春霞の生駒越え 枚岡駅〜酷道308号〜暗峠〜南生駒駅


- GPS
- --:--
- 距離
- 6.8km
- 登り
- 410m
- 下り
- 339m
コースタイム
天候 | 蒸し暑い晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
復路……近鉄生駒線南生駒駅から乗車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険なところはありませんが、舗装道が非常に狭く急ですので、上から降って来るクルマやバイクには十分ご注意ください。 トイレは、枚岡公園に多数。大阪側の上部でも見かけましたが、奈良側は南生駒駅くらいしかない模様。暗峠近辺には軽食屋やうどん屋がありますので、そこで借りるという手もあるでしょう。 |
写真
感想
今年の春分の日は暦通りに暖かく、桜のつぼみや木々の芽も一気に膨らみ、春本番の雰囲気がもうすぐそこに感じられます。しかも花粉症の人間にとって幸いなことに、スギ花粉は去る10日前後の超大量飛散の結果、もう終息に近づいているような感じがします。
そんな昨日は、金曜日の関西出張のついでに奈良で鉄ヲタ友人と昼メシをともにして関東限定鉄ヲタグッズを引き渡す予定であったのですが、友人の急な予定のために会食は夕方に変更……。午後の予定が急にまるまる空いてしまいました。そこでピコーン!と思いついたのが、背広に革靴でも歩ける (?) 舗装路の山登り……泣く子も黙る「酷道」として一部のスジの間で悪名を轟かせる国道308号線の凶悪激坂ゾーン「暗峠(くらがりとうげ)越え」です!!
このルートは近鉄枚岡駅から南生駒駅まで7km弱、標高差400mということで、午後のひとときを使って関東人が関西の山にデビューするにはちょうどおあつらえ向きであると言えましょう。……いやまぁ、そもそもスーツでそんなところを歩こうとすること自体どうかしているのですが、以前ヤマレコの日記にて、近鉄奈良線が開通する前の阪奈間の主要ルートであった暗峠を越えてみたいなぁ〜と軽い気持ちで記してみたところ、関西の皆様からアツイコメントを多数頂きましてビックリ仰天! 「かくなる上はいつか歩かなければならぬ……しかもその時は出来るだけ早い方が良い」と思ったものです (笑)。
というわけで、実際に歩いてみたのですが、いや〜〜大阪方面が霞んでしまうほどの蒸し暑さでしたので、スーツが汗ビッショリになり失敗しました (^^;)。歩行ペースそのものにつきましては、最近赤線つなぎで舗装路ばかり歩いていたもので、足が硬い道に慣れており、写真をパチパチ撮りながらならこんなものかな?と思うのですが……。
それはさておき、さすが天下にその悪名を轟かせる酷道! 枚岡〜暗峠間の超ウルトラスーパー激坂酷道ぶりには本当に仰天致しました。約400m稼ぐということで、「まぁ大体丹沢の大倉尾根でいえば大倉バス停から駒止茶屋の下の一本松休憩点あたりまでの登りか、余裕余裕♪」と思っていたのですが、実際には大倉バカ尾根の方がラクです、マジで。枚岡の登り口から「弘法大師の水」に着くまで、とにかく妥協の余地のない激坂舗装路がひたすら続き、しかも時折上から酷道マニアのクルマやバイクが「降ってくる」のですから、一時も心が安まることはありません! 最急勾配は明らかに35〜40度ありますし……。しかも総じて、狭隘路マニア悶絶の激狭&急カーブが続きます。まさに百聞は一見に如かず、暗峠を越えずして酷道を語るなかれ……でしょうか。
でも、ヤバ目な登山道と比べれば、クルマに注意しさえすれば楽勝であることは注記しておきます。実際、午後からハイカーの皆様が、ハイカーらしい格好で三々五々歩いておられました。そんな中をスーツで歩く私……あぁ恥ずかしい (笑)。
なお、暗峠の西側、大阪府側の無茶苦茶ぶりと比べれば、奈良県側は緩い坂や広い道が増えて心理的恐怖感はありませんが、世間一般の舗装道路と比べれば急であることは確かで、ところどころ古民家のあいだを通る所などは、行き違い不可能な激狭路となっています。
ちなみに平日でしたら、南生駒駅と暗峠のあいだにはコミュニティバス(ワゴンタイプ)が走っていますので、マニアックな路線バスが好きな方にはおすすめです。頂上付近の棚田の見事さは一見の価値があり、蒸し暑くて登る気がしない季節にはこれを使ってサックリと訪れてみるのも良いかも知れません (生駒市公式HPをご参照下さい)。
総じて、スーツで歩く道としてはハードなことこの上ありませんが (返す返すも我ながら馬鹿だなぁ……)、下界からは伺い知ることの出来ない生駒の美しい森の姿を知り、これからの季節には信貴山と生駒山のあいだを縦走するなんてのも楽しそうで、大都会のすぐ目の前にこれほど見事な自然を擁しているという点で高尾山と結構良い勝負なのではないか……と首都圏民として認識を新たにしたのでした。
以上、長文で失礼しました。ご覧頂き誠にありがとうございました m(_ _)m
コメント
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酷道308号線を行って来られましたか。
普段はハイキングなんぞしない人達も酷道に惹かれてやって来ますが、車やバイクが「降って来る」とはレコ読んでて笑ってしまいました。
しかしスーツ姿で峠越えとは、シュールかつ暑そう・・・
夏場でしたら脱水症注意です。
こんにちは、コメントどうもありがとうございます!
一度「行きたい」と思い始めると、いてもたってもいられないもので、結局登って来ました……酷道308号線。いやはやこのルート、一歩間違えれば死に直結するほどシビアな操作を求められるクルマやバイクにとって「酷」(転じて快感?)な道だと思いましたが、それこそ上からテトリスのブロックが降ってくるかのようにクルマが降ってくるのを常に身構えていなければならない歩行者にとっても過酷の極みでした (滝汗)。
でもまぁ、そんなゲーム感覚で歩けば、経験値アップという快感も待っているのかも知れません (笑)。
スーツ姿の山登りは、今回のルートが限界ですね……。これ以上の高度を稼ぐとなりますと、汗のかき方とその後の乾きの遅さがハンパ無いものになってしまいます。あ、それ以前に、間違いなく場違いなカッコでした……荷物は手提げカバンですし (^^;)。スーツとは別に山スタイルを携えて新幹線に乗るのは面倒臭いのが悩むところです。
bobandou さん、はじめまして。わざわざ関東から奈良までお越しいただきありがとうございました。小生宅からは暗峠、比較的近いのでよく登ります。それにしても地元の者もあまり知らないコミュニティバスの紹介から、トイレの場所の案内まで懇切丁寧なレポートに感心しました。ご紹介重ねてありがとうございました。
これは余談ですが、
>、奈良側から生駒トンネルを抜けたのち突如眼下に大パノラマが広がり、ジェットコースターのように駆け下って行くのも、「突然ブレーキが壊れたらどうするのか」というドキドキ感が半端ないです。
bobandou さんはてっちゃんと自己紹介にありましたので、あるいはご存知かもしれませんが、終戦直後近鉄電車史上に残る大暴走事故がここで発生しました。亡くなられた方のご冥福を改めてお祈り申し上げます。
こんばんは、こちらこそはじめまして、コメントどうもありがとうございます!
レスが遅れまして誠に申し訳ございません。日・月は仕事に追われ、今日は朝からヤマレコのネタ集め(=赤線延ばし行)に出掛けておりましたので……。
さて、私は関東人ではありますが、これまで幾度となく関西を出張で訪れ、そのついでに関西の主な鉄道をほとんど乗り回しましたので、「わざわざ」というほどではございません。かねてから親しみを持って関西の雰囲気に触れさせて頂いております。しかし……こと山登りに関してはこれまで全く疎遠であったため、ヤマレコの自分の記録にも天保山 (笑) だけでなく、なるべく早めにまともな高みを書き加えたい……と思っておりましたので、「奈良線開通100周年イヤー期間中に是非暗峠を」と思い、このたびスーツ姿で歩いてしまったという次第です
生駒から近いところにお住まいとのこと、まさにこのエリアのツウでおられる方にとっては大した内容ではないかと存じますが、ヨソモノが登ってみるとこんな感じだ、ということでお楽しみ頂いたようで幸いです〜。コミュニティバスの存在は、奈良に住んでいる鉄ヲタ兼バスヲタの友人から聞いておりまして、「あ、たしかに時刻表が掲出されている」ということでパチリと撮ってみました。
生駒越え電車の暴走事故……。近鉄の峠道での暴走事故と言えば、青山峠での特急電車正面衝突が余りにも有名ですが、奈良線でもやはりあったのですね……。終戦直後の混乱の中ということで、鉄道雑誌の資料系記事の中でも余り触れられないような印象……と申しますか私自身見落としておりました。ともあれ、奈良線にせよ大阪線にせよ、私鉄有数の連続急勾配を大型車が高速で通過するために、下回りはやたらと重厚な装備となっていますが、やはり度重なる急勾配での事故が念頭にあるのでしょう。事故を教訓に、いまの安心して乗っていられる近鉄電車があるというわけで、合掌……。
RESありがとうございました。
>私は関東人ではありますが、これまで幾度となく関西を出張で訪れ、そのついでに関西の主な鉄道をほとんど乗り回しましたので、「わざわざ」というほどではございません。
あるいはご存知だけではなく、実際にご乗車かと思いますが、生駒には日本一古いケーブルカー(複線区間があることでも有名)がありますし、同じ生駒山系の信貴山には、ケーブルに登ってから乗り換えたという今はなき山上鉄道の廃線跡がありますね。そのほかにも近鉄生駒線(昔の信貴生駒電鉄)の複線区間が単線になった区間などもありますので、もしお見落としがありましたらまたお訪ねくださいませ。
>奈良に住んでいる鉄ヲタ兼バスヲタの友人から聞いておりまして
生駒市には、しばらく前まで(市街地にもかかわらず)一日に一度だけバスがやって来るという不思議なバス停がありました。それも朝や夜の通勤時間ではなく昼間の午後三時ごろという中途半端な時間です。歩いても電車の駅から10分ほどということもあり、乗る人はなく何時も空で走っていたと思います。一度乗ってみたいと思っていましたが、知らない間に運行をやめていました。おそらく路線維持の関係だったのだろうと推察していました。
書き落としました。
ネット通信を始めたころは、いつも様付けにしておりましたが、「様付けは勘弁して」という方が多いので、横着者の小生は使い分けが面倒と、今ではお断りなしにはじめからすべて「さん付け」にしております。何卒ご無礼お許しのほどお願い申し上げます。
こんにちは、レスへのレスどうもありがとうございます。
いえいえ、「様」でも「さん」でも全く構いませんので、どうぞお気になさらないよう〜!
それにしても生駒(とその山脈)というところは、険しい地形ながらも大阪と奈良のどちらにも近い便利な場所ですので、いろいろな交通手段が発達して面白いエリアだと思います。生駒ケーブルカーは、途中で交換するため線路が計4本ある踏切も訪れたことがありますし(発車すると、まだ車両が遠くにあるにもかかわらず、踏切の足下のロープがヒュルヒュル動くのが不気味で、そこがまた面白い。笑)、近鉄生駒線もこのときの「山行」で一部乗ってみました。しかし、信貴山界隈は未訪問ですので、まだまだ関西の鉄道完全制覇というわけには参りません (^^;)。近鉄が意外と枝線を多く持っており、遠来のヲタにはハードルが高い状態です。
一日に一回しか、あるいは一週間に一回しかバスが来ないというのは、明らかに免許維持路線かと思われます。バス趣味的には垂涎の的でしょうが、山に出掛けるときに利用するバスでは、そうなって欲しくないものです。
生駒近辺で衝撃を受けた路線は、奈良交通の西大寺〜押熊線でしょうか。ここほど過酷な道の狭さの路線バス(しかも本数多し)には乗ったことがなく、手に汗を握り続けました (笑)。途中「北田原」乗り換えで交野市〜磐船街道〜生駒を結ぶ路線(磐船越えは土日のみ2往復になってしまいました)にいつか乗ってみたいものです。
※なお、奈良交通といえば、「八木新宮線」も全線乗ったことがあります。
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