クラシ北尾根末端・キツネ峠は何処だ?
- GPS
- 24:00
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 858m
- 下り
- 820m
コースタイム
- 山行
- 5:45
- 休憩
- 2:20
- 合計
- 8:05
天候 | 曇り 【気温】駐車場スタート時:13℃ お金明神:15℃ 下山終了時:16℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(6時半の段階でスペースは7割程度埋まっていました。) |
コース状況/ 危険箇所等 |
愛知川は水量、勢い共に増した流れが徒渉の大きな障害になりました。 ヒロ沢出合い、大瀞の徒渉は共に裸足で冷たい流れを渡りました。 【ヒロ沢出合〜お金峠】 山地図、地形図のどちらにも記載の無いバリエーションルートで、 踏み跡は殆ど有りませんが、時々テープは見られます。 小ぶりな尾根ですが、明確な尾根芯を外さず忠実に辿りました。 お金峠へ向かう場合は紛らわしい尾根分岐も有りませんが、 逆コースの場合はP843を過ぎた辺りと、取付き手前の二ヶ所程 左に派生する尾根の分岐が要注意です。 |
その他周辺情報 | 登山届ポストはバス停脇の登山口に有ります。 トイレ付近の黄色ボックスは料金投入箱ですので注意して下さい。 |
写真
感想
最近目にしたヒロ沢出合いから尾根通しでお金峠まで歩かれた記録に
興味を惹かれた。
地形図を見ると、登る際には派生する尾根分岐も問題なさそうなので、
早速出かけてみる。
曇り空だが風も無く、登山には問題ない天気だ。
終盤を迎えた朝明渓谷の紅葉を眺めながら、汗をかかない程度のペースで
猫谷を上がり羽鳥峰峠に出る。
ゆったり広がる峠で一息入れた後、峠を越えてヒロ沢へ入る。
湿原から源流部の小さな流れに沿って落ち葉を踏んで下ると、
次第に沢も立派になってくる。時々谷が広がってルートが曖昧になるが
標識も整備され、目印のリボンなどが導いてくれる。
一枚岩を滑る様なナメを過ぎ、豪快に落ちる滝の高捲きを終えて
しばらくすると流れの奥が明るくなり、左岸へ移ると避難小屋跡の
広い台地に出てヒロ沢出合いとなる。
河原へ出ると上流側には大きな空が広がり、下流側は岩壁が廊下を
形成する美しい愛知川の渓谷美が見られる。
ゆっくりと景色を楽しみたい場所だが、いつもよりも水量も勢いも
増した流れが悩みだ、予定の地点を飛び石伝いでは渡れそうもない。
早速、徒渉点地点を探してウロウロするが、結局靴のまま渡るのを
諦めて流れの幅が狭まる地点で裸足なる。
少し上流側を膝下まで水に浸かって何とか左岸へ徒渉し、従来の徒渉地点
標識まで戻る。
いよいよ目指す尾根へ向かいたいが、樹林に囲まれ地形が読み取れない。
地形図で方角(ほぼ西方向290度)を決めて標識の裏から強引に急斜面を
攀じて尾根筋に乗る。しばらくすると右斜めから尾根を併せるが、
下る場合は紛らわしい要注意地点になるだろう。
落ち葉に埋もれた小さな尾根は、傾斜がきついが樹林も疎らで、
尾根筋も明瞭だ。踏み跡も無いバリエーションルートだが時々現れる
テープが頼もしいが、忠実に尾根芯を辿る。
大岩が重なる小さな鞍部を過ぎると石楠花がうるさくなってきた。
尾根下に逃げたり、疎らな間をくぐったりして行くと、右から尾根を
併せ尾根の向きが左(南)向きに変わり、
(逆周りに場合は直進しないように注意が必要だ。)
しばらくすると、展望地に出る。
生憎の曇り空だが、眺望が利けば御池岳〜県境稜線〜御在所岳辺りが
望めそうだ。
唯一の展望地を過ぎるとすぐに小さなピークに出てP843となると、
やっと石楠花も疎らになり、度々現れる尾根芯の岩を避けながら
下ると鞍部に出て小枝に架かる「キツネ峠」の木札を見つける。
文字のかすれたプレートには右(西)谷尻谷、左(東)ヒロ沢出合いへ
の案内が。足元にはかすかだが踏み跡もみられる。
峠から再び急な尾根を辿る。
展望に欠ける尾根だが、梢の間から覗ける銚子ヶ口の山並みを見ながら
行くとやがて傾斜が尽き平坦部に出る。今日唯一のピークとなる
塔ノ峰(と思われるがプレートは見つけられなかった。)を下ると
そこがお金峠だ。
クラシ北尾根はこれから三度ほどピークを越えてワサビ峠へ、さらに
ジャンダルムを越えてクラシへと続くが今日はここまでが目的だ。
この先は今度のお楽しみとして、お金明神へ向かう。
初めて訪れたときは薄い踏み跡を辿ってウロウロしたが、
今はくどいほどテープがつけられている。
お金谷を下り、途中からトラバースして尾根に出て右へ向かうと
お金の塔から愛知川方向を睨む天狗様に対面だ。
此処まで来れば、この先は良く歩かれている道なのでゆっくりしよう。
天狗様と向かい合って軽く食事をした後、大瀞へ向かう。
お金谷出合いから愛知川左岸の高みを辿り、窯跡を過ぎ広いコバ地で
御地蔵様を見ると大瀞・タケ谷の分岐だ。左折して急な崖?を下ると
廊下に囲まれた大瀞に出る。川幅は狭いがここも勢いよく水が流れ
徒渉地点が見つからない。対岸にテープが下がる地点も水量、勢いが
徒渉を妨げる。今度は迷うことなく裸足になって勢いの弱そうな地点を
渡るが目測を誤って右岸まですぐの所で深みにはまり、腰下まで流れに
浸かってしまった。
幸い誰も居ないので岩陰で下着から着替える。
さっぱりしたので気を取り直して中峠へ向かおう。
岩壁を攀じて橋の袂に上がり、下水晶谷に沿って踏み跡を辿るが、
周りの木々は葉をすべて落とし早くも冬支度を終えたような感じだ。
概ね右岸に沿って谷から離れたり近づいたりしながら源流に向かうと
なだらかに広がった中峠に出る。コースが十文字に交差する中峠の展望も
なかなかの物だが、今日は一寸残念だ。
風も無いので小高い場所で遅めの昼食を摂ったあと、初めての道で
朝明へ下る。
谷間に付けられた急な道を下り、ガレ場(谷)の脇を急降下すると
流れに懸る丸木橋が下に見え、左から落下する水音が聞こえる。
橋に出て見上げるとこのコースの見所、落差15m程と言われる曙滝だ。
記録で見るより水量が多いせいかより立派に眺められる。
一度見てみたかった滝を過ぎると、谷の傾斜も緩み堰堤を越える毎に
谷幅が広がりやがて大きく開けた明るい河原に出て山道も終わる。
【クラシ北尾根を末端からお金峠まで、全行程のほぼ1/3の距離だったが
核心部と同じように急登が続く尾根だった。
一部、石楠花の薮がうるさい所もあるが、樹林も疎らで下生えの無い
意外に歩きやすいコースだと感じた。
しかし、こんな尾根にもテープや分岐の標識が下がっていた。
鈴鹿にはまだまだ知らないルートが有るんだろうと思うと、
歩けば歩くほど興味が湧いてくる。】
onetotaniさん、こんばんは
キツネ峠、無事見つけられたようですね。
お金明神もお元気そうに鎮座していらっいますね。
渡渉は、どう渡られるのか気になっておりました。
ちゃんと替えを用意していらっしゃるとはさすがですね。
higurasiさん 今晩は。
愛知川の流れは想定外でした。
これほど水量、勢いが増していると徒渉も苦労しました。
二度の徒渉で約1時間ほど費やしてしましましたが、
予定より早めて出発したので、計画の時間内に周回できました。
紹介していただいた秘密兵器はさっそく購入してきます。
こんばんは。
この峠は知りませんでした。
鈴鹿滋賀県側は、本当に奥深いですね。
私たちは、麓のお金明神には行けましたが、残念ながら途中で撤退しました。
お金明神の岩は、いつ見ても不思議な形です。
昔の人々が信仰の対象にしたのも頷けます。
鈴鹿は奥が深いのですが、どこを歩いても、かつての人々の生活が偲ばれます。
ロマンですね
その代わり、鈴鹿は川や谷が多いので、渡渉は注意です。
私たちも難儀しましたが、さすがに愛知川本流の流れは厳しいようですね。
totokさん 今晩は。
昔の方は谷や尾根を越え苦労と共にお山のお金明神に参拝されたんですね。
いつまでも岩の風化が進まず残ってくれるといいんですが。
未知の尾根を辿って愛知川の渓谷を楽しむつもりでしたが、冷たい水に
浸かって少し落ち込みました。
日帰りでもコースにあった備えの大切さを再認識した山行でした。
onetotaniさん
こんばんは
とても奥深いところを歩かれて流石鈴鹿を知り尽くし方だなと感心しました。
私など到底歩けない場所ですから、
まして渡渉続きなんて私にはドボンの連続だと思います。
しかし今回雨乞を歩いて感じたことは素敵な場所が一杯あるなと思いましたので是非とも一度楽しんでみたいものです❗
kazu97さん 今晩は。
先日の雨乞岳は晴天に恵まれ楽しまれたようですね。
今回のコースは記録も乏しかったのですが何とか無事周回できました。
しかし今回の愛知川は手ごわい川になっていました。
歩けると見えた岸辺はいきなり深くなり、不覚を取りました。(情けない!)
谷間の木々は、すでに梢は葉を落として冬支度。
短い秋を感じさせられる山行でした。
とても静かなコースを歩かれましたね。
羽鳥峰峠から先、滋賀県方面は登山者にはほとんど会うことが無かったのでは?
愛知川の流れがキツく、ご苦労されたようですね。私は以前杠葉尾から羽鳥峰峠へ歩き、徒渉に苦労したことを思い出しました。
この辺り、まさに鈴鹿の最深部と言えるエリアですね。
久しぶりに歩いてみたくなりました。
来年かな🎵
yoshikun1さん 今晩は。
釈迦ヶ岳から根の平方面を歩かれる方は多かったと思いますが、愛知川辺りは
静かでした。
おかげで徒渉失敗の着替えも人に見られずに済みました。
以前と比べるとテープやリボンも増えていましたが、県境稜線辺りとは違い
気は抜けませんね。
onetotaniさん こんばんは
またまたマニアックなルートを楽しみましたね。ヒロ沢から尾根伝いにお金明神さままでのルートがあるんですね。
昔、中峠から連れて行ってもらったことはあるのですが、とにかく中峠に登るのがきつくって・・・
また春になったらこのエリアを歩いてお金明神の天狗様に会いに行こうかな。
それまでには読図の勉強をしっかりやろうっと。
amaguri-shunさん 今晩は。
鈴鹿の尾根はいろんなコースを歩けますね。知れば知るほどどんどん深みに
はまっていくようです。
お金明神も以前は地図と磁石で確認しながら歩きましたが、ずいぶんテープが
増えて安心して歩けました。
中峠〜朝明のコースは今回初めて歩きましたが、曙滝から峠までの登りは
確かにきつそうですね。鈴鹿はどこも下りに思うのは「こんなにきつい
登りだったかな」ってことですね。
鈴鹿の山も、メジャールート以外にも
色んなルートが縦横無尽なんですね。
かなり歩くのが難しい道にも
テープとかプレートがあるのは
安心できますね。かって、鉄橋とか
避難小屋まであったとは。
メジャーな山の、メジャールートしか
歩けない自分からしますと
楽しみをどんどん発見される
onetotaniさんのスタンスが
うらやましいです。
komakiさん 今晩は。
名前の付いたピークに通じる顕著な尾根は、目的は別にして何かしら
歩かれているんじゃないかと思います。里に近い山だけに登山道の他に、
作業道、使われなくなった峠道、さらに獣道と様々な道が入り乱れています。
これが道迷いを起こす原因にも、マイナーな道を辿ってピークに至る魅力にも
なっていると思います。
無謀な行動を避けつつ、行動範囲を広げていければと考えていますが、
まだまだ鈴鹿の山も奥が深いですね。
【一日でも早くペットロスの悲しみから立ち直られるよう願っています。】
鉄橋が損壊してから、愛知川の下流は水流が早いので、この辺りには足が遠のきます。
シャクナゲを眺めて、ジャンダルムを這い上がり、その先のブナ林が、身体を和まして呉れる、とても好きな処ですから、春には行きたいんですけど。
短足でも渡れる物が在ると、裏銀座になる、素敵な処なのに。
dedeppo5さん 今晩は。
雨後の水量が心配で一週延ばしたコースですが、あてが外れました。
未知の尾根を歩き、ヒロ沢、愛知川、お金明神、曙滝と見所満載のコースを
楽しむ予定に、文字通り「水をさされる」ハプニングが有りましたが、
それでも何度も歩きたくなるコースですね。
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