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長野県庁2階にある、長野県山岳遭難防止対策協会事務局から、長野県内で発生した山岳遭難についてお知らせします。
★データで見る冬山登山に潜むリスク(YAMAHACK掲載)
https://yamahack.com/5563
・冬山シーズンの遭難者は20代〜40代が約3分の2を占める!?
・入山目的別で異なる態様(遭難原因)
・雪山登山では「道迷い」が多発
・・・
・同じ山でも難易度が上がる冬……一段階レベルを下げた登山計画を
◎山岳遭難発生状況(週報)
・12月24日、3人パーティで八ヶ岳連峰赤岳に入山した男性(73歳)が、地蔵尾根を登山中、疲労・装備不足等により行動不能となる山岳遭難が発生し、諏訪地区山岳遭難防止対策協会救助隊員が出動して救助しました。
・12月25日、北アルプス有明山に仲間6人と入山した男性(55歳)が、狩猟中に足を滑らせて滑落・負傷する山岳遭難が発生し、松本広域消防署員が出動して救助しました。
○令和4年12月25日現在の遭難状況は
281件(死者37人、行方不明4人、負傷者138人、無事救出127人)となりました。
前年比は、発生件数が+26件、遭難者が+33人です。
内)単独登山は、発生件数が−8件、遭難者が−8人です。
内)山菜きのこ採りは、発生件数が−1件、遭難者が−1人です。
★長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス
12月3週は、山岳遭難の発生はありませんでした。
冬山には、夏山とは違った魅力がありますが、風雪やホワイトアウトによる道迷い、深雪でのラッセルによる体力の消耗、吹雪による低体温症や凍傷など、山岳遭難のリスクは増大します。冬山は、厳しい自然条件下で行動しなければならず、常に危険と隣り合わせとなり、一年で最も厳しいシーズンと言えます。些細な準備不足や判断ミスが、致命的な遭難となるため、冬山に登るには体力や知識だけではなく、装備品を使いこなす技術力・判断力・経験が必要不可欠です。さらに、積雪や凍結等により、夏山の倍以上の行動時間がかかることもあります。
冬山登山を計画する際には、自身のレベルに見合った山選び、冬山装備を携行し、技術を習得してから入山しましょう。また、悪天候時の登山は命取りとなります。入山前に確認し、『入山しない』『撤退する』選択肢を持ちましょう。冬山に入山する以上、遭難のリスクは誰しもあるものです。アクシデントに対応できるような非常用の装備を携行し、登山計画の段階から、積雪を考慮した余裕のある日程と冬山に対応できる装備品を携行しましょう。
12月4週は、2件の遭難が発生しました。
八ヶ岳における遭難は、長時間の行動と装備不足により、行動不能となったものです。もし、付近に山小屋等がなく、その場でビバークをせざるを得なければ、風雪や気温低下によって低体温に陥るなど生死に関わるリスクを伴います。
こういったリスクを減らすために、事前準備を徹底、予備の装備を携行するなど、時間に余裕を持った行動を意識することが必要です。そして、行きたい山、過去に登頂したことのある山ではなく、自身の体力・経験に見合った山選びをしましょう。
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html
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○長野県警ホームページ 山岳情報
https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/index.html
【令和4年長野県SAFETYBOOK】
【令和4年冬山山岳情報】 <NEW>
○長野県ホームページ
【登山相談所情報】(冬山) <NEW>
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangakusounan/sangaku_tozansoudansyo.html
◇長野県では「信州 山のグレーディング」を公開しています。
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/gure-dexingu.html
このグレーディングを参考に、「自分に合った山選び」を行い、遭難を防ぐようお願いします。
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