で、台風の話をしていたら山で台風に追いかけられたのを思い出した。
あれは日本海から上高地までを繋ぐ、第一次“ダイヤモの野望”の最終回で、新穂高温泉から槍平へ入りそこから南岳新道で稜線に出て、大キレットを経てて北穂・奥穂・前穂と通り、岳沢から上高地に帰るルートに行ったときのこと。
当初は3泊4日で無理なくプランを立てたつもりだったのだが、南岳新道を登りきった辺りで、「どうやら最終日に台風が北アにぶつかるらしい」という情報が入った。ということは、キレット通過中に強風に見舞われる可能性がある。雨なんか最悪だ。
そう思ったら、毎度悪天候で断念していた大キレットだが、一気に北穂小屋まで行ってしまったなぁ

翌日、頑張って上高地まで下山したものの、その年は道が土砂で埋まっていて、松本へ行くバスは白骨温泉経由で走っていた。なので終バスの時間が早いのだ。

とりあえずバスターミナルまで行って、翌日の時間を調べていると。お約束のようにタクシーの運転手が甘い囁きを「お客さん松本かな?空で帰っても仕方ないから、一万円でいいよ。」体はクタクタでも、野望を達成した心は街で祝杯を上げたがっている。まともにタクシーで行ったら二万円以上はするだろうと思われるルートだ。「汗で臭いけどいいのかい?」そういう俺に運転手が言った。「それじゃ決まりね」俺は汗でビショ濡れだったのだが、帰車したら清掃するから構わないのだという。
その後松本に着いて、駅前のホテルに泊まり、松本の夜遊びを堪能してきたのは言うまでもない。
東京に帰る朝、台風のせいでかなり強い雨だった。一人でつまらないので早々にあずさに乗って帰ってきた。
自宅でニュースをつけると、中央線特急・長野新幹線は運休になっていた。
何が功を奏すか分からないのが登山なのか

コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する