記録ID: 24116
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積雪期ピークハント/縦走
関東
釈迦ヶ岳から富士、南アルプスのパノラマ大展望 s
2007年01月31日(水) [日帰り]


- GPS
- --:--
- 距離
- 12.3km
- 登り
- 753m
- 下り
- 762m
コースタイム
今度の山行では、前日に、富士五湖の本栖湖から20キロ余り富士川の谷へ下った下部温泉に泊まって、翌朝、精進湖へと登り返し、登山口の芦川(あしがわ)村へ移動しました。
行動タイム
身延市・下部温泉(9時25分発)→芦川村・上芦川登山口(10時45分着、11時13分発)
→林道終点(11時32分)→稜線の道標(11時58分)→檜峯神社分岐→釈迦ヶ岳山頂(12時31分着、13時17分発)→府駒山(13時48分)→すずらん群生地登山口への分岐(14時03分)→日向坂峠(どんべえ峠)・蕪入沢上芦川林道(14時10分)→すずすらん群生地登山口・大駐車場(14時30分)→スタックした車の脱出作業→上芦川登山口(15時06分)車で林道をもどり、スタックした車の牽引・脱出作業。無事、救助!
上芦川登山口(15時35分 発)→新鳥坂トンネル→中央道一宮・御坂インター(16時15分)→中央道・八王子インター(17時10分)→自宅(17時23分 着)
行動タイム
身延市・下部温泉(9時25分発)→芦川村・上芦川登山口(10時45分着、11時13分発)
→林道終点(11時32分)→稜線の道標(11時58分)→檜峯神社分岐→釈迦ヶ岳山頂(12時31分着、13時17分発)→府駒山(13時48分)→すずらん群生地登山口への分岐(14時03分)→日向坂峠(どんべえ峠)・蕪入沢上芦川林道(14時10分)→すずすらん群生地登山口・大駐車場(14時30分)→スタックした車の脱出作業→上芦川登山口(15時06分)車で林道をもどり、スタックした車の牽引・脱出作業。無事、救助!
上芦川登山口(15時35分 発)→新鳥坂トンネル→中央道一宮・御坂インター(16時15分)→中央道・八王子インター(17時10分)→自宅(17時23分 着)
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2007年01月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
甲府盆地を中央道で走るとき、気になっていた三角錐の山がありました。御坂山塊の釈迦ヶ岳(1641メートル)です。 周囲の丸みがある山々のなかで、きりりと尖ってランドマークのように目立つ山容。とくに南西側の稜線は50度ほどの傾斜で崖状に落ち込んでいます。 あの、てっぺんでは、きっと、周囲さえぎるもののない展望が開けているのでしょう。大きな空が待っているのでしょう。登るならば、空気が澄んだ季節がいい。 1月末の好天の日に、思いがかなって釈迦ヶ岳に登ってきました。葉が落ちて抜群に見通しがよい樹林のコースと、ちょうどいい塩梅にそのルート上を装ってくれた雪化粧とが、念願の山行きを盛りたててくれました。 下部温泉の宿で妻が見つけた地元紙の「山梨百名山」のスクラップでは、連載の早い回に釈迦ヶ岳が登場していました。山頂から甲府盆地を一望すると、とても近くに街が望めるのに、いざ登山口へ行こうとすると、この山の遠いのを実感させられる。そんな紹介が、記事にはありました。 釈迦ヶ岳は、バスの便が悪く、登山口までは確かに苦労させられます。しかし、車を使えば、中央道の一宮・御坂インターで下りて、芦川村も、その反対側(北側)にある檜峯神社へも、40分余りで到着することができます。 私たちは、この時期の積雪による難渋を避けて、南面の芦川村から入山。2本の登高ルートを上り下りに使って周回するコースを選びました。1月にこの山に登るには、これは大正解でした。 上芦川地区の登山口(標高1125メートル)は、「すずらん群生地」(大駐車場)の登山口よりも、2キロほど手前にあります。ここには、駐車場はありません。しかし、林道がここだけ長さ30メートル、幅3メートル分ほど広げられており、その範囲ならば数台の駐車スペースがあります。 11時13分、「上芦川登山口」を出発。幅2メートル余りの舗装された作業道を登ります。日陰では数センチの積雪があります。作業道はジープや無限軌道車のことだけ考え、20度前後の斜度の場所でも、最大傾斜線をとって、どんどん登っていきます。 春もそこまで、というお天気で、道の脇にはタラの木も日差しを浴びて、気持ちよさそう。スミレの葉(根生葉)もみずみずしい緑色です。 20分足らずで作業道は終点に。「釈迦ヶ岳山頂へ60分」の道標から、登山道になりました。 今度は、明るい雑木の林を、ジグザグに登っていきます。稜線に出るまで、道標は途中に1本あっただけ。落ち葉や雪の上を、踏み跡を選んで、ぐいぐい登ります。石を落としたら、そのまま転がっていくような斜面です。私の足首にとってはこの曲げ角度は久しぶりの体験です。 30分とかからずに、釈迦ヶ岳と、その西隣りの神座山(1521メートル)をつなぐ鞍部に出ました。 ここからは、標高差150メートルの急登です。積雪は10センチ足らず。夕べに新雪があり、それが凍結はしておらず、足場は安心です。急な場所では石や木の根が露出していて、ザックに用意してきたアイゼンは不要でした。途中、ロープを架けてある場所も、傾斜はさほどでなく、安心しました。 神座山の高度を超えたあたりで、南アルプスの全山が鮮やかな姿を現しました。これぞ銀屏風。気温の割には空気が澄んでいます。八ヶ岳、奥秩父もまずまずの鮮明度です。 12時31分、釈迦ヶ岳山頂に上がりつきました。 いやあ、富士山がおっきいなあ。5合めより下、3合目あたりの樹林まで、御坂山塊の上に姿を現しています。想像をはるかに超えるボリュームと高さです。別格の存在感。雪面が鏡のように光を反射させています。 その手前左に、黒岳、三ツ峠、本社ガ丸。奥多摩の稜線をはさんで、甲武信ヶ岳、北奥千丈ヶ岳、金峰山、瑞牆山。 八ヶ岳と甲斐駒の間、はるか彼方には北アルプスも見えるはずですが、今日は北陸方面に雪雲がかかりだして、視界は諏訪湖周辺の山あたりまででした。 眼下には、甲府盆地が丸見えです。韮沢付近から、勝沼あたりまで、盆地というよりも平野のようなゆったりした広がりは、これも予想外でした。 この鋭鋒は、どの斜面もすっぱりと切れ落ちていました。そして、期待通り、360度のパノラマ大展望。大空の中に自分がいるような、独特の世界でした。 私たちは、撮影と眺めを楽しみ、おいなりや、草だんご、八朔みかんでお腹を満たし、お茶もごっくりと飲みました。 山頂には、「今日、初めて人に会った」という2人連れの男性がいました。すずらん群生地の登山口から登って、帰途は往路側の尾根を引き返し、日向坂峠(どんべえ峠)へ下りるというので、周回コースの私たちと方向も一致。いっしょに下山することになりました。 男性の1人は、百名山を完登し、いま200名山と300名山に挑戦中とのこと。一昨年に北海道の9つの百名山に18日間で一気に登ったと聞いて、驚きました。九州・四国の百名山も同じ年に、同じ連日登山で登ったとのこと。もうリタイアされた年代ですが、そのタフさに驚きました。 聞けば、2人は、すずらん群生地の登山口にたどりつく手前の林道で、車が雪でスタックし、とりあえずそのまま登ってきたそうです。「4人で押せば動くかもしれないし、それでもだめなら私の車で引き出しましょう」などと話しながら、雪の尾根を下りました。 この尾根は、山頂直下だけは2箇所の固定ロープがあり、ヤセ尾根状です。アイゼンは下降にだけは、使った方が安心。しかし、そこを下りてしまえばのどかな尾根歩きになります。登ったルートよりも、ずっと足場もよく、下降にはとくに向いています。 府駒山(1562メートル)の手前では、振り返ると、釈迦ヶ岳の南西面の屏風岩が、険しい姿を見せていました。その府駒山から10分ほど先に、2人が上がってきた「すずらん群生地」からの登路が分岐していました。 14時10分、日向坂峠(どんべえ峠)に降り立ちました。ここは、御坂山塊から釈迦ヶ岳へと張り出した尾根を、「蕪入沢上芦川林道」が乗り越している地点。立派な舗装道路で、ここまで冬でも車で上がることができます。 そこからは、斜めに傾きだした日差しを浴びながら、ソリで滑りたいような新雪のを踏みしめて、のんびりと下降しました。 すずすらん群生地登山口(大駐車場そば)に、14時30分着。その先の傾斜のあるカーブに、スタックした車が止まっていました。車輪が道脇の雪がやや深い場所に入り込んでいて、人力では脱出はならず。2キロ下の私の車まで急いで下りて(15時06分)、今度は車で舞い戻りました。 シュリンゲをつなげて牽引し、脱出作業は無事、成功! 上芦川登山口を、15時35分に出発、鳥坂峠を「新鳥坂トンネル」で越えました。そこからは、釈迦ヶ岳の頂から見下ろした甲府盆地へと、ぐんぐんと高度を下げていきます。庭先でミツマタの蕾が大きくなったのに目をとめたり、紅梅の鮮やかな色に声を上げたりしながら、中央道のインターを目指しました。 http://trace.kinokoyama.net/kanto/syakagatake2007.htm アプローチ 芦川村へは、車を使う場合、一般的には、中央道の一宮・御坂インターで下りて、新鳥坂トンネル経由で40分ほどの道のりです。 (北面の檜峯神社へ下降する道の分岐点が、釈迦ヶ岳の西側尾根の登山道にありましたが、ここは悪路のため通行止めの看板が出ていました。 御坂山塊は、普通の冬なら数十センチの積雪もいつものことです。釈迦ヶ岳の難所を考えると、この時期にはアイゼンを用意するのが無難です。) |
写真
今回のルート。ハンディGPSで記録した経路を、赤いラインで示しています。
図の左下の上芦川地区の登山口から入山しました。下山は、日向坂峠経由で林道
を下降。釈迦ヶ岳西側で稜線に出る手前で、25000分の1地形図の登山道と、
実際のルート(踏み跡)が少しちがっているのがわかります
図の左下の上芦川地区の登山口から入山しました。下山は、日向坂峠経由で林道
を下降。釈迦ヶ岳西側で稜線に出る手前で、25000分の1地形図の登山道と、
実際のルート(踏み跡)が少しちがっているのがわかります
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