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Yamareco

記録ID: 552849
全員に公開
ハイキング
塩見・赤石・聖

深南部へのちいさな一歩・蕎麦粒山〜高塚山(山犬段からピストン)

2014年11月23日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
07:00
距離
10.1km
登り
733m
下り
727m

コースタイム

日帰り
山行
4:28
休憩
1:09
合計
5:37
7:42
34
スタート地点
8:16
8:26
40
9:06
9:06
43
9:49
9:52
34
10:26
11:11
38
11:49
11:49
24
12:13
12:16
33
12:49
12:57
22
13:19
ゴール地点
CT(山と高原地図)行動時間合計5時間20分 ※かなり甘め
山犬段(45分)蕎麦粒山(30分)五樽沢のコル(90分)高塚山 往路165分
高塚山(75分)五樽沢のコル(50分)蕎麦粒山(30分)山犬段 復路155分
「塩見・赤石・聖岳」裏面の「寸又三山」中に記載されている
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2014年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
島田方面からの場合、国道362号線で川根本町の町役場がある上長尾地区に入り、
大井川の支流・長尾川の橋を越えた先の、出光のガソリンスタンド手前を左折して
林道南赤石線を約18km登る(左折地点に「大札山・山犬段」と交通標識あり)。
駐車場・トイレのある大札山肩登山口から先の約7km(蕎麦粒線)は未舗装の悪路。

林道ゲートの山犬段は駐車場、トイレ、休憩舎(避難小屋)が整備されている。
携帯使用可(au)。水場はないので要注意。林道の冬季閉鎖情報は川根本町のサイトを参照。
http://www.town.kawanehon.shizuoka.jp/news/catelist.asp?ct=14
コース状況/
危険箇所等
■ 登山コース通行止:
山犬段から、五樽沢のコルに上がる登山口の間の、南赤石林道は崩落のため通行止。五樽沢のコルからは林道に下らないよう道標に×がついている。山犬段にも警告が掲示されている。このため、林道経由のショートカットは出来ず、帰路も蕎麦粒山経由となる。

■ 登山ポスト:みつけられませんでした。
■ トイレ:山犬段、大札山肩登山口(山犬段より手前の林道途中)
■ コース:危険箇所はありません。最近整備された道標が充実しています。踏み跡も確かなため道迷いの心配はありません。
その他周辺情報 ■ パンセブレ:喫茶・軽食・ベーカリー
 山犬段に曲がる手前の国道362号沿い「四季の里」2階。営業16時まで。
■ 川根温泉ふれあいの泉:国道を更に南に6km程度下った付近、道の駅併設、食堂あり。
 湯量豊富で良質なお湯のかけ流し。設備充実(客も多い)。大人510円、21時まで。
 静岡県島田市川根町笹間渡220/0547-53-4330 http://kawaneonsen.jp/
今回は静岡県・川根本町の三ツ星キャンプ場に前泊。ミニマルな我が家と比べて、回りのテントが大きすぎます。
2014年11月22日 14:45撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/22 14:45
今回は静岡県・川根本町の三ツ星キャンプ場に前泊。ミニマルな我が家と比べて、回りのテントが大きすぎます。
まずはキャンプ場からほど近い地域物産館「四季の里」2Fにある喫茶店「パンセブレ」にお邪魔します。
2014年11月22日 15:10撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/22 15:10
まずはキャンプ場からほど近い地域物産館「四季の里」2Fにある喫茶店「パンセブレ」にお邪魔します。
こだわりのコーヒーと手作りのケーキを美味しくいただきました。壁にあった貴重な古い登山地図には目が釘づけ。
2014年11月22日 15:28撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/22 15:28
こだわりのコーヒーと手作りのケーキを美味しくいただきました。壁にあった貴重な古い登山地図には目が釘づけ。
このエリアで貴重なお店です。山に行く前や山からの帰り、ふらっと寄るのにいいですね。
2014年11月22日 15:13撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/22 15:13
このエリアで貴重なお店です。山に行く前や山からの帰り、ふらっと寄るのにいいですね。
翌朝。登山口の山犬段へと向かう林道から、朝日に浮かび上がる山並みを眺めます。今年の中では貴重なクリアな朝。
2014年11月23日 07:06撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 7:06
翌朝。登山口の山犬段へと向かう林道から、朝日に浮かび上がる山並みを眺めます。今年の中では貴重なクリアな朝。
ここは静岡。朝の光の中にうっすら富士山も見えています。
2014年11月23日 07:06撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 7:06
ここは静岡。朝の光の中にうっすら富士山も見えています。
今日登る高塚山です。ほんのりモルゲンロートしてます。
2014年11月23日 06:56撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 6:56
今日登る高塚山です。ほんのりモルゲンロートしてます。
立派な避難小屋のある山犬段から登山スタートです。ちなみに段とは山間(尾根上)の平地のこと。
2014年11月23日 07:41撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 7:41
立派な避難小屋のある山犬段から登山スタートです。ちなみに段とは山間(尾根上)の平地のこと。
まずは目の前の蕎麦粒山を目指します。登山口からの標高差は220mほどです。
2014年11月23日 07:44撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
11/23 7:44
まずは目の前の蕎麦粒山を目指します。登山口からの標高差は220mほどです。
すっかり葉を落とした木々も、今朝の青空を喜んでいるかのよう。
2014年11月23日 07:51撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 7:51
すっかり葉を落とした木々も、今朝の青空を喜んでいるかのよう。
山頂まで歩きやすいハイキング向きの道が続きます。あとちょっとガンバレ。
2014年11月23日 08:07撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 8:07
山頂まで歩きやすいハイキング向きの道が続きます。あとちょっとガンバレ。
蕎麦粒山に到着しました。光岳を北端とする南ア深南部の一番南とされる山です。
2014年11月23日 08:17撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 8:17
蕎麦粒山に到着しました。光岳を北端とする南ア深南部の一番南とされる山です。
ちょっとした広場になっている山頂の、東側が切り開かれています。
2014年11月23日 08:17撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 8:17
ちょっとした広場になっている山頂の、東側が切り開かれています。
今日はスッキリと富士山が見えていて気持ちいいですね。
2014年11月23日 08:21撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 8:21
今日はスッキリと富士山が見えていて気持ちいいですね。
もう少し北側に目をやると、
2014年11月23日 08:20撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
11/23 8:20
もう少し北側に目をやると、
不気味な存在感を放つ大無間山塊。こちら側からの眺めは特に威厳を感じます。
2014年11月23日 08:20撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 8:20
不気味な存在感を放つ大無間山塊。こちら側からの眺めは特に威厳を感じます。
では、ここから高塚山まで縦走しましょう。道標にある125分って結構遠いってことじゃないか。
2014年11月23日 08:26撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 8:26
では、ここから高塚山まで縦走しましょう。道標にある125分って結構遠いってことじゃないか。
この季節、木々の間から周囲の山がよく見えます。あの三角形は寸又三山のひとつ、朝日岳でしょうか。
2014年11月23日 08:33撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
11/23 8:33
この季節、木々の間から周囲の山がよく見えます。あの三角形は寸又三山のひとつ、朝日岳でしょうか。
こちらの山は同じく寸又三山の前黒法師岳。黒法師岳への稜線が左に続き、通行止の南赤石林道の終端部も確認できます。
2014年11月23日 08:50撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 8:50
こちらの山は同じく寸又三山の前黒法師岳。黒法師岳への稜線が左に続き、通行止の南赤石林道の終端部も確認できます。
かなり下って五樽沢のコルに到着。蕎麦粒山に登った分の貯金を、ほとんど吐き出してしまいました。
2014年11月23日 09:06撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 9:06
かなり下って五樽沢のコルに到着。蕎麦粒山に登った分の貯金を、ほとんど吐き出してしまいました。
再び登りに転じます。登って行くと立ち枯れが増え始め、辺りの雰囲気が変わってきます。
2014年11月23日 09:31撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
11/23 9:31
再び登りに転じます。登って行くと立ち枯れが増え始め、辺りの雰囲気が変わってきます。
波打つ笹の林床にすっと幹を起こし散在する木々。
2014年11月23日 09:32撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 9:32
波打つ笹の林床にすっと幹を起こし散在する木々。
ああ、これが深南部の景色でしょうか。
2014年11月23日 09:34撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 9:34
ああ、これが深南部の景色でしょうか。
奥に見える高塚山まではまだ距離があるので、ちょっと立ちオヤツ。
2014年11月23日 09:39撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 9:39
奥に見える高塚山まではまだ距離があるので、ちょっと立ちオヤツ。
素敵な景色のなかを更に先へと進んでいきます。
2014年11月23日 09:42撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
11/23 9:42
素敵な景色のなかを更に先へと進んでいきます。
とびきりの青空に映えますね。今日は特にいいタイミングで来たのかも。
2014年11月23日 09:44撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 9:44
とびきりの青空に映えますね。今日は特にいいタイミングで来たのかも。
北側に目をやると、黒法師岳、バラ谷の頭、房小山へと連なる深南部主稜線が一望です。
2014年11月23日 09:45撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 9:45
北側に目をやると、黒法師岳、バラ谷の頭、房小山へと連なる深南部主稜線が一望です。
黒法師の右奥には明らかに違う雰囲気の山の姿が。聖岳と、もう1つは上河内岳かな。
2014年11月23日 09:45撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 9:45
黒法師の右奥には明らかに違う雰囲気の山の姿が。聖岳と、もう1つは上河内岳かな。
いつかあちらの山並みを歩いてみたいね。それまでに我々もステップアップしないとね。
2014年11月23日 09:47撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 9:47
いつかあちらの山並みを歩いてみたいね。それまでに我々もステップアップしないとね。
まずは今日、ここまででも来れてホント良かった。
2014年11月23日 09:49撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 9:49
まずは今日、ここまででも来れてホント良かった。
そのまま進んで三合山に到着。三ツ合は山の名前でもあったんですね。
2014年11月23日 09:49撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 9:49
そのまま進んで三合山に到着。三ツ合は山の名前でもあったんですね。
ほどなく、千石平〜房小山方面との三ツ合(みつあい)分岐です。その名の通りの三叉路。
2014年11月23日 09:51撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 9:51
ほどなく、千石平〜房小山方面との三ツ合(みつあい)分岐です。その名の通りの三叉路。
分岐から高塚山方面へは再び下りとなります。今回の放出は貯金の半分くらい。
2014年11月23日 09:57撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
11/23 9:57
分岐から高塚山方面へは再び下りとなります。今回の放出は貯金の半分くらい。
少し登り返してブナの美林の中を進んだのち、もうひと登りして山頂です。
2014年11月23日 10:22撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 10:22
少し登り返してブナの美林の中を進んだのち、もうひと登りして山頂です。
今日の折り返し地点、高塚山に到着しました。コッソリ日本三百名山なんです♪ではここでランチにしましょうか。
2014年11月23日 10:27撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 10:27
今日の折り返し地点、高塚山に到着しました。コッソリ日本三百名山なんです♪ではここでランチにしましょうか。
パンセブレで買ったパンをお昼ゴハンに。混ぜ物で膨らませていない手作りパンは腹持ちが良く、山にぴったり。
2014年11月23日 10:39撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 10:39
パンセブレで買ったパンをお昼ゴハンに。混ぜ物で膨らませていない手作りパンは腹持ちが良く、山にぴったり。
ランチの間、広々とした山頂を独占しました。このまままったり、昼寝しちゃいそうな雰囲気でした。
2014年11月23日 10:53撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 10:53
ランチの間、広々とした山頂を独占しました。このまままったり、昼寝しちゃいそうな雰囲気でした。
ここの主役は美しいブナ。深南部らしい雰囲気の三合山に対し、高塚山は伊豆山稜線の三蓋山を思い出させます。
2014年11月23日 10:54撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 10:54
ここの主役は美しいブナ。深南部らしい雰囲気の三合山に対し、高塚山は伊豆山稜線の三蓋山を思い出させます。
この角度には実は富士山があるのですが、あえて切り開いていないところが、この山の良さであり持ち味なのでしょう。
2014年11月23日 10:58撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 10:58
この角度には実は富士山があるのですが、あえて切り開いていないところが、この山の良さであり持ち味なのでしょう。
山頂から少し北方向に行った道沿いには、樹林の切れ目があります。
2014年11月23日 11:14撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
11/23 11:14
山頂から少し北方向に行った道沿いには、樹林の切れ目があります。
ほらね、そこからはしっかり富士山が見えているのです。
2014年11月23日 11:14撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
11/23 11:14
ほらね、そこからはしっかり富士山が見えているのです。
三ツ合の分岐に戻りました。いつか千石平から主稜線方面を歩けるよう、再び心に誓います。
2014年11月23日 11:49撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 11:49
三ツ合の分岐に戻りました。いつか千石平から主稜線方面を歩けるよう、再び心に誓います。
初めての深南部の雰囲気を最後まで楽しみながら、帰路につきます。
2014年11月23日 11:49撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 11:49
初めての深南部の雰囲気を最後まで楽しみながら、帰路につきます。
五樽沢のコルまで下りてきました。20分ほどショートカットできる林道方面の道標にはバツがついています。
2014年11月23日 12:12撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
11/23 12:12
五樽沢のコルまで下りてきました。20分ほどショートカットできる林道方面の道標にはバツがついています。
足元にも枯れ木を束ねた通せんぼが。ここまで安全に気を遣っている人がいるのに、あえて我々が行ってはいけません。
2014年11月23日 12:16撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 12:16
足元にも枯れ木を束ねた通せんぼが。ここまで安全に気を遣っている人がいるのに、あえて我々が行ってはいけません。
さあ、蕎麦粒山まで最後の登りです。行きも通った、もふもふ岩が登り返し地点の目印。
2014年11月23日 12:19撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
11/23 12:19
さあ、蕎麦粒山まで最後の登りです。行きも通った、もふもふ岩が登り返し地点の目印。
山頂に着きました。富士山はどうなったかな。
2014年11月23日 12:50撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 12:50
山頂に着きました。富士山はどうなったかな。
ちょっと雲が出ているけど、まだ見えることを見届けて、下山します。
2014年11月23日 12:50撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 12:50
ちょっと雲が出ているけど、まだ見えることを見届けて、下山します。
今日はずっとその姿を眺め続けた、黒法師岳やバラ谷の頭ともお別れです。
2014年11月23日 13:09撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 13:09
今日はずっとその姿を眺め続けた、黒法師岳やバラ谷の頭ともお別れです。
朝日岳に見守られながら、いよいよゴールは目前。こんな天気の日にまた来れたらいいね。
2014年11月23日 13:13撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 13:13
朝日岳に見守られながら、いよいよゴールは目前。こんな天気の日にまた来れたらいいね。
問題の林道です。このあたりは大丈夫なのですが、先が崩落していて進めません。
2014年11月23日 13:17撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
11/23 13:17
問題の林道です。このあたりは大丈夫なのですが、先が崩落していて進めません。
おつかれさま、無事山犬段に戻りました。好天のおかげもあって、期待していた以上にいいところだったなあ。
2014年11月23日 13:20撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 13:20
おつかれさま、無事山犬段に戻りました。好天のおかげもあって、期待していた以上にいいところだったなあ。
帰りの林道が長いので、途中の大札山肩登山口広場で休憩。幾重の山並みを眺めつつ、天空のお茶会を満喫しました(終)。
2014年11月23日 14:09撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
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11/23 14:09
帰りの林道が長いので、途中の大札山肩登山口広場で休憩。幾重の山並みを眺めつつ、天空のお茶会を満喫しました(終)。
撮影機器:

感想

誰がそう名づけたのか、深南部という言葉の響きからは、
隔絶された世界だけが持つ引力とともに、その懐に分け入ることの困難さを感じます。
笹に覆われた稜線を立ち枯れた木々が彩る風景を写真で見てからは、
すぐには難しそうだけれど、いつかは行ってみたいと一層思うようになりました。

異郷であることを感じさせるエキゾチックな名前の山や地名が多いのもまた、
好奇心をかきたてます。それは私だけかと思っていたら、
guraもヤマレコで目にした山犬段という地名が気になっていたようで、
今回この目で見に行ってみることにしました。

実際に私たちが歩いたのはよく整備されたハイキングコースに過ぎません。
しかし三合山で出会った風景をはじめ、深南部の一端を感じ取ることができました。
まだ入口を覗いたに過ぎず、天候等の条件が良かったからかも知れませんが、
そこは決して人を拒絶するような場所という印象はなく、
ただ人よりも自然の広がりが優越する場所だろうかという感慨を持ちました。

終始眺めた黒法師岳やバラ谷の頭方面の山並み。少しずつステップアップした先に、
自信を持ってこのエリアの山を歩ける日が来ればいいなと思います。

前泊の際に立ち寄ったパンセブレさんは、翌日の地域のイベントに出店するための
準備に忙しく、マスター自らパン工場長としてフル稼働されていましたが、
開店からの短い期間のあいだに既に地域に根をおろしつつあるようです。
お話させていただいた奥さんが、ここでの暮らしをとても楽しそうに話されていたのが
私たち二人ともに強く印象に残りました。

さて帰宅後、高塚山のある小俣京丸という地名が気になって少し調べてみました。
高塚山から峰続きに京丸山という山があり、その麓には京丸という集落がある
(正確には「あった」)のですが、ここが数百年の歴史を持つ隠れ里だそうです。

どうやらある藤原氏の一族が落ちぶれて京都から逃れついたようなのですが、
あるとき洪水が起きて上流から茶碗が流されてきて、初めて下流の集落の人々が
自分たちより上流にその集落があることを知ったという・・・すごい隠れぶりです。

これも私は初めて知りましたが、遠州七不思議の京丸牡丹の伝説でも知られ、
いまはシロヤシオ・アカヤシオの群生地として春はハイカーを集めるそうです。

一種の桃源郷として、有名な柳田国男が注目したことからひところ知名度が高まり、
あの(!)深田久弥もこの集落を訪ね歩き、そして京丸山に登ったとのことで。

その隠れ里の谷間の最も奥にそびえる山が、高塚山。(三角点名は「京丸山」!)
山犬段からの最短コースで歩くと、ただブナが美しい山、春はシロヤシオのある山
というだけの、少し地味な印象になりがちかも知れませんが、三百名山に推挙し選出した
当時の日本山岳会の面々は、そんな山里の歴史を思い偲んでいたのかも知れません。

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