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登り口はコオニユリがお出迎え。空も海も薄灰色に沈む中、オレンジ色が鮮やかに映える。
しばらく登ると、草むらの中に紫色の棒状の花が一つ見えた。
ヤブラン? この時期に? 薄明りに起きてみたら、朝でなく夕方だったくらいのお寝坊さん?
したたる雫は雨垂れか、冷や汗か。
今日は一番手なので、登山道の行く手にところどころ蜘蛛の巣が。
蜘蛛に詫びながら傘の先でチョンチョンと払う。
徹夜の労作だろうか。それを台無しにされた喪失感と悲壮感。分かる。
数時間かけて仕上げたデータが保存できなかった時はショックだ。
蜘蛛にとっては今日の食事にありつけない可能性もあるわけで。
死活問題にならなきゃいいけど。
頂上に着いたら雨が降り出した。幸い風が無かったので、桜の木の下で雨宿り。角田山に「ゆっくりしていきなよ」と誘われたのか。
靄に包まれた誰も居ない閑寂な空間で、雨がポツポツと葉を叩く音をしばし聞き入る。
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