![]() |
夕べも、雲のすき間からあおく瞬いていました。
📖気がつかなかったのか、忘れてしまったのか、箒木の巻の雨の夜の語らいに夕顔が出ていたのを。
(源氏のライバルで親しい)中将、
「なにがしは、しれ者の物語をせむ」
(私は、おろか者の話をしましょう)
と言って、夕顔とのことを語っていました。
(二人の歌)
中将が疎遠にしているあいだに、中将の家から嫌味を言われたらしく、涙ぐみながら
夕顔〈山がつの 垣ほ荒るとも をりをりに あはれはかけよ なでしこの露〉
〔私の所は庭も荒れてしまっていますが、私(なでしこ)の子供(露)のことは考えてくださいね〕
中将〈咲きまじる 花はいづれと わかねども なほ常夏に しくものぞなき〉
〔女性はいろいろいるが、夕顔(常夏=なでしこ)よ、君に及ぶものはいないよ〕
夕顔〈打ち払ふ 袖も露けき とこなつに あらし吹き添ふ 秋も来にけり〉
〔あなたが疎遠なので、たまったホコリを払う袖も涙で濡れています。またつらいことがありまして〕
そして行くへ知れずになってしまったと、中将の体験話。
(あらためて、読みなおすればこんなこと、書いてあったと夕顔のこと)居彷人
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する