朝7:35に笹子駅に降り立つ。
空は薄曇りで日差しは柔らかいが、ここ数日は時期外れの猛暑に見舞われているので、早々に高度を稼いでおきたいところ。
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6/3 7:43
朝7:35に笹子駅に降り立つ。
空は薄曇りで日差しは柔らかいが、ここ数日は時期外れの猛暑に見舞われているので、早々に高度を稼いでおきたいところ。
…だったのだが、あろうことか目印である「寂梢苑」の看板を見過ごしてしまい、おそ沢の近くまでやってきてしまった。
地図を見る限りこの沢は渡らないようなので、写真の踏み跡から入り込み、針路を東へとる。
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6/3 8:21
…だったのだが、あろうことか目印である「寂梢苑」の看板を見過ごしてしまい、おそ沢の近くまでやってきてしまった。
地図を見る限りこの沢は渡らないようなので、写真の踏み跡から入り込み、針路を東へとる。
踏み跡は真っ直ぐ「峰の山」を目指していた。
引き返すのも面倒だったので、ジグザグを切って尾根に上がる。よく見ると斜面には踏み跡がたくさん…案外同じ失敗をする登山者がいるようだ。
尾根上で出合った正規の登山道は、思いのほか明瞭だった。
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6/3 8:46
踏み跡は真っ直ぐ「峰の山」を目指していた。
引き返すのも面倒だったので、ジグザグを切って尾根に上がる。よく見ると斜面には踏み跡がたくさん…案外同じ失敗をする登山者がいるようだ。
尾根上で出合った正規の登山道は、思いのほか明瞭だった。
鉄塔をくぐる。
このアングルの写真はネット上でよく見かけるが、なかなか面白い画だと思う。
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6/3 8:47
鉄塔をくぐる。
このアングルの写真はネット上でよく見かけるが、なかなか面白い画だと思う。
ほどなく大鹿林道に合流すると、初めて「寂ショウ尾根」の文字が。
大鹿林道を登って、この地点から取り付くのもありかも知れない。道標には「足場危険のため注意」という警告文が書かれている。
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6/3 8:56
ほどなく大鹿林道に合流すると、初めて「寂ショウ尾根」の文字が。
大鹿林道を登って、この地点から取り付くのもありかも知れない。道標には「足場危険のため注意」という警告文が書かれている。
道はペンキ等で目印が示されており、迷う心配はなさそうだ。
この辺りからは、ゴツゴツとした岩が多く見られるようになる。雨で岩が濡れている場合は転倒に注意が必要だろう。
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6/3 9:13
道はペンキ等で目印が示されており、迷う心配はなさそうだ。
この辺りからは、ゴツゴツとした岩が多く見られるようになる。雨で岩が濡れている場合は転倒に注意が必要だろう。
滝子山の中腹から上ではヤマツツジがそこかしこに咲いており、緑の中に色を添えていた。
この日はどんどん気温が上昇していて、とても花を愛でる気分にはならなかったが…
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6/3 9:36
滝子山の中腹から上ではヤマツツジがそこかしこに咲いており、緑の中に色を添えていた。
この日はどんどん気温が上昇していて、とても花を愛でる気分にはならなかったが…
おそらく、ここがこの尾根道の核心部たる地点だろう。ちょっとした岩場になっているが、手足を使って慎重に越えればさしたる危険はないと感じた。
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6/3 9:50
おそらく、ここがこの尾根道の核心部たる地点だろう。ちょっとした岩場になっているが、手足を使って慎重に越えればさしたる危険はないと感じた。
空は晴れており新緑が美しいが、周囲には薄い靄がかかっていて、遠望はまったく利かない。
冬場は富士の姿が美しく望める山なのだが。
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6/3 9:59
空は晴れており新緑が美しいが、周囲には薄い靄がかかっていて、遠望はまったく利かない。
冬場は富士の姿が美しく望める山なのだが。
滝子山に到着。この標柱には1,620メートルと書かれており、ほかに1,610メートルピークの標識もあるが、実際には1,615メートルピークである。
また、二等三角点(点名:滝子山)が埋設されているのは、この山が持つ3つのピークのうち1590.3メートルのピークであり、ここではない。
なお、山名の由来は滝が多いことに因むようだ。
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6/3 10:33
滝子山に到着。この標柱には1,620メートルと書かれており、ほかに1,610メートルピークの標識もあるが、実際には1,615メートルピークである。
また、二等三角点(点名:滝子山)が埋設されているのは、この山が持つ3つのピークのうち1590.3メートルのピークであり、ここではない。
なお、山名の由来は滝が多いことに因むようだ。
滝子山の別名「鎮西ヶ丸」に所縁のある白縫神社。鎮西八郎為朝と白縫姫にまつわる伝説が残っており、それによれば、白縫姫がこの場所に小屋を建て、池を掘ってしばらく暮らしたそうである。
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6/3 10:41
滝子山の別名「鎮西ヶ丸」に所縁のある白縫神社。鎮西八郎為朝と白縫姫にまつわる伝説が残っており、それによれば、白縫姫がこの場所に小屋を建て、池を掘ってしばらく暮らしたそうである。
白縫姫が掘ったとされる「鎮西ヶ池」がある。小さな池だが、枯れずに残っている。
かつては干ばつが続くと、里人がこの池に鏡を鎮めて雨乞いをしたという歴史もあるようだ。
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6/3 10:42
白縫姫が掘ったとされる「鎮西ヶ池」がある。小さな池だが、枯れずに残っている。
かつては干ばつが続くと、里人がこの池に鏡を鎮めて雨乞いをしたという歴史もあるようだ。
北側の尾根をひとしきり下ると、鞍部に出る。
ここが曲り沢峠方面と大谷ヶ丸方面の分岐点となっている。大谷ヶ丸方面へ向かう。
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6/3 10:45
北側の尾根をひとしきり下ると、鞍部に出る。
ここが曲り沢峠方面と大谷ヶ丸方面の分岐点となっている。大谷ヶ丸方面へ向かう。
少々藪が出ているが踏み跡は濃く、全体的によく整備された道である。
この一帯は木々が多く風が通らないので、暑くて仕方がない。時折休憩を挟みながら歩く。
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6/3 10:51
少々藪が出ているが踏み跡は濃く、全体的によく整備された道である。
この一帯は木々が多く風が通らないので、暑くて仕方がない。時折休憩を挟みながら歩く。
大谷ヶ丸に到着。1,643.8メートルピークで、三等三角点(点名:大野)が埋設されている。
山名の「オオヤ」というのは「大岩」のことで、この山の別名を「大岩ヶ丸」という。山名の由来となった大岩はピークの南東部に健在らしいが、植林が進み、現在地からは確認できない。
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6/3 11:30
大谷ヶ丸に到着。1,643.8メートルピークで、三等三角点(点名:大野)が埋設されている。
山名の「オオヤ」というのは「大岩」のことで、この山の別名を「大岩ヶ丸」という。山名の由来となった大岩はピークの南東部に健在らしいが、植林が進み、現在地からは確認できない。
米背負峠。コメッショイトウゲと読むようだ。
かつては交易の場で、ここに米を置いておくと数日の間に引き取られ代りに布などが置かれるという、物々交換のような形で取引が行われていたらしい。
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6/3 11:44
米背負峠。コメッショイトウゲと読むようだ。
かつては交易の場で、ここに米を置いておくと数日の間に引き取られ代りに布などが置かれるという、物々交換のような形で取引が行われていたらしい。
この日は平日だったが、年配の登山者パーティと出会う。その際会話の中で「向こうに靴が飾ってある」という情報が。なんのこっちゃと思ったが、なるほど靴が飾ってある…
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6/3 11:47
この日は平日だったが、年配の登山者パーティと出会う。その際会話の中で「向こうに靴が飾ってある」という情報が。なんのこっちゃと思ったが、なるほど靴が飾ってある…
本当にこの日は新緑が美しかった。
虫もだいぶ多くなってきて、あちこちでヒメハルゼミの合唱が聞こえていた。
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6/3 11:55
本当にこの日は新緑が美しかった。
虫もだいぶ多くなってきて、あちこちでヒメハルゼミの合唱が聞こえていた。
この岩は「天下石」と呼ばれている。
由来は定かではないが、ずいぶんと大きな石だ。巨大な道標も兼ねており、ここで登山道は西側に向きを変えている。
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6/3 12:01
この岩は「天下石」と呼ばれている。
由来は定かではないが、ずいぶんと大きな石だ。巨大な道標も兼ねており、ここで登山道は西側に向きを変えている。
突然視界が開けて、草原のような場所に出る。
なお、正面に見えているのは、次なる目的地のハマイバ丸ではなく、手前のピークである。このピークへの登りが急坂でなかなかにキツイ。
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6/3 12:05
突然視界が開けて、草原のような場所に出る。
なお、正面に見えているのは、次なる目的地のハマイバ丸ではなく、手前のピークである。このピークへの登りが急坂でなかなかにキツイ。
新緑とともに花も綺麗な時期である。
この白い花はなんという花だろう?
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6/3 12:10
新緑とともに花も綺麗な時期である。
この白い花はなんという花だろう?
ササのトンネル。刈り払いがされていて、甲州市の整備には頭が下がる。
バリエーションルートをやっているとウンザリするほどのササヤブに悩まされたりするので、こういった光景は心地よい。なんというか、猫バスの中でサツキが言う「木がよけてる!」的な気分。
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6/3 12:22
ササのトンネル。刈り払いがされていて、甲州市の整備には頭が下がる。
バリエーションルートをやっているとウンザリするほどのササヤブに悩まされたりするので、こういった光景は心地よい。なんというか、猫バスの中でサツキが言う「木がよけてる!」的な気分。
青空に映えるミツバツツジ。
ツツジと富士山が楽しめるわりと有名なスポットらしいが、この日は富士の姿はなく…
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6/3 12:25
青空に映えるミツバツツジ。
ツツジと富士山が楽しめるわりと有名なスポットらしいが、この日は富士の姿はなく…
ケルンの詰まれた休憩所に到着すると、ハマイバ丸はもうすぐである。「ハマイバ丸まであと3分」という、消えかかった道標もある。
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6/3 12:27
ケルンの詰まれた休憩所に到着すると、ハマイバ丸はもうすぐである。「ハマイバ丸まであと3分」という、消えかかった道標もある。
ハマイバ丸に到着。1,752メートルピークで、三等三角点(点名:槻沢頭)が埋設されている。
ハマイバとは漢字で破魔射場と書き、かつて山仕事の人たちが滝子山の西の浜立山(破魔立山)に向かって矢を射り、山神の加護を願ったという伝承があるようだ。
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6/3 12:30
ハマイバ丸に到着。1,752メートルピークで、三等三角点(点名:槻沢頭)が埋設されている。
ハマイバとは漢字で破魔射場と書き、かつて山仕事の人たちが滝子山の西の浜立山(破魔立山)に向かって矢を射り、山神の加護を願ったという伝承があるようだ。
ハマイバ丸を過ぎると草地となり、傾斜もなだらかで非常に歩きやすい。
植生保護ロープに吊るされた看板には、「このロープの先には何人たりとも立ち入らぬように」という強い警告文が書かれている。
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6/3 12:45
ハマイバ丸を過ぎると草地となり、傾斜もなだらかで非常に歩きやすい。
植生保護ロープに吊るされた看板には、「このロープの先には何人たりとも立ち入らぬように」という強い警告文が書かれている。
大蔵高丸。1,781メートルピークで、本日の最高峰である。(新しい方の標識には1,770メートルと書かれているが…)
大蔵とは大クラ、つまり大きな崖の意味で、麓から大蔵沢を詰めると、山名の由来となった露出した断崖を見ることができるそうだ。
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6/3 13:00
大蔵高丸。1,781メートルピークで、本日の最高峰である。(新しい方の標識には1,770メートルと書かれているが…)
大蔵とは大クラ、つまり大きな崖の意味で、麓から大蔵沢を詰めると、山名の由来となった露出した断崖を見ることができるそうだ。
草原からハマイバ丸を振り返る。
なだらかな山容だ。ここから湯ノ沢峠まではさほど標高を下げることもなく、なだらかな傾斜をもって稜線を繋いでいる。
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6/3 13:15
草原からハマイバ丸を振り返る。
なだらかな山容だ。ここから湯ノ沢峠まではさほど標高を下げることもなく、なだらかな傾斜をもって稜線を繋いでいる。
甲州市役所の方々だろうか、鹿による食害防止柵や「湯の沢峠のお花畑」の整備が行われていた。
湯ノ沢峠までは舗装された車道(焼山沢真木林道)が整備されていてアプローチが良く、気軽なハイキングに適した立地と言える。それ故に植生の保護にも注力する必要があろう。
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6/3 13:19
甲州市役所の方々だろうか、鹿による食害防止柵や「湯の沢峠のお花畑」の整備が行われていた。
湯ノ沢峠までは舗装された車道(焼山沢真木林道)が整備されていてアプローチが良く、気軽なハイキングに適した立地と言える。それ故に植生の保護にも注力する必要があろう。
少々雲がかかっているが、白谷丸と黒岳の威容を眺める。
黒岳の存在感が圧倒的だが、手前のザレた白い砂地の右上にあるピークが白谷丸である。
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6/3 13:20
少々雲がかかっているが、白谷丸と黒岳の威容を眺める。
黒岳の存在感が圧倒的だが、手前のザレた白い砂地の右上にあるピークが白谷丸である。
この鞍部が湯ノ沢峠である。
直進すると白谷丸方面へ、右折すると真木小金沢林道を経てハマイバ前バス停へ、左折すると甲斐大和駅方面へそれぞれ向かうこととなる。
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6/3 13:23
この鞍部が湯ノ沢峠である。
直進すると白谷丸方面へ、右折すると真木小金沢林道を経てハマイバ前バス停へ、左折すると甲斐大和駅方面へそれぞれ向かうこととなる。
当初はハマイバ前バス停から大月駅方面へ向かう予定であったが、あまりの暑さに体中が汗でベトベトしていたので、やまと天目山温泉へ向かうこととする。なお、温泉は水曜定休なのでご注意。
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6/3 13:24
当初はハマイバ前バス停から大月駅方面へ向かう予定であったが、あまりの暑さに体中が汗でベトベトしていたので、やまと天目山温泉へ向かうこととする。なお、温泉は水曜定休なのでご注意。
湯ノ沢峠からは車道のほかに徒歩道が整備されており、しばらくは沢沿いを下って行く。
水の流れがあるだけで随分と涼しく感じるから不思議だ。
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6/3 13:30
湯ノ沢峠からは車道のほかに徒歩道が整備されており、しばらくは沢沿いを下って行く。
水の流れがあるだけで随分と涼しく感じるから不思議だ。
橋のない渡渉点は一箇所、ここだけ。
正面奥の石は浮石なので、左端の台座型の石を踏んで渡ると安全。まあ、登山靴ならジャバジャバ渡っても問題ないだろうが。
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6/3 13:46
橋のない渡渉点は一箇所、ここだけ。
正面奥の石は浮石なので、左端の台座型の石を踏んで渡ると安全。まあ、登山靴ならジャバジャバ渡っても問題ないだろうが。
林道に合流…と思いきや、この道は砂防石堤の管理用道路である。
もちろん、湯ノ沢峠への登山道も兼ねている。
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6/3 13:49
林道に合流…と思いきや、この道は砂防石堤の管理用道路である。
もちろん、湯ノ沢峠への登山道も兼ねている。
林道に合流。ここからは長い舗装道歩きとなる。
1,600メートルを超える湯ノ沢峠から1,000メートルのやまと天目山温泉まで、標高差600メートル。自転車でかっ飛ばしたら気持ちよさそうな道だ。
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6/3 13:59
林道に合流。ここからは長い舗装道歩きとなる。
1,600メートルを超える湯ノ沢峠から1,000メートルのやまと天目山温泉まで、標高差600メートル。自転車でかっ飛ばしたら気持ちよさそうな道だ。
御料林が山梨県に下賜されたことの記念碑。
と思いきや、下賜されてから50周年の記念碑のようだ。この一帯が恩賜林となったのは明治44年3月1日なので、昭和36年3月建立は当を得ている。
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6/3 14:11
御料林が山梨県に下賜されたことの記念碑。
と思いきや、下賜されてから50周年の記念碑のようだ。この一帯が恩賜林となったのは明治44年3月1日なので、昭和36年3月建立は当を得ている。
焼山沢沿いの支流にかかっている橋。
大鹿川にかかっていないのになぜか大鹿橋。林道の舗装工事の際に撤去されなかったのが不思議なくらい、周りと調和できていない銘板だ。
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6/3 14:20
焼山沢沿いの支流にかかっている橋。
大鹿川にかかっていないのになぜか大鹿橋。林道の舗装工事の際に撤去されなかったのが不思議なくらい、周りと調和できていない銘板だ。
焼山集落跡。現在は住む人もいない廃墟群である。
だいぶ崩壊が進んでいるが、2月の大雪には耐えたようだ。
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6/3 14:30
焼山集落跡。現在は住む人もいない廃墟群である。
だいぶ崩壊が進んでいるが、2月の大雪には耐えたようだ。
せせらぎ山荘は現役のキャンプ場である。
シーズン前なので少々荒れていたが、これから夏場にかけては賑わうのかも知れない。
ここまでくれば山梨県道218号大菩薩初鹿野線まではあと少し。
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6/3 14:43
せせらぎ山荘は現役のキャンプ場である。
シーズン前なので少々荒れていたが、これから夏場にかけては賑わうのかも知れない。
ここまでくれば山梨県道218号大菩薩初鹿野線まではあと少し。
やまと天目山温泉で湯に浸かり、食堂の生ビールで打ち上げ(だいぶ減ってしまっているが…)。
バスの時間までのんびり過ごした。
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6/3 16:32
やまと天目山温泉で湯に浸かり、食堂の生ビールで打ち上げ(だいぶ減ってしまっているが…)。
バスの時間までのんびり過ごした。
日本有数の高アルカリ泉というだけあって、源泉風呂(湯温30℃)は、浸かっているとまるで宙に浮いているような気分でとても気持ち良かった。
露天風呂もあり、人気があるのも頷ける。
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6/3 17:06
日本有数の高アルカリ泉というだけあって、源泉風呂(湯温30℃)は、浸かっているとまるで宙に浮いているような気分でとても気持ち良かった。
露天風呂もあり、人気があるのも頷ける。
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