利尻山
- GPS
- 23:55
- 距離
- 11.9km
- 登り
- 1,529m
- 下り
- 1,520m
コースタイム
1325 登山口
1335 3合目 甘露泉水
1500 5合目
1600 7合目
1640 第2見晴台
1705 8合目 長官山
1720 利尻岳山小屋
7/7
0520 山小屋出発
0555 9合目 ここからが正念場
0630 沓形コース分岐
0705 山頂
0755 山頂発
0830 沓形コース分岐
0900 9合目
0930 避難小屋
1000 避難小屋発
1135 6合目 第一見晴台
1200 5合目
1305 3合目 甘露泉水
1320 登山口
天候 | 7/5 曇り時々雨、濃霧 (札幌→稚内 移動日) 7/6 晴れ → 濃霧 →雨 → 台風(山の上のみ) 7/7 快晴! 星空 → 雲海のご来光 → 山頂パノラマビュー🎶 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
船
7/6 0950 稚内発 →1130 鴛泊港着(フェリー) 7/7 1745 鴛泊港 →1925 稚内着(フェリー) 7/7 2000 稚内港 → 7/8 0100 札幌着 |
コース状況/ 危険箇所等 |
北麓野営場〜利尻富士温泉まで徒歩で30分弱。 歩道はところどころが土のクッションのようになっていて、クールダウンにちょうどいいお散歩でした。 |
写真
感想
今年もいくつか目標があるけれど、3週間前に突然急浮上した利尻富士行き。
思いついたら急に行きたくなった。どうしても行きたくなった。
2週間前から毎日11時と17時にドキドキしながらtenki.jpを見る。
山に登り始めてから、予報はよく見るようになったけれど、
それにしてもこんなに毎日しつこく天気予報を睨んだのは初めてかもしれない。
予報はずっと雨や曇りマークだったけれど、なぜか大丈夫な気がしてた。
行くなら今時期がいいと思ったし、
だけど混んでいるのはイヤだった。
そしてできれば、夕日も星空も朝日も堪能したかった。
なんとなく選んだ日程が、新月の前の日だった。晴れていれば満天の星空が見える。
小屋泊をぼんやり考え始めた時、一緒に行きたいと友人が言った。
こんな強行日程、一緒に行きたいなんて!!
一気に小屋泊が現実のものになった。ドキドキする。
結局予報はほとんど回復せず、直前まで迷ったけど、
なぜか大丈夫な気がする勘を信じて、この日に決行することに。
札幌を21時頃にでて、高速〜バイパスを通り稚内へ。
道中は雨や濃霧だったけれど、行くと決めたからもう迷いはない。
大丈夫。晴れは明日にとっておく。
稚内に着いたのは2:30頃。キャンプ場の駐車場は車中泊の車が10台くらい。
皆さんを起こさないよう速やかに準備して就寝するも、興奮して全然寝付けない。
空はどんどん明るくなり、鳥たちも唄いだす。
なかば諦めの気持ちで、外に出て新鮮な空気の中のんびりお散歩。
車に戻って5時頃、ようやく眠りにつく。
8時のアラームで目が覚めたら晴天!
コーヒーを飲みながらゆったり準備・・・をしていたら
時間がなくなり、慌ててフェリーまで走る。
船内で靴ひもを通し、マットをくくる。終始ドキドキしている。
フェリーから見た利尻山は分厚い雲の中。
大丈夫。登るときに晴れてくれたらいい。
島についたらまず島内に唯一のコンビニ、セイコーマートへ。
港から徒歩10分位。
買い物を済ませ、すぐ近くにあったお店でお昼御飯。
そこからは登山口までタクシーで移動。
チャリダーを見かけ、以前利尻山に登った友人がこの道を自転車で登った話を思い出す。
登山口は北麓野営場。
新しくてとても綺麗なキャンプ場。
こちらで、山に不要な荷物を預かっていただく。感謝!
後で知りましたが、避難小屋での宿泊は原則は禁止だそうです。
あくまで避難用だから、自己責任で泊まりましょう、との事。
もしこのレコを書いた事でどなたかにご迷惑をおかけするような事があれば
ご一報いただけると幸いです。
はじめての小屋泊。
いったい何をどのくらい持てばよいのか。
3合目の甘露泉水から上では水がまったく補給できないので、1人3.5Lの水を持った。
今まで日帰り登山の時にザックの重さを量ったことがなかったけれど、
今回は10kg以上で間違いなくいつもの倍はある。
持ち上げるたびに「重い〜」と愚痴りつつ、本当はものすごく嬉しい。
バテないように、頭痛にならないように、何度も休憩しつつ登る。
6合目の見晴台までは気持ちの良い夏晴れの空だったのが
徐々に曇りだし、いろんな写真で見た「長官山から利尻富士」は全く見えず。
17時過ぎに小屋についた時には雨が降り始めていた。
小屋内には、スコップやカケヤ、ロープなど
登山道の修復に使われているだろう道具がたくさん置いてあった。
あの補修のひとつひとつが人の手で行われていると思うと、胸が熱くなる。
迷った挙句持ってこなかったので、ハンガーがあったのはとても助かりました。
身体を冷やさぬようすぐに着替えを済ませ、居室を整える。
行く前に写真で見てあまり綺麗そうではなかったので、ペラペラのブルーシートを持参。
その上にマットを敷いてシュラフで就寝、というスタイル。
今回の山めしはチキンカレー。
本当はナンも焼いて持ってきたかったけど、準備する時間がなかったので、
セイコーマートで買ったパンとミニトマトを添えた。
ちょっと量が多かったかな、と思ったけれど、お腹が減っていたのでペロリと平らげる。
食後はすぐに眠くなってしまい、すぐに就寝の準備。
外は雨と風。つまりは嵐。
でもなぜか晴れる気がして、0:30と3:30にアラームをセットする。
いざ寝ようとするとやっぱりなかなか寝付けず、
だらだらと話しながら寝ては起きを繰り返す。
山小屋での夜は、本物の闇。
時間が経っても全然目が慣れず、目の前の物もまったく見えない。
日常では絶対に体験できず、気づけない事を山は教えてくれる。
0:30のアラームが鳴る少し前、気づいたら雨と風の音が止んでいる。
もしかして…と思い外に出ると、満点の星空!
星が大きくて近くて、瞬いているのがわかる。
写真には写せないので、記憶に刻む。今も目に浮かぶ。
次に目覚めたのは3:30のアラーム。
間違った!
本当は空が明るくなり始める最初の光が一番見たかったのに、
台風だったので遅めにセットしてしまった。痛恨のミス。。
あわてて外に飛び出し、小屋より少し上がった場所まで駆け上がる。
空はもうオレンジの光が広がっている。
みるみるうちに変わりゆく情景。
ずっと見ていたいけど、出発の準備もしなくちゃいけない。
小屋でコーヒーを淹れながら、5分おきくらいに駆け上がり、写真を撮る。
ざっくりスケジュールでは、
6時山頂→10時登山口→お風呂→正午頃のフェリーで稚内、の予定だった。
だけどもう、そんなのどうでも良くなってしまった。
願った景色が目の前にあって、今日この後の山行も楽しいに決まってる。
明日が仕事、なんて明日考えればいい。なんとかなる。
時間のことは気にせず、思う存分楽しもうということになった。
小屋に置けるものをデポし、軽くなったザックを背負い、5:30頃小屋発。
いつもの日帰り装備くらいの重さはあるものの、全然苦にならない。
昨日はまったく姿を見られなかった利尻山が眼前にどーんと構える。
か、かっこいい。。
振り返ると、長官山や山小屋、その向こうに海が見える。
左には太陽、右側は太陽の高度とともにどんどん変わる景色。まだ雪渓も残る。
登っている間ずっと、嬉しくて嬉しくてニヤニヤしてしまう。
9合目から上は、昨夜の雨のおかげが草花についた朝露がきらきらして、
とても綺麗で見とれてしまい、全然足が進まない。
私のしょぼいセンスでは全然うまく撮れなくて残念!
普段、お花には正直あまり惹かれないけれど、
この山で見かけたお花たちは小さくてかわいいものばかり…
もっと上手に残せるようになりたいナ。
のんびりのんびり、山頂には7時頃着。
山頂手前で撮影している間に、朝4時に登山口発で来たという方に追い抜かれましたが
私たちが山頂に着く頃には降りてゆかれたので、山頂ではたっぶり1時間弱、貸切に!
山頂は風もなく高曇りのちょうどよい気温で、ぐるっと360度、地球が丸いのを体感!
目の前のお花から遠くの島まで目に映るすべてが綺麗で、嬉しくて、楽しい。
あまりにも嬉しくて思わず祠にkiss〜(触れてません)
8時頃、徐々に登ってくる人が見え始め、名残惜しくも頂上を後に。
9:30に小屋に戻り、片づけをし、10:00頃に小屋発。
たった1泊しただけだけど、まるで我が家のような気持ちに。
何度も何度も振り返りながら、また前を見て、時々すべり、枝に頭をぶつけ、笑う膝をおさえつつ下山。
下山後は、17時のフェリーに予定を変更したので、
登山口から徒歩30分の利尻富士温泉にゆっくりどっぷり浸かる。
その後、あまり時間がないなと思いつつ、昨日見かけて気になっていたお店に立ち寄る。
そこはライダーハウス。
のんびりサンなマスター?ご主人?が、
「17:20分に出れば間に合うよ」と言いつつ、食事が出来上がったのが17:24分。
食べ始めてすぐに呼んでもらったタクシーが来て、半分だけ食べて飛び乗る。
またいつか、残りの半分を食べに来なくちゃ。
帰りのフェリーでは残念ながら夕焼けは見られなかったので、お昼寝タイム。
利尻島でお土産を見る時間が無かったので、JR稚内駅に立ち寄り、札幌には1時頃着。
今回は、一緒に行ってくれた友達におおいなる感謝を。
ひとりだったら、いろいろ妄想はしつつも、せいぜい移動に精一杯で、
宿に泊まって朝から登る普通のコースしかできなかったと思う。
道中ずっと運転してくれて、重い荷物を持ってくれて、
のんびりな私のペースに合わせて歩いてくれて、本当にありがとう。
おかげで最高に楽しく幸せな時間を過ごせました。
ひとりで頑張り過ぎず、でもだからこそひとりの時間も大切に
これからもいろんな山々に行きたいな、と思う旅でした。
あーーーーーーー楽しかった!!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する