須田町トライアングル　BGMに惹かれる昭和な喫茶

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2017年10月17日 01:14街かど雑記帳全体に公開

（前のページからの続きです

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冷たい雨の降る一日となりました。
神保町から、靖国通りにそってトコトコ。ここは、20代の頃の通勤ルート。通いなれた街並も、しばらく来ていないと、ピカピカの高層ビルになってたり、通いつめた店が無くなってたり

…。
全国どこにでもあるようなチェーン店や、コンビニが増えたなぁ、という印象があります。
久しぶりに（神田）須田町にやって来ました。池波正太郎先生をはじめ、グルメな皆様にはおなじみの「須田町トライアングルゾーン」

地下鉄丸の内線淡路町駅で乗り降りしていたコムスメOLのAが、仕事帰りにしばしば寄り道していた店がここにあります。帰宅前にちょっと寄り道、といったら、普通、居酒屋やバーなんでしょうけど、Aはお酒飲めないので、寄り道は専ら喫茶店。今日は皆様にここをご紹介しましょうかね…

珈琲ショパン　創業昭和８年。
元は、靖国通り沿いの協和銀行（現、りそな）の真裏の、木造2階建てのおうちでした。二階は「美容室ショパン」でした。
約30年前に、現在の、藪蕎麦さん向かいのビル（その名も「ショパンビル」自社ビルなのよ

）の１階と２階に移転しましたが、旧店舗の雰囲気は引き継がれています

真っ赤な別珍のシートクッションが置かれた、座り心地の良い籐椅子。テーブルごとに置かれた、手作りの木彫の灰皿。店の象徴とも言える、年代物のステンドグラス。暗めの照明。大倉陶園のカップ、昔ながらの濃い目のコーヒー…
タバコの煙が苦手なのですが、この店では不思議と気になりません。

そしてそして。お店のBGMは100％ショパン

中二の時、運命的に出会い、以来、心の一番深いところに共鳴する音楽としてショパンを聴き込んでいたAにとって、この上なく居心地のいい喫茶店

いや、ショパン好きかどうかを抜きにしても、この店は地域の住民やこの界隈で働く人々すべてのオアシス的存在でした。それは今でも変わっていないようです。
いわゆるおしゃべり禁止の名曲喫茶では、ありません。むしろ、会話が進みます。
ショパンの音楽は、お喋りを妨げるタイプのものではありませんから…

勤め帰りに行くと、何故かマズルカが鳴っていることが、多かったです。たまにコンチェルトの時もありました。
大好きな前奏曲集が掛かると、音に身を委ねてぼ～っとして…
疲れたとき、仕事で辛かったとき、まっすぐ帰りたくなかったとき。
若かったAの、心の止まり木。
給料日には秋葉原でLPを物色するのが常でしたが、戦利品をかかえてにんまりしながら、この店の濃いココアをすするのは、まさに至福のひと時でした

雨の日には、とりわけショパンを聴きたくなってしまうのは、ガゼボ（あるいは小林麻美

）のあの曲の影響かもしれませんが、今日みたいな天気の日に、この店で暖かい飲み物と甘いものをオーダーしてゆったり過ごすのは、本当に素敵です。
今日は、バラードと即興曲が掛かっていて、嬉しかったな。

ちなみに一昨年、「マツコ有吉の怒り新党」に登場し、バターと小倉あんを挟んだホットサンド「あんプレス」が取り上げられ、一躍有名になったようです。あ、これ、食べたことなかったよ。今日、初めて食べました