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曇りで微風、気温はちょうど良い。そして今日は野鳥のさえずりが聞こえてくる。軽いアップダウンを繰り返しながら、徐々に高度を上げていく。問題の鎖を設置した岩場にさしかかる。岩の表面は凸凹していて、つるつるして滑るということはない。オープンスリングを体に巻きつけ、鎖にカラビナを噛ませて、蟹の横這いだ。崖下はけっして見ないようにした。3〜4分で通過。さらにしばらく行くと、今度は急な岩場の登り。ロープが二本垂らしてあり、「ここで落ちたら大変」などと思いながら必死にそれを手繰り寄せながら無事通過。あとは遠くの山々を眺めながらの歩きが続く。2時間ほどで一ノ岳に着く。真新しい案内板が設置されていた。にぎりめしを一個食べながら休憩する。時折陽もさしてきた。犬ヶ岳に着く。案内板の写真を見ると、新緑の季節からは青々としたブナ林にこの山頂一帯はつつまれるみたいだ。今はがらんとして枝枝のあいだから景色が望める。さらに進み、笈吊岩に着く。前回はルート1を通過したが、今回はルート2を通過することに。ルート2の鎖の長さは15mくらいだろうか、岩場は水がしみ出して濡れている。ここも岩は凸凹していて、足の置き場には困らない。同じころルート1を登る人の「こうぇーっ」の声が聞こえてきた。みんな気持ちは似たようなものなんだな。笈吊峠に着く。休憩ベンチに腰かけて、ここでもにぎり飯を一個食べる。経読岳へ、急な登り、下りのアップダウンが続く。はるか先に経読岳の山容が目に入る。最初この名前を見た時、「読経」なら「どきょう」と読むが、これは何て読むんだろうと思ったものだ。誰しもそう思うかもしれない。11時近くになって、山頂に着く。このころになると陽もさして気温は暖かく感じられた。鞍部のベンチで昼食を食べていると、枝川内から登ってきたという女性二人と出会う。実は彼女らに経読岳の三角点の場所を教えてもらうことに。3月29日にここに来た時、三角点がないのが気になっていた。
一息入れて帰路に着く。山頂から20分ほど下ると右側が崖崩れになっている。その先にアスファルト舗装の枝川内に通ずる経読林道が見えたので、ちょっとずるして急勾配の林のなかを下る。あとは延々と続く林道を歩くだけ。緩やかに登ったり、下ったり。途中、ウグイス谷ルート、恐が渕ルート、求菩提山―一ノ岳ルートと出会ったときは、前進を実感する。求菩提山―一ノ岳ルートと出会う地点で「野峠」の文字を見る。これから先の林道は左側の斜面が何か所も崩れて、荒れている。「落石注意」の標識があるが、突然岩が落ちてきたらどうしようもない。ヒヤヒヤものだ。パラパラと小石が落ちてきて、何事かと思ってパッと見上げたら、猪が三頭小生の気配に気づいて斜面を走り去っていくのが見えた。途中、オフロードバイクの人と出会う。よく林道を走ると言っていたが、ここは結構荒れているとも話していた。496号線にやっと出会う。さらに14分で野峠到着。よく歩いた。
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