辛くも登頂・・酷寒の硫黄岳(美濃戸口ピストン)


- GPS
- 09:10
- 距離
- 18.4km
- 登り
- 1,340m
- 下り
- 1,328m
コースタイム
天候 | まれに薄〜く陽が差す場面があるも、基本的に濃い〜ガス三昧。。。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■概況 前日〜前々日にかけて結構な雪が降ったようです。 さらふわパウダースノーが沢山あったのは良いのですが、、、兎に角気温が低かったです。 (昨日はもっとハンパじゃなかったらしいですが・・・) ■美濃戸口〜美濃戸 全面雪道です。途中、FFのリッターカーがスタッドレスのみでスタックしてました(その後どうにか脱出出来たようですが)。帰りも同じような路面状況でした。 ■美濃戸〜赤岳鉱泉 北沢コースは堰堤広場まで林道歩き、その後樹林帯を進みます。 林道からフカフカの雪が15cmくらいは積もったようで滑ることもなく大変歩き易かったです。 帰りは行きよりはだいぶ踏み荒らされていましたが雪が融けることもなくちゃんと残っていました。 アイゼンはまず不要でしょう。 ■赤岳鉱泉から赤岩の頭 赤岩の頭から派生する樹林の尾根を緩く蛇行しながら登ります。 登るにつれて積雪が増し、上部では30から50cmくらい一気に積もったようです(筆者調べ)。 赤岩の頭の直下は過去に雪崩事故が起きたこともある箇所ですが、大量の降雪後とはいえ、今日時点では崩れ落ちるほどの積雪は見られませんでした。 ■赤岩の頭から山頂 風が強烈なことで有名なこの区間、細かい地形にもよりますが、大量降雪後の今日も概ね雪は薄かったです。雪面はクラストしてアイゼンが小気味よく刺さります。 今日の風はなかなか強烈ではありましたが歩けないと感じる程ではなかったかと。ただし、ピッケルを深く刺せる箇所が少ないのでゆっくり着実にアイゼンを効かせないと進めませんでした。 山頂直下の岩峰の右を巻く箇所、ここはちょっとした難所(だと思う)ですが、今日時点では雪の量が少なく、しっかり岩稜歩きすれば恐怖感はない感じでした。が、ここは大事に至りかねない箇所なので非常にゆっくり通過しました。 ■そして山頂・・・ なかなかの烈風でした。。。 |
写真
ここでアイゼン、ピッケル、その他ピークアタック一式を装備&腹ごしらえしました(ここで-15度でした)
感想
うーん、またまた天候判断をしくじってしまいました。。。
誤解の無いように言えば、気温の低さと山頂での強風はある程度覚悟の上、だったのですが、天候の悪さは全くの想定外でした。寒くても眺めが期待できる山行になるかと思ったのですが、全く逆でした。
帰ってから改めて調べると・・・強い寒気が上空に入った場合、八ヶ岳では荒天となることが多いそうな。
やはり、天気予報頼みの天候判断には限界があるなーとの思いです。
とまあ、忸怩たる気分満載ですが、追ってまた・・・。
続けます!
僕の場合、ウェザーニュースのiモード版で見られる「登山情報」で週間予報を参考にすることが多いのです。
これは各山域の主要な山(結構細かい)をピンポイントで指定して天気予報(天候と最高・最低気温を週間と当日・翌日の予報)が見られなかなか重宝するのですが、この週間予報だと年内の八ヶ岳は軒並み曇りか雪ということで、唯一晴れ間が期待できたのが昨日、12/26(日)だったわけです。
今回は赤岳の反省も踏まえ、天気図の変化も注視し、12/25(土)はヤバそうだな!でも26日になると冬型がちょっと緩むように見えるゾ、そーゆーことか!?などと天気予報(夜半は曇り、午前中から午後にかけて晴れてくるという予報でした)の「裏づけ」を取ったつもりになっておりました。
とは言え、「やはり行ってみないと最終的には分からん。もしかすると晴れず、むしろ荒れるかもしれないな」ということで、天狗か硫黄に絞り、朝の路面凍結での走行距離が少ない硫黄岳に最終決定した次第です。
結果的にはまたもや厳し目の山行となりましたが、今回は他の入山者も前泊含め非常に多く、赤岳鉱泉からの登り、赤岩の頭からの登りいずれでも多数の人・パーティとすれ違いましたので、硫黄岳もかなりの人数が入れ替わり登頂していたと思います。
ちなみに、山頂での気温は-18度。プラス結構な強風で体感気温はかなり低くまたまた貴重な体験となりました。
また、今年1/24に全く同じコースを晴天時に登っていますが、その時との対比で雪が少なめの初冬とそこそこ以上積もった厳冬期の違いが垣間見えました。
ドラクエでいうと「予想以上に手ごわい洞窟を攻略して全滅間際で首尾よく脱出、レベルアップしていくつか呪文も覚えられた」という思いです(なんのこっちゃ・・・)。
次回は来年ですが、ちゃんと天候を見極め、好コンディションで行きたいと思いました。
さらに・・・
ご参考として、今回の装備概要です
・ベースレイヤーはさらなる防寒重視で発汗発熱長袖Tシャツの2枚重ね+速乾長袖Tシャツ
・このベースの上に薄手のフリース長袖を着てからハードシェル(ちょっと厚手のレインウェアです!)を着込んで歩きましたが、すぐに暑くなり美濃戸への途中でフリースを脱ぎました
・下は発汗発熱タイツに冬ズボン+オーバーパンツとしてカリマーの雨具
・歩き続けているとニット帽はちょっと暑く感じる(これは個人的な感覚と思います)のでネックゲイターを頭に巻いて耳をカバーしました
・手袋は厚手のシンサレートに厚手のスキーグローブを無理矢理装着。これがだいぶ暖かく山頂以外では指先の冷えをかなり防いでくれました(カメラ使用時もこれで扱える訓練?をしてます)
・靴はいつものAKU アイガー2GTX。断熱材は入ってませんが「2000m級の雪山はOK」という触れ込みで、靴下は極厚の山靴下1枚のみでしたが結構大丈夫でした(単なる慣れ?のような気もしますが)
(以降赤岳鉱泉までこれで充分でしたがザックを降ろすような休憩は取らないよう調整しながら歩きました)
・ピークアタック前のレイヤリングは、ベースの上にミッドシェルとして厚手のフリースジャケットを着用。これにネックゲイターとニット帽。ゴーグルはダブルです。
なお、いちおうザックには最初に脱いだ薄手のフリースとLowAlpineのインナーダウンを所持していましたが使いませんでした。
最近、とくに雪山では歩きを止めると一気に体が冷えるので、ちょっと立ち休み以外の休憩をほとんど取らなくて済むような歩き方になってしまいました。
参考になれば幸いです。。。
honsamaさま
昨晩は記録拝見してすぐ寝てしまいました
それにしても、八ヶ岳と飯盛山、すごく近いのに全くの天候の違い!
気温もかなり低いし・・
よく行かれましたね
まだ入力途中でして・・
間違って、投稿する 押しちゃいました。
さすがhonsamaさまですね
私にはあんな
ピッケルもまだ持っていないですし・・。
体力も技術もありませんし・・
景色は全く別世界という感じです!
私と同じ日に近くの山とは思えませんね。。
honsamaさま、これからも気をつけて行かれて下さいね
honsamaさん、こんにちは。
硫黄岳お疲れ様でした。
いやぁ〜冷凍庫の中のようで寒そうですね。
写真も「白」の世界ですね
この時期、冬型の天気時に行くには
相当気合いが必要ですね
pikachanさま
コメントありがとうございます(しかも2回♪)。
飯盛山、行ったことないですがいい雰囲気ですね。ホント、近いのに天候は雲泥の差ですね。。。
美濃戸口の歩き始めは西の方がうっすら晴れていたんです。その後すっかりガスの世界になったのですが、
正しくは「僕がガスの中にどんどん突入していった」ということのようですね(泣)。
ピッケルワーク、アイゼンワーク、その他雪の歩行技術は無雪期には身につきようがないものなので、正しい知識習得→危険のない範囲で実践、の繰り返しかないように思う今日この頃です。最初は奥多摩の鷹ノ巣山や雲取で、次に残雪期の天狗岳や北横岳などで練習してきました。何となく成長しているような気がします♪
来年も慎重に、気をつけて行ってきます!
kankotoさん
こんにちは!
冷凍庫・・・気になって調べましたら家庭用冷蔵庫の冷凍室は「−18度以下」とJIS規格に定められているそうです。
今回の山頂がまさに−18度でしたので、ドンピシャ、ですね。。。
駐車場に下山した時でも−6度でしたので、終日氷点下での行動だったことになります。
それだけ長時間の経験は、思えば初めてです。。。
実際、赤岩の頭までの登りくらいから右の鼻腔内に違和感があり・・・たぶん鼻毛が凍結していたのではないかと思います(爆)。
でも、歩いている限り、極端に冷えることもなく、指先・足先の末端も結構大丈夫で良かったです。
こんにちは。
今月11日に続き南八雪山山行、ナイストライです!
ずいぶん気温が下がってきましたね〜写真からも十分伝わります。
私も年明けにでもコンビニでアイゼン
honsamaさん、こんばんは。
同じ日に北横岳を登っていました。
あの気温であの風の中、硫黄岳はすごいですね。
私の中では、まずは厳冬期の天狗岳を制してから、次が硫黄岳と考えているので、まだまだ先になりそうです。
ちなみに私も、携帯サイトの某登山天気予報で八ヶ岳は快晴、となっていたのにだまされました。
まあ、いい体験ができたので結果オーライですが。
gsanikiさん
どーも、12/11の赤岳以来ですね!コメント、ありがとうございます。あの日は風の強さと視界の無さはかなりのモンでしたが気温に関しては暖かめでしたので、今回は違った経験が踏めました。無事に(落命せずにという意味はもとより、へろへろになって赤岳鉱泉に急遽お泊まり、ということもなく)戻れましたし、有り難い話です、マジで。
年明けに美濃戸口突入ですか〜、記録楽しみにしております♩
健全なスタッドレスなら問題ないと思いますが、チェーンを着けるなら諏訪南インターのファミマは明るくてオススメです。最後の明るいポイントなので。
しかし、今回はガスの切れ間に厳冬期と同じ景色がちらっとですがしかと見えました。やはり雪で真っ白な八ヶ岳はいいですね♩
naoki99999さん
初めまして〜♩北横岳も寒そうでしたね。。。お疲れ様です。
あの日は寒さが秀逸でしたがnaoki99999さんの記録にもあるように、耐風姿勢をとるほどの場面はなく、どちらかというとまだマシだったのかもしれません(某サイトの登山情報では「暴風警戒」でしたが)。
実際、結構な人数とすれ違ったわけですが、よくもまあ、あんなコンディションで登るなあとやや意外でした(自分言うのもナンですけど)。
naoki99999さんの記録、なかなか詳細&臨場感があって良いですねえ。ゴーグルの下りに触発され、感想欄に装備の書き込みを追加してみましたので是非ご覧ください(ダブルのゴーグルは近所のAlpenでスノボ用の安売りを買いましたがまったく曇らずシングルとの性能比を痛感しました)
ちなみに、赤岳鉱泉からの硫黄岳は赤岩の頭までは樹林のさしてキツくない登りなので風の影響は少なく、冬の硫黄岳登頂には好適かと。今回も夏沢峠からであればもっと風に苦しめられていたと思います。
風にさらされる区間が短いため、場合によっては天狗より登り易いルートかもしれません(もっとも、それまでのアプローチがやや長い&赤岩の頭直下と山頂直下の岩峰通過がネックですが、雪の西黒尾根を通ってオキの耳まで行ける方なら大丈夫と思いますヨ)
僕もまだまだ雪山の駆け出しですので、情報交換など、今後とも宜しくお願い致します
honsamaさん、こんばんは。
おお!
あと、天狗岳より硫黄岳の方が登りやすいかも、ですか。ふむふむ
こちらこそ、情報交換など、今後ともよろしくお願いします。
naoki99999さん
ご返信、どーもです!
ダブルレンズのゴーグルはシングルの4倍・・・とのコメントを受け、
俺買ったのそんなに高かったかなー?との感想でしたので、
買い物ついでに近所のVictoria(Alpineではありませんでしたっ!)を覗いてみました。
僕が買ったのは昨シーズンなのでよく覚えていないのですが、旧モデルのワゴンセールで¥2999か¥3999だと記憶しています。
で、店頭を見てみると同様のゴーグルワゴンセールが・・・。
シングルの¥1999と¥2999に混ざり、よく見ると¥3999 でダブルのゴーグルがありました!
店内に移動し、棚に並んでいるのを見ると・・・ピンキリですが1万円以上するのもザラにあり、安いのでも¥5000くらいでしょーか?
ということで、旧モデルの特価品をスキー系量販店で探せば、シーズンインの今でも値ごろ感のあるものがありそうですよ〜♩
ご参考まで。。。
honsamaさん、情報ありがとうございます。
本日、近所のスポーツデポ(アルペン系)で、6000円台のダブルレンズをゲットしました。
価格的に多いのが8〜9000円台なので、前に買ったシングル(まさに¥1999のです^^;)の4倍するという印象でしたが、探すと5000円台のもありました。ただ、眼鏡をしているので当たらないものを実際につけてみると、その6000円台のでないとぶつかってダメでした。
これで、吹雪いても大丈夫かな? 次の山行が楽しみです。
naoki99999
あけましておめでとーございます!本年も良いヤマになりますよーに。。。
ダブルのゴーグル、割安のが見つかってよかったですね♩
僕はこのトシでも幸い裸眼なので格安品を享受できていたのですね。
僕もダブルなら曇りませんよ、と言い切れる程の経験はないですが、もう一個持っているシングルと比べると断然曇りません。ちょっとゴツいのが玉にきず、ですが。。。
今年も良い挑戦&用意周到な雪山記録をご祈年申し上げます!
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