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まあ各位、酒でも呑みながら、この戯れ文にひとつお付き合いの程を・・。
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〔岩手山：紀行〕 平成２０年（2008年）８月１６日〜１９日
今回は単独行でござんす。
お天気の具合が、当初目的の「北岳（南アルプス）」方面が悪しく、去年今年と断念で、ああ残念！（ほんのシャレ）と言う按配のご報告です。
ほんでもって、晴れ方面を探した挙げ句、以前からの候補地の一つ「岩手山」へと、前日１５日に決定。
１６日の夜行バスで盛岡さへ「白河夜船」、いい酒の酔いごごちの旅立ちでありました。
「岩手山」（岩手県）は休火山の為、岩礫地を登る部分が多く、スタンスが取りにくく脚が疲れました。
しかし、いい山でした。是非おすすめ！
約３時間半登行で八合目避難小屋に着きます。
「避難小屋」ですが、１０月の体育の日まで、小屋番が常駐、「素泊まり１５００円：毛布３枚１０００円」なので、シュラフも不要で楽な山旅が出来ます。
小生はパンとおにぎりと焼酎とつまみで「昼・夜」を過ごしました。
１７日は日曜で、それでもそんなに人は多くなく、東北の山の静かさが味わえます。
８時半から歩き始め、１２時半過ぎには小屋に着き、山は既にガスってる様なので、
「登頂はさあ、どうちよう？翌朝！にすっぺか」（見事連続３回転！）と、早「酒支度」。
小屋前の広場のベンチで「岩清水」割りの焼酎、午後はガス間から顔を出す「岩木山」や「鬼ヶ城」等、周辺景色を飽かず眺めましたザンスヨ。
そんな感じで飲み続けたので、翌朝３時半に目覚めたときは、酒気帯びの態。それでも「ご来光」を期待し、カンテラ下げてではなく、ヘッドランプさ、頭さ載せて、行きやした。
今夏の山は、「赤岳」「岩手山」とご来光に恵まれたでありんす。去年は「苗場山」も「木曽御嶽山」も駄目でしたが・・・。
いや見事！「ご来光」はいつ拝んでも、見事！感動！ものでござんす。
ひんがしの雲海の彼方から朱初め、やがて顔を覗かすお日様からはかなり右つ方にある、「早池峰山」を矢張り雲海上に薄朱く照らし始めます。
そして、岩手山の外輪山も赤ら顔に目覚める。小生の酔い覚めの顔も更に然りと・・・。
１８日のコースは、「お花畑〜網張温泉」。
お盆も過ぎた平日となると、「岩手山」でもひっそりとしたもの。
５時間半の山歩き中、出会ったのは夫婦一組。
他には蛇と鹿の「ふん」のみ。熊に注意なんて言う文句がガイドブックにもありんした。
それで、「ししおどし」ならにカウベル（是は思い出深し！かのスイスはグリンデンワルドにての、小生が「買うベル」ざんした！）を「背嚢」（懐かしき響き！）に巻き付け、おっかなびっくり。
ついでに「♪赤〜い、火を噴くあの山へ〜、登ろう〜！♪」なんて言う火の山「岩手山」にはぴったりの、『フニクリフニクラ』だったかの唄で元気づけの下山ではありました。
下山地「網張温泉」には、１３時前に到着。
ついに、是も以前からの念願、滝を見ながらの「露天風呂（仙女の湯）」が味わえるので御座候ョ。
ついでに言えば此処の宿は、「国民休暇村」ざんして、まずは予約は１ヶ月くらい前から満員で取れない。
ワチキも出発当日の１６日に電話で聞いたが、「あったりまえ」の満員。
処が、「ああそれなのに、それなのに〜♪」（どっかで聞いた懐メロの文句）でありまして、
フロントに確認すると、なんと「今から１５分前にキャンセルがありしが」と・・・。
ミドモは思わず天を仰ぎて「天は我に味方せり！」の一言を放った。そしてその名セリフを残しつ、早速勝利の美酒を、吾が守護神「バッカス（酒神）」に捧げんと、食堂にて「生ジョッキ」を二杯痛飲したのではありました。
「露天風呂（仙女の湯）」は、期待したとおり。白濁の湯が更に興を添えたり。
滝見の湯は、なかなかの風情あり、でざ〜ました。
なにせ、「露天風呂」に「キの字」の小生としましては、是が非に翌朝ももう一度湯船で「缶ビール」、の思いを抱いて、その夜は歩き疲れと呑み疲れに、早い眠りにとついたのではありました。
しかし翌朝、目覚むれば今度は「天が味方せず」、起きた６時半は大雨。
ではありましたが、「此処で弁慶少しも騒がず」（このフレーズは確か以前にも使った記憶が）、浴衣の上に大タオルを羽織り、脚には登山靴。
更に缶ビールをレジ袋でしっかり首に括りつけての出で立ち。
露天風呂の小屋に着いて見るや、こんな大雨に、しかも７分も森の中をあるいて来る物好きな御仁は、ワチキ位しか居なく、勿論「混浴」のお相手附きなんぞは到底有りはしない。
ななんとなんと！それに弱り目に祟り目、「さりながらさりながら」であります。傘をさして湯船に入るや、大雨と「冷まし水」で水も同然、ぬる〜くなってるじゃあ〜りませんか！
それにもめげず、小生は「♪右手（めて）に手刀、左手（ゆんで）に手綱、馬上豊かな美少年〜♪」（民謡『田原坂』）の向こうを張り、「めてに雨傘、ゆんでに麦酒、湯上豊かなメタボ腹」をと、しっかりと決め込み、熱い湯の吹き出る「湧出口」近くに六尺（？）の身をば摺り寄せ、ぬるま湯に耐えたのではありましたョ。
さりながら、せっせと身体の内側からビールで温めたものの、なかなか暖まらず。
「う〜む、是はせんなし」と景気づけにもう一つ、ご当地ソング、
♪田舎なれど〜も〜、南部の国〜は〜あ〜よ〜♪
と、「南部牛追い唄」なる民謡をばひと唸りしたのではありました。
と言う、お粗末な結末も有りの、道の奥は「岩手山紀行」でござんした。
東北の山はいい！そして、露天風呂も鄙びて実にいい！是非行かれん事を・・・。
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