巨木の森の信越国境に、「鬼ぶな」を訪ねて


- GPS
- 05:17
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 466m
- 下り
- 458m
天候 | 快晴。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
この時期、信越国境の峠に登る車道や踏み跡は、雪に埋もれており、上部のブナ林へは行けそうなルートを探しつつ上がります。残雪の下には、水路、小沢、畑地などが隠れています。雪の踏みぬきは、危険。登高の中盤以降は、傾斜がある沢のそばや、雪原の下に隠れた枝沢などの上を、横断しつつ登って行きます。大きな用水掘りも隠れています。地図の表記や現在地確認を重ねて、登り、下りする必要があります。 |
その他周辺情報 | ブナの森は全体が積雪1m以上の雪原。雪が少なくなり、木の根が露出し始める遅い時期の場合は、樹下に入り込むことをせず、根を踏んで傷めぬように注意したい。 |
写真
感想
信越トレイルと呼ばれる国境線は、豪雪と巨木の森とで、惹かれてきた地域でした。「巨木の谷」の「森太郎」に会いに行って、1度目はかなわなかったのが、2011の春でした。そのときは、本命に会えなかったけれど、巨木の谷に沿って上り下りするルートをとって、背丈のあるとても立派なブナを、数本も観察することができました。
今回は、その「森太郎」から6,7キロほど離れた場所に発見された「鬼ぶな」を見たくて、雪解けが早まったのにも合わせて、出かけました。
「鬼ぶな」は、名前は近づきがたいけれど、姿は伸びやか、樹皮も白く美しい巨木らしい。
ルートは、信越国境の峠へ、どこでも好きにルートどりできるこの時期にほぼ直上するラインを選びました。なにしろ、「鬼ぶな」どこに位置するか、くわしい地図は見たことがない。そのかわり、この時期なら、低木とヤブをすっかり雪の下にして、広い雪原を探索することができます。
結果は、遠目が利くし、行動もしやすいし、すばらしい時間を過ごすことができました。
幹の直径が1m超えで、元気な盛りのブナの大木が、幾本か見つかり、見とれました。
そして、めざす「鬼ぶな」は、それらの巨木のなかでも、抜群に立派な姿で、私たちを迎えてくれました。
この時期、まだ葉はやっと開きかけだったこともあったのだと思います。とにかく明るく、でかい。周囲の大木から抜きんでる太さの幹を高く立ち上げ、空にも周囲にも、ドーンと大きく枝を広げて、堂々とした大きさで私たちを迎えてくれました。
「鬼ぶな」の正確な場所は、保存と観察の手だてがまだ定まっていないようで、詳しい位置は公表はされていません。私たちは、現場で見晴らしの位置に登り上がるなど、ちょっと苦労して「鬼ぶな」探しをしました。場所は正確にはGPSでもデータは略しています。冬の後半から、雪が落ち着くこの時期に、現地で自力で探すのが、一番楽しめるし、保存が必要な古木の根を痛めることもありません。自分で探すことで、いろんな美しい巨木にも出合える楽しみもあると思います。
まだまだ「鬼ぶな」は働き盛りの世代のようです。現地では、樹林が枯死したと思える空間が多いことが気にかかりました。「鬼ぶな」やその生命力を継承する若いブナたちにも、すばらしい未来があるようにと願いながら、林と広大な雪原のルートを降りてきました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する