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Yamareco

権現岳(ごんげんだけ)

八ヶ岳南部の歴史深い霊山

"赤岳より権現岳を望む"
"赤岳より権現岳を望む"

権現岳は八ヶ岳の南部に位置しています。東西にピークを有し、赤岳から望む山容は猫の耳のような形をしています。

"西ギボシより東ギボシ(左)と権現岳山頂(右)を望む"
"西ギボシより東ギボシ(左)と権現岳山頂(右)を望む"

一般的に権現岳は東峰を指し、標高は2715mです。一方、西のピークはギボシと呼ばれています。ギボシは更に、東ギボシ西ギボシで構成されています。
山頂部は岩が露出しており、南八ヶ岳特有の豪快な山岳風景と、展望が堪能できる山です。

歴史の古い信仰の山

"東ギボシより権現小屋と山頂の岩塔を望む"
"東ギボシより権現小屋と山頂の岩塔を望む"

権現岳は"権現"の山名よろしく、古来崇められ、修験者も入峰していました。
山頂には大きな岩塔がそびえ、信仰の対象だったようです。てっぺんには鉄製の鉾が祀られています。

"檜峰神社"
"檜峰神社"

岩塔の真下には石祠が鎮座し、「檜峰(ひみね)神社」や「八嶽権現」と呼ばれています。
平安時代に編纂された「日本三代実録」には、ここにおわす神は貞観10年(868年)に従五位下の神階を授かったと記されます。
八ヶ岳の主峰は赤岳ですが、江戸時代に霊場が開かれたそれよりは、はるかに歴史を刻みます。

八ヶ岳を一括りに望む山頂部

"権現岳山頂:鉄製の鉾"
"権現岳山頂:鉄製の鉾"

鉄鉾が祀られた磐座は、最高地点ですが狭く、ゆっくりできる場所ではありません。

"東ギボシより八ヶ岳の山々を望む"
"東ギボシより八ヶ岳の山々を望む"

山頂一帯は岩や砂礫が多く、遮る物がない展望が楽しめます。
阿弥陀岳赤岳といった南八ヶ岳の名峰から、北端の蓼科山までをぎゅっとまとめて見晴らします。富士山や南アルプスの眺望も素晴らしく、北アルプスや中央アルプスもよく見えます。

編笠山とセットの登山が人気

"観音平の駐車場"
"観音平の駐車場"

権現岳を目指す場合、よく選ばれている登山口は観音平です。
ただし冬季は、ここへ通じる道路が封鎖されるため、利用者は数えるほどです。

"登山地図(観音平〜編笠山〜権現岳)"
"登山地図(観音平〜編笠山〜権現岳)"

観音平は編笠山の登山口も担います。そのため、権現岳と編笠山の2座に登頂する行程が人気です。

"登山道(押手川付近)"
"登山道(押手川付近)"

序盤は樹林帯ですが、毎年6月下旬から7月下旬はアブが発生します。刺されないよう対策が必要で、アブを寄せる黒っぽい服装は避け、ネット付の帽子や虫除け剤を使用します。

"編笠山山頂"
"編笠山山頂"

押手川で道は二手に分かれており、左方へ進めば編笠山の山頂です。
一方、右の道を選択すれば、ピークを巻くことができます(巻き道)。

"青年小屋"
"青年小屋"

編笠山と権現岳の鞍部には青年小屋が建ちます。
権現岳は健脚であれば日帰り登山も可能ですが、山小屋に宿泊すれば余裕を持って行動できます。また泊りがけならでは、夕景や星空などの絶景も満喫できます。

"チシマギキョウ"
"チシマギキョウ"

青年小屋からしばらく登り返すと、山頂部の岩稜帯に入ります。ごつごつとした岩場に、高山植物が可憐に咲き乱れます。

天女山からの往復登山も

"登山道(押手川付近)"
"登山道(押手川付近)"

権現岳は、天女山のすぐそば(天女山上駐車場)からも登山道が付いており、前三ッ頭三ッ頭を経由します。
こちらからはピストンする登山者が多く、また一年を通して利用されています。冬季に車が入れるのは、天女山上駐車場よりやや手前までです。そのため一旦、天女山へ登って下りる行程が増えます。

"前三ッ頭"
"前三ッ頭"

前三ッ頭は展望がよく、富士山をしっかりと望むことができます。

"三ッ頭より権現岳(左)、阿弥陀岳(中央左)、中岳(中央右)、赤岳(右)を望む"
"三ッ頭より権現岳(左)、阿弥陀岳(中央左)、中岳(中央右)、赤岳(右)を望む"

三ッ頭からは権現岳山頂が望めますが、その形はツンと鋭く尖っています。

権現岳の難易度(信州 山のグレーディング)

53. 縦 権現→赤岳(観音平・美濃戸) 難易度D ★★★★☆(4)
54. 権現岳(観音平) 難易度C ★★★☆☆(3))
登山口 天女山上駐車場
観音平
富士見平
周辺の山小屋 青年小屋
権現小屋
キレット小屋
基本情報
標高 2715m
場所 北緯35度56分59秒, 東経138度21分34秒
カシミール3D
山頂
展望ポイント

山の解説 - [出典:Wikipedia]

権現岳(ごんげんだけ)は、八ヶ岳連峰の南部に位置する山。八ヶ岳中信高原国定公園に属する。
標高 2,715 m 。江戸時代末期までは長野県富士見地域では「薬師ヶ嶽」とも呼ばれた。
北側の赤岳との間は、キレットとなっていて一気に落ち込んでいる。権現岳から南の八ヶ岳連峰には、自身より高い山はないため、山頂からは赤石山脈(南アルプス)を見渡すことができる。

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