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Yamareco

記録ID: 330571
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
富士・御坂

富士山(御殿場口)

2013年08月02日(金) 〜 2013年08月03日(土)
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shajinn その他12人
GPS
16:00
距離
14.8km
登り
2,279m
下り
2,277m
天候 御殿場口新五合目〜新五号五勺:霧
新五号五勺〜六合目:雨&霧
六合目〜山頂〜八合目:晴れ
八合目〜御殿場口新五合目:霧
過去天気図(気象庁) 2013年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
御殿場口新五合目22:30―04:00日の出館(七合目)―05:30赤岩八合館(七合九勺)06:30―08:15御殿場口頂上10:30―13:40大石茶屋14:20―14:30御殿場口新五合目
予約できる山小屋
御殿場口新六合目・半蔵坊
御殿場口七合四勺・わらじ館
ご来光を受け、雲海が輝く
by  CA004, KDDI-CA
ご来光を受け、雲海が輝く

装備

個人装備
ヘッドランプ
ガイド地図
保険証
飲料
1.5リットル
山頂で0.5リットル購入
ティッシュ
タオル
携帯電話
雨具
防寒着
水筒
行動食
ゼリー×3、おにぎり×2、パン×2、魚肉ソーセージ、チョコレート、スナック菓子
軽登山靴

感想

河口湖口から初めて富士山に登ったのが、3年前。以来、職場の有志に連れられ、毎夏、須走口、富士宮口と登ってきて、今年も登山シーズンを迎えた。

2年前、須走口から登った頃から、「このままいくと、いつか御殿場口から登ることになるんじゃないか」と恐れていたのだが、それが現実のものになった。

河口湖口、須走口、富士宮口は、どれも2000m以上の標高があり、レベル的にも似たような感じだが、御殿場口の標高は、たったの1440m。富士宮口よりも1000mも低く、五合目と表記されているものの、実質的には二合相当とのこと。そして、登山口から七合目までの標高差1600m間に小屋はなく、雷があっても身を隠す場所は全くない等、他の3ルートとは全くレベルが異なる。
さらに今回は、夜に登り始めて、中腹でご来光を迎え、夕方までに下山するという強行軍。標高差2300mの登下降とコースタイム11時間半という未知の領域への挑戦だった。


19時、海老名駅で拾ってもらい、21時過ぎに御殿場口着。他のルートなら、登山口まで、車で大分登る印象があったのだが、さすがは、御殿場口。麓からほんの少しの登りで着いてしまった。
夕食を済ませ、22時半に出発。本来なら、意気揚々と出発するところだが、お腹を下し、絶不調。どうなることやら…

最初から樹木のない砂礫の道。1夜でまっくらなのに加え、霧が漂い、視界はほぼゼロ。他のルートと異なり、登山者もほとんどいないので、ルート維持も難しい。

出発して2時間で、ようやく標高2000mに到達。まずまずのペースだが、まだ、須走口登山口と同じ高さな訳で、先は長い…。さらに、このあたりから、雨が降り出すという最悪のコンディション。しかも、厚い砂礫の急登では、1歩踏み出しても、半歩分ズルズルと下ってしまい、全然登れない。休める小屋もなく、体温を下げぬよう、ゆっくりでよいので登り続けなければならない。
疲れたし、でも休めないし、雨だし、景色もないし…苦痛だけの時間。こんな夜中に自分は何やってんだろう…

標高2800mくらいだろうか、雨もあがり、霧も晴れた。雲の上に出たようだ。空を仰ぐと、落ちてきそうなほどの満点の星空。こんなに綺麗な星空を見たのは久しぶりだ。一気に元気づけられ登ると、標高3000mの七合目。東の空が染まり始めていた。
小屋の前では、皆、宿泊客がご来光を待っている。このあたりから、風がかなり強くなり、止まると寒いので、登り続けることにした。
3200mあたりで、ご来光をむかえる。躍動する雲海が朝日を受け、輝く。ここまで登ってきた者しか味わえない至福のひとときだった。

宿泊客が出発する時間を見計らって、赤岩8号館で朝食にする。カレー(1300円)がおかわり自由とのことなので、先に備えて2杯いただいた。これならコスパはまずまずかも!?

小屋でゆっくりして出発。頂上までは、標高差400m、1時間半ほどだが、ここからが長かった。もうすでに2000m近い標高差をこなしており、他のルートならとっくに頂上についているのだから無理もない。息があがり、頭痛に加え、足も思うように動かない。数歩登っては止まり、登っては止まりを繰り返し、8時15分、ようやく頂上へたどり着いた。

見慣れた山頂は、世界遺産登録ということもあり、大勢の登山者でにぎわっていた。登頂の喜びもつかの間、これから2300m下らなければならない…

10時半に下りはじめ、12時過ぎに七合目まで下ってきた。ここからは、大砂走りをひたすら下る。標高差1600m、直線距離約8キロの直線コースをかっ飛ばし、13時40分に大石茶屋に戻ってきた。1時間半で、標高差1600mを下るなんて、他の山じゃ考えられないスピードだ。
14時半、大石茶屋から御殿場口新5合目へ無事、下山。とにかく無事戻ってこれて、感謝。

これまで、富士山は、登る山でなく見る山。アルプスのような花や雪渓はなく、ただの砂礫の登山道。1回は登っても良いが、複数回登るのはバカだと思っていた。(3回も登っていたが…)
でも、御殿場ルートは、他のルートとは別格だ。1日で標高差2300m登下降し、約13時間も歩き続けるなんてことは、他の山では出来ない経験で、つらいけれど、自分自身に勝ち、頂上に立てたときの喜びは、このうえないものだった。
一度、富士山に登頂したら、改めて御殿場口から登ってみると新たな発見があるかもしれない。

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