復活!八嶽大神権現講参詣登山 乙事〜権現岳


- GPS
- 32:00
- 距離
- 25.4km
- 登り
- 1,867m
- 下り
- 1,860m
コースタイム
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 14:50
- 合計
- 20:30
- 山行
- 3:50
- 休憩
- 2:10
- 合計
- 6:00
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
VR大ナギ横通(廃道):ナギ滑落危険 |
その他周辺情報 | ルート:手書きで適当、特に大ナギ横通 乙事諏訪神社〜富士見高原登山口は車移動 |
写真
装備
共同装備 |
清酒 一升パックx1
五合パックx1
注連縄x2
般若心経教本x1
|
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感想
【プロローグ】
前回、八嶽権現参道の登山記録をあげてから、化学反応のように急速に乙事権現講の方々と知り合うことが出来た。
まず、乙事の郷土史研究家、佐久吉文氏を富士見町役場経由で紹介され、氏と電話でお話できご自宅を訪問するお約束をした。
同時に、登山記録を見てくれた、乙事出身、登山歴2年目のMさんと知り合うことが出来た。
Mさんは、ながらく中断されている、正式な乙事権現講の参詣登山を復活させることに賛同して下さり、先週一緒に佐久氏のご自宅を訪問した。
ここで、古来より続く正式な権現講参詣登山のしきたりについて事細かく質問し、マニュアルを制作。
山頂のご神体に捧げる般若心経についても、一般的なものをネット引用して印刷し、佐久夫人に乙事での伝統的な発音に添削修正してもらった。
この準備を先週までに整え、奉納するお神酒、注連縄を準備して、夜明け前の早朝、Mさんと乙事諏訪神社で待ち合わせ。
【正調参詣登山 乙事〜青年小屋】
乙事諏訪神社境内にある権現講講舎に参詣登山の安全祈願。続いて権現講講地にある八嶽大神碑に参拝。昔はここが登山の出発点だったという。
登山口まで車で移動。ここから徒歩。
不動清水を経由し西岳登山道を登る。大ナギ横通に入り鳥居の痕跡を探すが見つからない。佐久氏によると、昔は鳥居があったのだという。
廃道を進み、絵図小屋を経て絵図小屋の水場へ。禊用の清水を汲んで青年小屋。
窓から「おはようございます」の声。下に降りていた権現小屋シゲさんの声だった。
「ボッカがあるので戻るのは3時過ぎですが、先に行って適当にやってください。他の登山者が来たらよろしくお願いします。」
富士を見ながら珈琲ブレイク。
【正調参詣登山 青年小屋〜権現岳頂上】
ノロシバから、西岳との間の無名峰を下に見る。佐久氏によると、古の登山道は絵図小屋の水場の右岸からこの無名峰を経由してノロシバに至ったのだという。
乙事でいう前擬宝珠〜奥擬宝珠へと、権現初体験のMさんには厳しい岩場が続くがなんとかクリア。
小屋で一休み。胃袋のお清めをして、サブバッグに奉納するお神酒、禊用の清水、注連縄を入れ、小屋の横から旧トラバース道を藪漕ぎ。
胎内くぐりで、手と口をお清めする禊。ここを結界とし、ここから先は神の領域。
檜峰神社奥宮に参拝。注連縄を施し、お神酒を捧げる。
続いて山頂の鉄拳に注連縄をし、本来の位置に整置。お神酒を捧げ、鉄剣と御神体(山頂岩でなく、その右側の岩!)にお神酒をかける。
二礼二拍手一礼したのち、Mさんが正調乙事の般若心経を唱える。
鉄剣の周囲を以前のように石碑や石で囲って整置終了。
【日没のギボシ山頂】
例によって苦しいほどカレーを頂き、奥擬宝珠(東ギボシ)山頂へ。山頂に3体ある不動明王の石碑はすべて乙事由来。
濃霧の中、ギボシ山頂の金属板に書かれた、いにしえの由来を知る。
勢い良く昇る濃霧に霞む擬宝珠(岩)を拝んで小屋へ。
早々就寝している名古屋からのパーティーに遠慮して、シゲさんMさんと暗闇のテラスでランタン照らして宴会。
【日の出の権現山頂】
夜明け前から時々刻々色付く天空のグラデーションを撮影。
山小屋初泊まりのMさんは、このめくるめく大パノラマに目を潤ませている。
今回の山行には、ご先祖様のお導きがあったように感じるとのこと。
朝日を受けて天上を指す鉄剣を参拝して小屋に戻り、有難く朝食を頂く。
ゆっくり準備して小屋を発つ。シゲさんが外まで見送りに出てくれる。
【帰路】
青年小屋〜絵図小屋の水場〜大ナギ横通〜西岳登山道〜不動清水と、無風激暑の道をもくもくと下山。
権現講講地に持ち帰ったお神酒を奉納し、それを持って権現講講舎へ。
無事、古来からの正しい参詣登山を行い、山頂で神事を済ませ持ち帰ったお神酒を奉納。
これにて終了。
持ち帰ったお神酒はMさん宅で預かっていただき、週末の権現講で講員の皆様で味わって頂く予定。
【エピローグ】
このように失われたいにしえの神事山行を復活させることが出来た。感無量。
尚、Mさんは今年の権現講から正式に乙事権現講員となられることになっている。
Mさんを中心に今後もこの神事山行が続けられることだろう。
非力ながら今後もサポートしていこうと思う。
ALFAROMEOさん、権現講復活の山行お疲れ様でした。
「復活!」とのタイトルに、ずいぶんタイミング良くそんなことになったのかと思いましたが、ALFAROMEOさんのご配慮にての復活だったのですね。
地元乙事の方々のご協力や同行も叶い、まったく正式な方法による登拝ができたこと、人ごととは思えずうれしく感じます。
気になっていた山頂の鉄剣もしめ縄まで結わえて晴れて直立し、石碑ともども古来の姿に戻ったということでしょうか。
私はまだギボシ山頂の石碑も見ていませんので、これの確認も兼ねてぜひ一度正式な姿となった権現山頂にお参りに行ってみたいと思います。
(もちろん西岳ではなく天女山あたりからとさせて頂きますが。)。
御神酒も捧げたい所ですがやはり「真澄」が正式でしょうか(^^)
なんとも楽しみです。
おはようございます。
鉄剣の主が江戸後期の人物で、そのご子孫が乙事にいらっしゃること。その方や権現講重鎮より鉄剣の整置を依頼されたことから、今回鉄剣を直したことは、オーソライズされた行為となりました。
何よりも、乙事出身の登山家(ビギナーですけれど)の正式参詣をサポートでき、長く中断していた儀式を復活させられたことが一番嬉しいです。
お神酒は昔の瓶と違って紙パックのものが良いと思います。銘柄は真澄と七賢で迷いましたが、乙事が武田領から諏訪領となってから後の儀式なので、真澄にしました。天女山から登るなら七賢でも良いと思います。
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