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2019年09月19日 22:02雑感全体に公開

塩見岳で行われていた高校生によるボランティア活動について

9月15日10時ごろ、塩見岳登頂を果たし、塩見小屋方面に下山しようとすると、韮崎高校の山岳部員がぞろぞろと登ってきた。現場は頂上近くの非常に急峻な岩場で一つ間違えば命の保証の無いようなところである。退避してやり過ごそうとした。今朝はどこからきたのか尋ねてみたら三伏小屋からだという。時間的には不思議はないが、テン泊ならともかく小屋泊まりにしては彼らのザックは異様に大きかった。女の子でも65L以上のザックを担いでいる。ザックが大きいねと女の子に訊いてみると頂上近くの土砂流出防止のための植生ネットを敷設するのだという。言われてみれば、大きな植生ネットを背負子に括り付けて担いだ子らが何人も登ってきていた。彼らは、自分たちの山道具だけではなく、ボランティアの土方仕事のために大きな荷物を担いで登ってきているのだった。彼らの行動は一見崇高に見えるが、もし滑落事故が起きてしまったら、誰が責任をとるのだろうか。山登りはどんなに注意しても潜在的な危険というものが存在する。例え優秀な引率者が見守っていたとしても事故の可能性をゼロにすることは出来ない。私のような老獪な単独親父は他人の面倒を一切見ない代わりに自分の身に何が起きても自己責任を取る覚悟ができている。もちろん、山岳保険には入っているし、出発前の天気は散々チェックし、計画書を提出、行動中は一切酒は飲まない、といった安全上果たすべき義務は負ってのことなので、それで何か事故に巻き込まれたら、それは天の采配と諦めるしかないと思っている。振り返って彼ら高校生山屋のボランティア活動は全員が納得ずくの自発的意思に基づくものなのだろうか。もし、一片たりとも上からの同調圧力による強制性があったならば、事故が起きたときにこんなことになるなら参加するのではなかったと本人は後悔するであろうし、マスコミを巻き込んでの大論争になることは間違いないと見る。少なくとも私自身子を持つ親の目からみて、自分の子があんな危険箇所を純粋な登山目的とは関係ない荷物を背負わされて登っているところを見せられたら、即刻学校に抗議するのは間違いない。こんなことをいうのは余計なお世話といわれるかもしれないが、植生保護作業はそれなりの職種の人にそれなりの対価を払ってやってもらうべきなのである。
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