今週、月曜日の２２時頃NHKで放送していた「逆・転・人・生」というなんともチープなタイトルの番組名。普段なら興味なくスルーするところでしたが、１回目は山岳遭難からの奇跡の生還ということで録画していて昨夜視聴見しました。
番組の感想としては、ドラマ仕立てをしながらも、なるべく現実を再現するように作られた番組と感じました。中でも実際遭難した人の生の声や、その時持っていた装備等は自分と比べる事が出来て大いに参考になりました。
遭難された方は私よりは１５歳近く若い人でしたが、登山歴もさほど違わず、サラリーマンが休日にストレス解消で山に登るというスタイルは全く私と同じで他人事とは思えませんでした。
遭難の過程は、下調べの少ない下山ルート選択→道迷い→下山時刻への焦り滑落という絵にかいたような遭難パターン。その結果、滑落時に受傷した足の開放性骨折（←じつはこれ私もバイク事故で経験があります）で身動きが取れなくなり、１４日後に偶然流されたザックが発見されて救助に至ったというものでした。
この方の装備、ハイキングにしても結構充実されていて、ヘッデンも持っていればホイッスルも持っていました。放映ではよくわからなかったのですが、たぶんアルミ蒸着シートも持参されていたのではないかと思います。小型の十特ナイフ、ライター等なかなか用意万端。これらの装備のおかげで命をつなぐことが出来たのかなぁと感じました。
ただ、やっぱり番組を見ていると遭難時の食料品が明らかに不足しているのと、開放性骨折という大きな受傷に対して備えが足りなかった。結果として死線をさまよう経験をしたのではないかと思いました。まぁ、どれだけ準備すれば１００％安全ってのはないと思うのですが、骨折を想定した時、トレッキングポールとテーピングテープがあればかなりの応急処置にになる訳ですし、開放性骨折にしても洗う綺麗な水が十分に確保できないのであれば、やはり消毒液は重要だと思います。
かく言う私はというと、近所の低山に出かける時に一通りのエイドキットや、アルファ米を含めた非常食とか馬鹿みたいに持っていきます。重いですｗ。しかし、その結果、心に余裕ができて、例えば一晩下山が遅れても食料、燃料もあるし死にはしないから、一旦戻ってルートを確認しよう。そういった余裕が生まれるんじゃないでしょうか。
登山スタイルは人それぞれですし、トレラン等している人は遭難の可能性を前提として行動なんてできないでしょう。でも、トレランしている人と違い、歩いてる私達がエイドキット等を持ち歩いていて、怪我した時にお役に立てればそれこそ助け合いで良いのではないかなと思います。
先日の山行で隣の尾根から見たのですが、ヘリや多くの消防隊が出動する事故が関西の六甲山。しかも、大勢のハイカーが賑わう芦屋のロックガーデン近辺あったようです。この近辺は近所の人が散歩コースに選択するほど地元の人には親しみやすいコースなのですが、それでも救助ヘリが必要なほど険しい山道です。どうか山に入る人は、都会の散歩やランニングとは違ったリスクがあることを自重したうえで入って欲しいなぁと思った次第でございます。
ただの日記。独り言にも近いものでございますのでご容赦の程・・・。
舞台となった両神山には、これまで4回ほど行っています。
3回目となる昨年のゴールデンウィーク5/3に、私も全く同じコースを歩きました。
往路の日向大谷コースは、一部急登もありますが、全体的にはよく整備され歩きやすい道です。(それでも滑落事故が絶えませんが)
一方、復路に利用した七滝沢コース(この話の舞台)は、全く比較にならないくらいの悪路が続きます。
一目で恐怖を覚えるようなところはないのですが、地味な危険箇所が多いです。
特に疲労のある下山時には、このコースの危険度は格段に増大します。
最近は、山によってはエマージェンシーキットの携行を省いてしまうことも少なくなかったのですが、この番組を見て初心に立ち返りました。
これからは、低山・短距離・安全明瞭なコース等でも、エマージェンシーキットを必ずザックに入れて行くことにします。
自身で使わなくても、誰かの助けになることもあるかもしれませんしね。
TheDainagon さん、こんばんは。
両神山については、近隣の山登りしかしない近畿地方在住の私にとっては知る由もありません。しかし、番組中に出てきた現場の映像を見ると、遭難必至の現場に見えなかったのも事実です。それは、自分が普段歩いている山域の風景と照らし合わせての感想なのですが、逆に言うと自分の歩いている場所も、いつ遭難してもおかしくない場所であると言えるのでしょう。考えてみれば、私も初めて単独で山に入る時に感じた緊張感を忘れてしまっている気がします。
エマージェンシーキットについては、本格的な物を持ち合わせているわけでは無いのですが、必要と思われる物を買い集めてジップロックに入れ、常に携行するようにしてます。今まで使ったことがあるのは靴ずれ時のテーピングや擦り傷の消毒液、絆創膏ぐらいですが、それでも持っていて良かったと心底思いました。偶然転倒された人に会い使ったこともありましたし、お守り代わりに携行して損のないものと思っています。
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