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山スキーで使用するビンディングにおいて、最も重視すべきなのはトラブルの少なさだ。パーツが多くなればなるほど、故障のリスクは高まる。特に、ソール長のアジャスメント機構やブレーキは要らないものの代表格だ。これらは滑走性能に寄与しないばかりか、重量の増加や構造の複雑化を招く。だいたいどのメーカーであってもブレーキに関するトラブルは多く、団子雪の原因にもなりやすい。
テックビンディングでも滑走性能は十分であり、ジャンプや激しい動きを求めない限り、キングピンやSHIFTのようなアルペンタイプのヒールピースは不要だ。
G3のZED9/12は、使いやすくクトーも優秀だったが、トラブルが非常に多かった。樹脂パーツが多いせいだろう。だいたいどこのスキーショップにも置いている入手性の高さや、メーカーサポートの手厚さは魅力で、交換対応も迅速で素晴らしいが、そもそもトラブルが起こらない方が大事。ブレーキを外しても345gとやや重い。
ATK FREERAIDER 15 EVOは、ブレーキなしで約357gとZEDよりも重く、構造はやや複雑ながら信頼性は高く、これを選んでおけばまず間違いはない。
Skimo系などのレース用ビンディングは、シンプルで軽量という利点がある反面、使い勝手に難がある。特に、ヒールリフターの低さは明確な弱点だ。ATK TROFEOやその他のレースモデルはヒールリフターが一段しかなく、PLUMのOAZO8はフラットモードとサポートモードの切り替えに回転動作が必要な点が使いにくい。
そんな中で、ATK HAUTE ROUTE 8は比較的バランスが取れていたが、ヒールリフターの低さが唯一の難点だった。今回のHAUTE ROUTE 10でその点がしっかりと改善された。
私がビンディングに求めるのは、シンプルな構造・軽さ・高いヒールリフター・操作のしやすさ。ATK HAUTE ROUTE 10は、アジャスメントプレートなしでも運用できるシンプルな構造で、まさに理想に近いビンディングだ。使用は来シーズンから。滑走性能そのものは何も変わらないけれども、山行中のちょっとしたストレスが軽減されることを期待している。
https://atkbindings.com/en/products/haute-route-10-plus-copy
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