ナラテイロに巨樹を訪ねて
- GPS
- 06:18
- 距離
- 14.6km
- 登り
- 1,944m
- 下り
- 1,950m
コースタイム
天候 | はれ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
名栗沢のトチ、鍛冶小屋窪のトチ:林道のすぐ傍にあり標識や道が付いていますが、どちらも急斜面なので注意。 名栗沢のシオジ:名栗沢を遡上します。全く道はありませんので自己責任で。 ナラテイロ:赤石尾根の中段から派生する支尾根にあり、登山道や道標の類はありません。森林作業道を拾いながら辿り着きます。それなりの装備や経験がないと道迷いの恐れがあります。 |
写真
装備
個人装備 |
GPS
|
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感想
巨樹を意識し出したのは、タワ尾根で「金袋山のミズナラ」を見てからだ。それまでも巨木に出会うとカメラを向けたりしていたが、やはり存在感が違う。
日原は日本一の「巨樹の里」であり、「日原森林館」が設置されている。森林館のHPには、まだ見たことのない日原の巨樹たちの写真が掲載されていた。これら写真の撮影者である樋口氏のサイトには、多数の巨樹が詳細に紹介されている。これら多くの巨樹を探索し紹介する労苦と愛情には深く感銘を受けた。
ナラテイロは天祖山の中腹にあり、多くの巨樹が確認されている場所のようだ。紅葉の時期に訪れたらさぞや素晴らしいだろうと計画を温めていた。本日は無風の秋晴れ、道中いくつかの巨樹を探訪しつつ、ナラテイロを目指すことにした。天祖山南面の赤石尾根や大ブナ尾根はこれまでに登っているので、大体の土地勘はある。
道中の日原林道沿いにある名栗沢のトチノキや鍛冶小屋窪のトチノキは、標識があり手軽に訪れることができる。どちらも同じぐらいの大きさで迫力満点、一見の価値がある。まず名栗沢のトチノキを鑑賞し、更に名栗沢を遡ったところにあるシオジの巨木に寄り道してから林道に戻り、鍛冶小屋窪のトチノキを見学後、いよいよナラテイロへ。植林の中の仕事道を拾いながら登ってゆくと明るい自然林に行き着く。
下の方から巨樹を探索する。驚いたのは、立派な木が多くてどれが目指す巨樹なのかわからないことだ。それでも歩き回っていると、ひときわ大きい木を見つけることができた。斜めに生えているミズナラだ。金袋山のミズナラほど太くはないものの迫力があり、思わず「すげー」と唸ってしまった。そこから少し登ると小広い平坦地があり、ナラテイロ最大のミズナラが中央に聳えている。といっても周囲の樹もそれぞれ大きいのでむしろ控えめに見える。穏やかな平地とミズナラ巨木…まさしくナラテイロの名にふさわしい。他にも、シナノキとミズメの巨樹を探し出すことができた。個人的にはこのシナノキと、最初に見つけた斜めのミズナラが個性的で好きだ。
さて、樋口氏のサイト・東京最後の聖域「にっぱら」では、4本のミズナラが紹介されている。しかしどうしても4本目が見つからない。倒木を見つけ、ひょっとしたら、と撮影しておいた。掲載されている写真と見比べてみると、当時すでに折れて枯死していた片枝と思しき残骸の形がよく似ている。近年になり倒伏してしまったのだろうか。実はこの他にもため息の出るような巨木が2つ3つ倒れていた。「神の木」も根元に大きな空洞ができている。老いて朽ち倒れてしまうのは避けようがないのだろうが、何とか守る方法はないのだろうか。植林に挟まれた小さな土地だが、これだけ多くの巨樹巨木が集まっている場所は珍しい。残された巨樹たちと再び出会えることを、そしてまた新たな巨樹が育ってゆくことを祈りたい。
コメント
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はじめまして。
黄葉をまとった巨樹の美しさに見入ってしまいました。
kuroske様の豊富なご経験がなくては見られない光景ですね。
本当にうらやましい世界です。
ぜひ他のレコも拝見させてください。
コメントいただきありがとうございます。maekさんのレコを拝見しましたが、たびたび巨樹を訪れていらっしゃるようですね。同好の士とお見受けしました。
ナラテイロまでは、森林作業道を辿って行けるので特に危険な箇所はないのですが、踏跡が錯綜しているので、迷い込まないように注意は必要です。でも「豊富な経験」が必要なほどではありませんので、いずれ訪れてみてはいかがでしょうか。
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