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長野県庁2階にある、長野県山岳遭難防止対策協会事務局から、長野県内で発生した山岳遭難についてお知らせします。
■〜【実録】知らぬ間に迷惑登山者になっているかも!? 山小屋利用のマナー診断クイズ〜
「わたし、勘違いしていました……」というみんなの実体験をもとに、山小屋利用時のマナーにまつわるクイズを出題。「こんなときどうするべき?」を考えながら、山のマナーの理解度をセルフチェックしてみましょう!
https://yamahack.com/5875
◎山岳遭難発生状況(週報):10月4日以降、県警の山岳遭難広報の環境変更により、救助詳細等記載していません。
・10月1日から単独で上高地より入山した女性(65歳)が、3日、槍ヶ岳から上高地に向けて下山中、天狗原分岐付近でスリップし転倒して、負傷する山岳遭難が発生し、岐阜県警ヘリが出動して、救助しました。
・10月1日から単独で千畳敷より入山した男性(75歳)が、3日、空木岳から池山尾根を下山中、登山道から滑落して、負傷する山岳遭難が発生し、駒ケ根警察署山岳遭難救助隊員及び中央アルプス地区山岳遭難防止対策協会救助隊員等が出動して、救助しました。
・10月4日、単独で北アルプス五竜岳に入山した男性(59歳)が、登山中に負傷したが山行を継続し、遠見尾根を下山中、負傷部位が悪化し、行動不能となる山岳遭難が発生しました。
・10月4日、単独で北アルプス餓鬼岳に入山した男性(51歳)が、燕岳に向けて縦走中、滑落して負傷する山岳遭難が発生しました。
・10月4日、2人パーティで北アルプス燕岳に入山した男性(69歳)が、山頂から中房温泉に向けて下山中、疲労により行動不能となる山岳遭難が発生し、無事救出しました。。
・10月5日、単独で中央アルプス中岳に入山した男性(75歳)が、中岳付近を登山中、寒さと疲労により行動不能となる山岳遭難が発生し、無事救出しました。
・10月5日、2人パーティで北アルプス南岳に向けて入山した女性(70歳)が、槍沢から南岳に向けて登山中、吹雪で低体温症になり行動不能となる山岳遭難が発生し、無事救出しました。
・10月6日、単独で北アルプス唐松岳に入山した男性(74歳)が、八方池に向けて下山中、何らかの原因により行動不能となる山岳遭難が発生し、死亡が確認されました。
・10月6日、単独で南アルプス仙丈ケ岳に入山した女性(63歳)が、頂上から下山中、スリップし滑落して負傷する山岳遭難が発生しました。
・10月7日、2人パーティで北アルプス西穂高岳に入山した男性(75歳)が、山小屋に宿泊中に体調不良になり、行動不能となる山岳遭難が発生し、無事救出しました。
・10月7日、6人パーティで北アルプス栂池高原に入山した女性(54歳)が、栂池自然園を散策中、木道でスリップし、転倒して負傷する山岳遭難が発生しました。
・10月7日、4人パーティで荒船山に入山した女性(79歳)が、登山中、スリップし、滑落して負傷する山岳遭難が発生しました。
・10月7日、単独で北アルプス涸沢に入山した女性(53歳)が、横尾へ向けて下山中、浮き石でバランスを崩し、転倒して負傷する山岳遭難が発生しました。
・10月7日、単独で塩尻市贄川地籍山林にきのこ採りに入山した男性(76歳)が、行方不明となる山岳遭難が発生しました。
・10月7日、3人パーティで北アルプス焼岳に入山した男性(56歳)が、山頂から上高地に向けて下山中、転倒して負傷する山岳遭難が発生しました。
・10月7日、4人パーティで中央アルプス東川岳に入山した男性(54歳)が、木曽殿越付近を登山中、バランスを崩し、転倒して負傷する山岳遭難が発生しました。
・10月7日、2人パーティで小川山に入山した男性(54歳)が、「藐姑射岩」をクライミング中、足を滑らせ、滑落して負傷する山岳遭難が発生しました。
・10月8日、5人パーティで北アルプス大天井岳に入山した男性(48歳)が、大天井岳から中房温泉に向けて喜作レリーフ付近を通過中、滑落する山岳遭難が発生し、死亡が確認されました。
・10月8日、単独で戸隠山に入山した男性(59歳)が、「蟻の塔渡り」を登山中、バランスを崩し、滑落する山岳遭難が発生し、死亡が確認されました。
・10月8日、2人パーティで北アルプス涸沢に入山した女性(49歳)が、パノラマコースを下山中、足を滑らせ、滑落して負傷する山岳遭難が発生しました。
・10月8日、4人パーティで北アルプス槍ヶ岳に向けて入山した男性(24歳)が、槍沢を登山中、発病で体調不良により、行動不能となる山岳遭難が発生し、無事救出しました。
・10月8日、5人パーティで苗場山に入山した女性(65歳)が、山頂から小赤沢へ下山中、転倒し、負傷する山岳遭難が発生しました。
・10月8日、3人パーティで御嶽山に入山した女性(60歳)が、御嶽ロープウェイ飯盛高原駅に向けて下山中、バランスを崩して、転倒して負傷する山岳遭難が発生しました。
・10月8日、2人パーティで北アルプス涸沢に入山した女性(72歳)が、涸沢から横尾に向けて下山中、疲労により、行動不能となる山岳遭難が発生し、無事救出しました。
・10月8日、3人パーティで北アルプス常念岳に入山した男性(65歳)が、三股に向けて下山中、疲労により、行動不能となる山岳遭難が発生し、無事救出しました。
○令和5年10月9日現在の遭難状況は
270件(死者32人、行方不明4人、負傷者149人、無事救出110人)となりました。
前年比は、発生件数が+26件、遭難者が+28人です。
内)単独登山は、発生件数が+18件、遭難者が+18人です。
★長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス
10月1週は、3件の死亡遭難を含む25件の遭難が発生しました。
連休前は、強い寒気の流入により、北アルプス等の標高の高い稜線ではみぞれや吹雪となり、これに伴う低体温症による行動不能遭難が相次いで発生しました。秋はひとたび天気が崩れると真冬と同じような気象条件となり、このような状況で不用意に行動をすると、重度の低体温症に陥り、命を落としてしまうことがあります。入山前に必ず天気予報を確認し「前線の通過」「寒気の流入」「冬型の気圧配置」等の用語があれば山は大荒れになりますので入山は控えてください。
連休期間中は、滑落や転倒遭難が相次いで発生しました。県内には標高2000m前後でも、岩場や鎖場の通過があり、滑落の危険性の高い山があります。歩行が中心の登山経験だけでそのような山を登ることは非常に危険です。三点支持など基本的なクライミイング技術を身につけてから挑戦をしてください。
高齢登山者の疲労による行動不能遭難も多発しています。「登りたい山=登れる山」とは限りません。これまでの登山経験から自分の歩行ペースを把握し、自身の体力に見合った無理のない範囲で安全に登山を楽しみましょう。
今後は積雪や凍結等により、防寒対策のほか、アイゼンやチェーンスパイク等の冬山装備が必要になります。例年、夏山登山の延長で、不十分な装備や計画のまま入山し、遭難する事例が後を絶ちません。最新の登山道情報を確認し、慎重な判断をお願いします。
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html
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○長野県警ホームページ 山岳情報
https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/index.html
【令和5年長野県SAFETYBOOK】
【令和5年秋山山岳情報】
○長野県ホームページ
【登山相談所情報】(秋山)
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangakusounan/sangaku_tozansoudansyo.html
◇長野県では「信州 山のグレーディング」を公開しています。
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/gure-dexingu.html
このグレーディングを参考に、「自分に合った山選び」を行い、遭難を防ぐようお願いします。
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