霧中の乾徳山
sinsengumi
その他2人 - GPS
- --:--
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 636m
- 下り
- 1,138m
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高尾ー塩山1110円、塩山ー大平1800円（5400円）、乾徳山登山口ー隼上200円、日帰り温泉500円、隼上ー山梨市200円、山梨市ー高尾1110円 計4920円
| 天候 | 小雨・曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2012年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス タクシー
徳和（乾徳山登山口）からは山梨市駅行きと塩山駅行きがあり、バス停が別になっている。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
大平の登山口から道満尾根に乗るまでの間、登山道や林道が交錯してルート判別しにくい個所がいくつかあった。 髪剃岩の先の最初のクサリ場は3メーターほどの鎖が2段になっていて、登りはさほど苦労はないが、下りには慎重を要する。 頂上直下のクサリ場は10メートルほどが垂直に近い状態でかかり、前半5メートルほどは細い割れ目を足掛かりにして腕力で登る。後半は足場がしっかりして鎖は補助的に使う程度。迂回路は急で鉄梯子が2か所かかっているが足場はしっかりしている。 日帰り温泉はやぶさ温泉 山梨市駅行きバスは「隼上」下車目の前 塩山駅行きバスは「放光寺入口」下車5分 内湯と露天風呂が各1つずつだがどちらも浴槽は広い、 内湯には鯉の作り物があり10�冂�の口から多量に湯を吐き出している お湯は温めで柔らかくいつまでも入っていられる感じ 地元の利用者が大変多い 入浴料500円 |
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感想
前夜、明日は晴、という天気予報を確認して、さわやかな秋晴れの山道を歩いているイメージを持って床に就き、翌朝あさぼらけの空を見ると重たい雲が垂れ込めていた。パソコンを開いてネットで天気予報を確認すると、東京も山梨も晴れマーク、3時間予報も昼間はお日様、夜はお星さま。大丈夫と言い聞かせて家を出る。
高尾駅で予定の電車に乗れることを確認して、塩山のタクシー会社に大平牧場までの予約を入れる。定刻に塩山に着くと改札口で運転手が待っていてくれた。「○○さんいますか〜」と大きな声で私の名前を呼んでいる。B4ほどの紙に名前を書いて胸の前に開いている運転手さんもいる。
車が動き出して間もなくポツリポツリと雨が落ちだした。ワイパーが動き出す。なんだかむなしい感じ。
「晴れていればあの正面の山の奥に乾徳山が見えます」と言われても、グレーのとばりに覆われて遠望はなし。途中向こうの山に陽がさしかけた。希望はある。
「雨が降っているのでもう少し奥まで行きましょう」と駐車場の所でメーターを下ろして、牧場を横切る登山口まで入ってくれた。
雨は小降りだが止みそうにも無いので、雨具の上着だけ着て、やがて雲が切れて、頂上に着くころには日も差すだろうと期待して歩き始める。
所々判別しにくい急な道をひと汗、ふた汗と掻いたころ道満尾根に乗る。ここからは道はゆるみ、樹間の気持ちのいい山道がつづいて、やがてススキの原に飛び出すのだが、一面真っ白けの状態。相変わらず小雨にけぶる中にぼんやりと大きな岩が姿を見せて月見岩についた。3パーティほどが休憩していた。
緩やかにすそ野を広げる富士山が正面にあるのだが、望むべくもない。乾徳山の山頂すら全く見えない。ただススキの斜面を一面に霧が覆っているのだ。
あの天気予報なのだからと、それでもまだじきに雲が切れることを期待して、頂上に向かう。
扇平を過ぎて道がだんだん険しくなり髭剃岩が現れると、いよいよ岩稜地帯に入ってゆく。岩棚を5メートルほど横にへつり、裏側の岩の割れ目に置かれた丸太を渡り、急な丸木作りの階段を下る。
次に 3メートルほどのクサリが2本つづくクサリ場が現れる。ここはホールドが豊富にあるので、ほとんどは鎖に頼らずに登れる。
やがて正面にのっぺりとした壁のような岩に10メートルほどの鎖がぶら下がっている。最初の3メートルほどは細く入った割れ目を利用しながら、ほとんど腕力で登り、5メートルほど行くと右の窪みに逃げてそこを攀じる。
雨はほとんど上がったが、雲は切れず、頂上にいても何を見えないので、ピストンで降りることにして、リュックをデポして空身で登ることにする。
鎖を登りきるともうそこが頂上だ。白一色の世界。見渡す限り真っ白けだ。
ともかく記念写真だけは撮っておこう。
下山は迂回路を使う。2メートルほどの鉄梯子が2本、急なガレを少しでクサリ場の横に降り立つことができる。
空も明るさを増して、雨の心配は無くなったようだが下が濡れているので、扇平での昼食予定を国師が原の山の家に変更して一気に下る。
ヤマレコの多くの山行記録に書かれているように、国師が原では7〜8頭の鹿を見ました。人を見て逃げることはなく、しかし一定の距離以上には近づかず、このあたりに住み着いているようでした。
山の家では数人が食事していましたが、やがて空いたスペースにシートを拡げて昼食が始まりました。いつものクーラーバックから冷えたビールを取り出して乾杯。そしてワイン、締めにコーヒーとお決まりのコースです。
汚れた板の間だけですが窓にはガラスが入り、雨風がしのげて、こんな日に利用するには助かります。
窓越しに家族らしい鹿がすぐ目の前で草を食んでいます。朝のタクシーの運転手が鹿が増えて困っているという話をしていた。この時期の鹿の肉は臭いがきつくて食べられないという。枯草はまだいいが秋は青い草をたらふく食べるのでこの時期の肉が一番くさい。どんな処理をしても臭いは消えず臭くてとても食べれないという。捕まえても食用にはできないそうだ。役に立たないような言い方だった。可哀想に・・・・。
残った缶ビール2本、ワイン1本は帰りの車内で片づけることに意見が一致して、再びクーラーボックスへ。「さあ ともかく温泉だ！！」と1時間ほどで後片付け。バスの時間に合わせて下山開始。この頃になって空も明るくなり薄日もでたりして「遅いんだよな〜」といった感じ。
いつもに比べると結構速いペースで下りてきました。
はやぶさ温泉 バス停は「隼上（はやぶさかみ）」、バスを降りるとそこが温泉駐車場でその奥が温泉施設。毎分500リットルの湧水量がある天然かけ流し、ph9．95の高レベルアルカリ温泉水と謳われて、地元周辺の利用者で賑わっていました。内湯と露天の二つの浴槽しかありませんが、どちらも大きな湯ぶねで肌触りの柔らかい優しいお湯で、いつまでも浸かっていたい感じです。
最終バスが1時間後の17時12分なので、のんびりという訳にもいかなかったけれども、上りに休憩室で瓶ビールを1本空けて、気分爽快で車中の人になりました。
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