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今年3月に起こった那須の雪崩事故に代表されるように、雪崩に対する認識不足、知識不足に起因する雪崩による死亡事故が後を絶ちません。このような痛ましい事故をなくすには一体どうしたらいいか・・・。
僕自身も雪崩に遭ったことがあります。アイスクライミングで滝を抜けた後、ルンゼを登っている時に1mくらい目の前の辺りの雪面に突然亀裂が走り、自分は止まっているのに周りの景色がゆっくりと前に進んでいきます。ちょうど電車に乗って駅に止まっている時に隣の電車が動いていく時の感覚でしょうか。あれっ、と思いましたが、雪の層に乗ったままルンゼを滑り落ちていたんですねー。急いで雪崩の本流から脇に逃げようとしましたが、時すでに遅し、凍った滝を雪崩とともに落ちてしまいました。幸いセカンドで登っていてたまたまロープを付けていたのでデブリの下敷きにはなりませんでしたが、この経験以来、雪崩にはかなり注意を払うようになりました。たまたま死ななかったからよかったですが、こんな経験でもしないと雪崩の本当の怖さは理解できていなかったですね。
以前に比べると雪崩に関する情報も格段に増えましたし、きちんと雪崩の勉強をしている意識の高い人も多くなったと思います。ビーコン、スコップ、プローブの三種の神器も以前より普及してきたと思います。ビーコンは5万くらいとかなり高価で雪山に行く頻度が低い人にはなかなか購入のハードルは高いと思います。でも、命に比べたら安いですよね。雪崩の怖さを知らないと、そういう意識も出て来ないでしょうが。。
労山の川嶋さんをはじめ、多くの方が啓蒙、雪崩教育に尽力されていますが、那須のような事故を見ると、まだまだ啓蒙活動、教育活動は道半ばなのでしょう。僕のような怖い思いをしなくても、皆さんが雪崩の怖さを理解して勉強し、対策をして、雪崩事故が無くなるよう願って止みません。。。
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