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本日、25日からくじゅうで遭難されていた方の捜索に同行しました・・・
http://www.sankei.com/west/news/180326/wst1803260082-n1.html
警察が捜索を打ち切ってから、自然を愛する会のA会長を始め、数名のボランティアの方々がずっと捜索を続けて来られ、今日捜索する予定の森は、既に警察が捜索したと聞いて後回しにしていた箇所でした。
(写真の、赤い線が昨日まで捜索した箇所)
K市の山岳会の方々も含め、朝8時半頃から土砂降りの久住に集合し、数グループに分けて捜索へ。
すぐに天気は回復し、私は鶴見の捜索でも遭難者を発見されたTさんとペアになり、閉鎖されたロードパークをテクテクと上がっていきました。山岳会の沢ベテラン方々は沢の捜索へ。
遭難された当日、その方は登山口近くのホテルに宿泊予定でしたが、20時頃に電話をかけ、「遅くなりそうだから夕飯をキャンセルしたい」とフロントに言っていました。その後、23時に再度電話をかけ、「今日は泊まれそうにないから、明日の朝に清算しに行きます」と言ったそうです。 この時点で、迷ったということを口にされておらず、ホテルの方も特に気に留めなかったというのです。
そして、A会長と山岳会のBさんが第1箇所から入山し、私たちは更に上へ。
第2箇所から入山しようとしたところ、道路から5メートルも離れていない枯れ沢を覗いたら、登山靴が見えました・・・まさか、こんなに道路から近い所に?と思いつつ角度を変えて見ると、視力の良い私はお顔までハッキリと・・・・かなり動揺しましたが、手を合わせて心を落ち着かせてから「い、いました・・・・」と報告。10時2分でした。
警察に連絡して待機し、ご家族の方々とも対面しました。
たまたま前を歩いていて第一発見者となってしまったので、住所とか年齢とか職業とか何度も別な人に聞かれ、鑑識の方に写真まで撮られました。
ショックだったことは
・車道の5メートル手前で息絶えてしまったこと
・23時に下山出来ていないのに、迷ったと言えてなかったこと
・ザックを背負っていなかったこと、ヘッドライトも付けていなかったこと
ザックは警察を待っている間に上方を探しましたが見当たらず、明日会長が「どこで迷い込んだか」を含め検証しながら探す予定です。
遭難者捜索を何度もされているTさんいわく、遭難して疲れてザックを下ろして休憩すると、もう立ち上がった時にはザックの存在を忘れてしまうことが多々あるそうです。 なんか色々ショックだったのと同時に、一人でウロウロしている私もこうなる可能性が高い、そして、彼がどんな気持ちであの森を彷徨っていたのか、車道を目の前にして、どうして・・・と、目に残った残像と一緒にグルグル

たとえば、登りなれた近所の山で迷ってしまった時に、SOSを出せるかどうか?自分でもわかりません。自分がこの山を下山できないはずがない、と思ってしまい力尽きるまで歩くかもしれません。
そして冷静な判断力を失うことへの恐怖。
色々考えて、心がいっぱいいっぱいになりました・・・・
また、警察の方々は、民間ボランティアで捜索する人間に対し、全く協力的ではなく、しかも登山する人間に対して非常に冷たい感触だったこともショックでした。
今回も見つかったから叱られなかったのですが、昨日までは立ち入り禁止区域やロードパークに入ったこと(許可は得ていたのに)を何度も叱られたそうです。遭難者の情報も公開してくれず、会長はホテルとご家族から情報を貰っていました。
もっと協力して下されば、もう少し早く発見できたのではないでしょうか・・・
最後に、亡くなった方のご冥福をお祈りすると共に、家族の方のもとへ戻れたこと、あの暗い森の中に残されたままではなくなったことを安堵の気持ちで改めて手を合わせたいと思います。
しのさん、お疲れ様でした。
捜索打ち切りになったけど、何らかの形でご家族の元に帰れたらいいのになと思ってましたが、まさか車道まで5mの場所だったとは・・・。
宿泊先のホテルにも連絡をされていた時は携帯の電波が届いてたって事は
その後はバッテリー切れだったんでしょうかね?
それとも、「遭難した」って言うのは抵抗があったんでしょうかね?
一言、勇気があれば、元気な姿でご家族の所に帰れたのにですね・・・。
こちらを読んであまりにも無念だと思いました。
警察の方々の対応にも疑問を抱きましたが、きっと私達が知らないだけで
迷子の捜索とか頻繁にあって、登山者に対してのマナーの悪さに嫌気さしてるのかもしれないですね?
いくら仕事と言え、人間だから感情が出るのは仕方ないですね(汗)
改めて、山に入る時は、どんなに慣れた山でも万が一の事を想定した装備・予習しないといけないなと思いました。
残念な形にはなりましたが、ご家族に元に帰る事が出来て良かったです。
ご冥福をお祈りいたします。
Chiakiちゃん
昨日はやっぱり色々考えて眠れなかった(><)
どう考えても防げた事故だったし、これが自分の身内や友人だったら悔しさで耐えられなかったと思って。
そして、もし迷っていたのが自分だったら、と思うと、リアルに真夜中の森の中の息遣いや焦りが想像できて、正常な判断を失ってしまう恐怖心が沸々と涌いてきて、山の存在がまた違って感じられたりして・・・
自分も、慣れた山で迷ったら、助けてと言うことをきっと躊躇うと思います。安易に救助を呼ぶ事への非難もあるしね。
でも、今度のことで、一刻でも早く助けを求めることが大事だとよくわかった・・・
お互いこれからも事故らないように山を楽しもうね
厳しい体験を書いていただき感謝いたします。
borav64m さんコメントありがとうございます。
無念な事故だったので、本当にショックでした。
早めのヘルプ要請で、遭難事故が少しでも減りますように、と願うばかりです。
捜索でも見つからなかったとのお話でとまっていたので気になってましたが…
しのさんが見つけられたんですね。
それはそれはおつかれさまでした。
精神的にも大変なダメージがあったことだと思います。
遭難のニュースはどこの山のものであっても身につまされますが、ましてやよく知ったくじゅうでの遭難でほんとに人ごとじゃないですね。
発見された状況の話も驚きました。
遭難後も電話で連絡していたり、ザックもライトも持っていなかったり、道路まであと少しの場所だったり…よく聞く話ではありますが、追い込まれた状態になると、普通の判断ができなくなるのだなぁと痛感しました。
警察の対応など複雑な思いもあるでしょうが、しのさんが見つけてくださったこと、ご本人もご家族も喜んでおられると思いますよ。
亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、私も含め今後遭難する方がでないよう、今まで以上に注意して山を歩きたいと思います。
モカさんこんにちは。
今回のことは本当に自分への警告がたくさんありすぎて、当日の夜は、ものすごく山が怖くなりました。暗い森の中を泣きそうになりながら必死で歩く夢も見ました。
まだまだ経験も浅いし山への理解度も低い私なので、「あ、これはもうダメだ」と思う判断が出来るのだろうか。。。と思ってしまいました。今まで色んな遭難例を会長から聞いていましたが、それは頭に留まってはいたけど、今回自分の目で見て受けたショックにより、よりリアルに、そして身近に危険を感じました。
ホント、お互い気をつけてこれからも山を楽しみましょうね
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