
ありがとうございました!
雪崩とは運が悪い人が遭うものだと以前は思っていました。したがって、雪崩に遭った
ら仕方がない、あるいは雪崩に遭うので雪山には登らないという考えを持っていました。
しかし今回の講習を受け、雪崩とはコントロール可能なリスクであり、コントロールする
ことでより積極的に雪山にむかうことができると考えるようになりました。
「弱層テスト」や「雪の断面観察」では、雪が雪質の異なる層状に積もっていること、
その中に滑りやすい層が存在することを、自分の目で確認することができました。机上で
学んだことを体感することで、雪のメカニズムに一歩近づいた気がします。テストの際、
意外と難しかったのが30cmの円柱を手早く正確に作ることです。目測だと実際より大きく
なり、テストとして意味をなさなくなる可能性があります。自分の体の長さなどと比較
し、客観性を高める工夫をしました。
「雪崩遭難者の救出」では、全国でも珍しいという雪崩救助犬による救出デモを見まし
た。賢く手慣れた(?)犬の救出風景には喝采でしたが、埋没後15分以内の救出手段として
は、やはり人間が頼りとなるでしょう。その主な捜索道具となるビーコンを雪山で初めて
使いましたが、なかなか目的物を探し出せず、練習が必要だと感じました。覚えるより慣
れるのが一番ということなので、無雪期にも練習を重ねようと思います。
本講習を運営してくださったスタッフ、及び講師の方々に改めてお礼申し上げます。
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