女坂の歩き易いつづら折りの登山道をノンビリ歩いていると、突然タダならぬ物音がしました。「何だろう?」と耳を澄ますと、今度はハッキリ「グワゥ〜・・・グワゥ〜・・・」と物凄い重低音の唸り声が聞こえました。何年か前に、前道志の低山で同じような音を聞いたことがあります。
私は「クマだ!クマの威嚇音だ!」と思いました。斜面の下の方からその音が聞こえたので、目を凝らして見ましたが、姿を捉えることはできませんでした。かなり離れていたのかもしれません。
私は、「それ以上こっちに来るなよ!」と言っているものと解釈して、その場を静かに離れました。相手の姿が見えなかったせいか、冷静に行動することができました。内心はドキドキでしたが。
すぐにザックから熊鈴を取り出し、取り敢えず手に持って一生懸命に鳴らしながら歩きました。どうやら相手も遠ざかってくれたのか、その後全く唸り声を聞くことはありませんでした。
私は、やれやれと思い、立ち止まって一息入れました。すると、手に持っているはずの鈴が無いことに気づきました。どこかで落としたらしいのです。お気に入りの熊鈴だったので、あきらめることができず探すことにしました。本来なら、一刻も早くその場から離れなければならないのに!
相手がいないことを十分に確認して、歩いてきた登山道を行ったり来たりを繰り返しながら探し、3回目にようやく見つけることができました。何も起こらなかったから良いものの、これはダメでしたね。大反省です。
相手の姿を見ていないので、クマだとは断言できませんが、私はクマに違いないと思っています。ただ解せないのは、唸り声を聞いたところが杉の植林帯だったことです。そんなところに食べ物は無いはずなのですが・・・。
その後何事もなかったように、三国山〜生藤山〜醍醐丸〜和田峠〜陣馬山と歩きました。陣馬山山頂でセンブリの花を初めて見て感動し、ビールを飲んで満足感に浸りました。
ホント何事もなくてホッとしています。それではまた🤗
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